1,377 / 2,840
クリスマスとプレゼント
しおりを挟む
鷹はすぐにキッチンに入り、子どもたちの中心となって料理を作り始める。
流石は大きな料亭の娘で、料理長としての能力も高い。
幼い頃から散々見て来たせいだろう。
響子と六花はロボと遊んでいる。
六花がロボのおもちゃ箱から、フワフワのネズミのぬいぐるみを出した。
床で手で持って動かす。
「ロボー、ネズミだぞー」
ロボがハンティング・モードになって、お尻をフリフリする。
カワイイ。
ロボが突撃し、ネズミに襲い掛かる。
六花がサッと持ち上げて攻撃をかわす。
「ワハハハハハ!」
怒ったロボが六花の顔面に飛び付いた。
《ぷぅー》
「てめぇ!」
逃げるロボを六花が追いかけた。
「……」
部屋の隅まで追い込み、六花が「ガハハハハ」と笑った。
「やかましい! 埃を立てるんじゃねぇ!」
「ロボ、怒られてしまいました。一緒にテレビを見ましょう」
響子と三人でソファに座り、テレビを観始めた。
本当に仲がいい。
ロボと六花は片づけないので、俺がネズミのおもちゃを仕舞った。
俺は早乙女と雪野さんとテーブルで話した。
怜花は俺が用意した揺り籠で眠っていた。
時々、みんなが覗いている。
6時頃に食事の準備が終わった。
鯛の幽庵焼き。
山形牛の味噌だれ。
東京丸鶏ローストチキン。
伊勢海老の奉書焼き。。
ホタテのバター醤油。
米ナスのチーズかけ。
湯豆腐鍋。
各種御造り。
根菜の煮物。
メイクイーンのそぼろかけ。
キノコとアスパラベーコンの焼き野菜サラダ。
布海苔とハマグリの吸い物。
そして鷹特製絶品ふりかけ。
大量の米を消費するために、鷹が美味いふりかけを作ってくれた。
タラコと海苔と青唐辛子をベースにした逸品だ。
ご飯が幾らでも進む。
双子が作り方を熱心に教わった。
みんなで料理の仕上がりに感動しながら食べた。
「やっぱり火の通し方と味付けの繊細さだよなぁ」
「奉書焼きって初めてです! 美味しいですね!」
「吸い物がたまらないですよー!」
「ステーキって焼くだけじゃないんだね!」
「今日はサラダも美味しいよ!」
「米ナスから美味しい汁が!」
「タカトラー!」
「ギョヴァンガズズミヴァズ!」
「石神! いつもここは美味いな!」
「本当に美味しいです」
それぞれに鷹を褒め称える。
鍋も湯豆腐なので戦争はない。
久し振りに全員がじっくりと味わって食べた。
鷹の奇跡だ。
食後にコーヒーを淹れ、ケーキを切った。
響子にみんなでプレゼントを渡す。
亜紀ちゃんと柳、皇紀、双子で、顕さんのCGの俺と響子の家の模型を。
50センチくらいの庭付きのものだが、結構本格的だ。
リモコンがあり、各部屋の灯が点く。
虎の家の屋根も可動だ。
もちろんトラの模型もある。
響子が狂喜した。
「スゴイよー!」
「良かったな」
みんなで笑った。
鷹はエルメスの毛皮の手袋を。
スペシャルオーダー品で、豹の毛皮のものだ。
指先まで毛があり、小さな爪までついている。
「なにこれー!」
響子がまた狂喜した。
六花が自信満々でオッパイシリコンを出した。
「あにこれ?」
「私のオッパイです」
「へー」
「これでいつでも触れますよ?」
「うん」
響子がポフポフする。
「アハハハハ!」
六花が持ち上げて、取り付けたベルトで響子の胸に装着してやる。
全員で爆笑した。
響子も喜んだ。
六花は別な包みを開け、ブラジャーを付けた。
「これで響子も巨乳だな!」
「うん!」
まあ、まだ響子は大きくなるのだろうが。
亜紀ちゃんと柳、双子が部屋の隅に六花を連れて行き、自分たちのも作れと言っていた。
後ろから皇紀も欲しいと言って、蹴り飛ばされていた。
俺は自分の部屋から皿を持って来た。
直径45センチの大皿だ。
俺が描いた響子の顔がある。
薄い水色で描いてある。
白磁の皿で、外周に小さな青い点を打った。
「タカトラ!」
「知り合いの工房で焼いてもらったんだ」
「素敵!」
「そうか」
響子が喜んだ。
六花に、明日からこれで食事をすると熱弁していた。
「まあ、どんどん使ってくれよ」
「うん!」
皿の響子は少し横を向いて、優しく微笑んでいる。
「実は全員の分があるんだ。今日は響子のクリスマスだから、明日以降にな」
「「「「「「「わーい!」」」」」」」
「ロボの分もあるぞ」
「にゃー!」
早乙女夫妻はバカラのチェス・セットをプレゼントした。
「なにこれー!」
響子が一層狂喜した。
バカラが創立250年を記念して作ったものだ。
「高いものじゃないんですか?」
柳がまた空気を読まないで言う。
「まあ、石神のせいでお金は一杯あるからね」
「タカトラはマイセンのもっと高いの持ってるよね?」
「ああ、前に一度それでやったな」
「あのイヤラシイやつ」
双子がそれを聞いて見たいと言った。
俺は部屋からケースを持って来て見せた。
神と悪魔に分かれているデザインだ。
「あ! オチンチン握ってるよ!」
「そういう見方をするんじゃねぇ!」
みんなが笑った。
「世の中にはなぁ、何をトチ狂ったか、自分のオッパイを型取してプレゼントする変態もいるんだ」
「あれは石神先生がぁー!」
みんなで爆笑した。
ロボが自分のおもちゃ箱から、金色に輝くカナブンを咥えて来て響子の前に置いた。
「ロボも! ありがとー!」
響子が喜んで頭を撫でる。
「おい」
亜紀ちゃんの腕を肘でつついた。
「あんなのあったか?」
「さー」
体長30ミリほど。
よく見せてくれと響子から預かると、首の付け根に小さな穴が空いていた。
足が8本ある。
アッチ系の獲物だ。
俺はケースを作ってやると言い、響子から預かった。
みんなに気付かれないように、亜紀ちゃんにロボのおもちゃ箱を確認しておくように言った。
他に3匹、アッチ系の死骸があった。
あいつ、いつの間に……
流石は大きな料亭の娘で、料理長としての能力も高い。
幼い頃から散々見て来たせいだろう。
響子と六花はロボと遊んでいる。
六花がロボのおもちゃ箱から、フワフワのネズミのぬいぐるみを出した。
床で手で持って動かす。
「ロボー、ネズミだぞー」
ロボがハンティング・モードになって、お尻をフリフリする。
カワイイ。
ロボが突撃し、ネズミに襲い掛かる。
六花がサッと持ち上げて攻撃をかわす。
「ワハハハハハ!」
怒ったロボが六花の顔面に飛び付いた。
《ぷぅー》
「てめぇ!」
逃げるロボを六花が追いかけた。
「……」
部屋の隅まで追い込み、六花が「ガハハハハ」と笑った。
「やかましい! 埃を立てるんじゃねぇ!」
「ロボ、怒られてしまいました。一緒にテレビを見ましょう」
響子と三人でソファに座り、テレビを観始めた。
本当に仲がいい。
ロボと六花は片づけないので、俺がネズミのおもちゃを仕舞った。
俺は早乙女と雪野さんとテーブルで話した。
怜花は俺が用意した揺り籠で眠っていた。
時々、みんなが覗いている。
6時頃に食事の準備が終わった。
鯛の幽庵焼き。
山形牛の味噌だれ。
東京丸鶏ローストチキン。
伊勢海老の奉書焼き。。
ホタテのバター醤油。
米ナスのチーズかけ。
湯豆腐鍋。
各種御造り。
根菜の煮物。
メイクイーンのそぼろかけ。
キノコとアスパラベーコンの焼き野菜サラダ。
布海苔とハマグリの吸い物。
そして鷹特製絶品ふりかけ。
大量の米を消費するために、鷹が美味いふりかけを作ってくれた。
タラコと海苔と青唐辛子をベースにした逸品だ。
ご飯が幾らでも進む。
双子が作り方を熱心に教わった。
みんなで料理の仕上がりに感動しながら食べた。
「やっぱり火の通し方と味付けの繊細さだよなぁ」
「奉書焼きって初めてです! 美味しいですね!」
「吸い物がたまらないですよー!」
「ステーキって焼くだけじゃないんだね!」
「今日はサラダも美味しいよ!」
「米ナスから美味しい汁が!」
「タカトラー!」
「ギョヴァンガズズミヴァズ!」
「石神! いつもここは美味いな!」
「本当に美味しいです」
それぞれに鷹を褒め称える。
鍋も湯豆腐なので戦争はない。
久し振りに全員がじっくりと味わって食べた。
鷹の奇跡だ。
食後にコーヒーを淹れ、ケーキを切った。
響子にみんなでプレゼントを渡す。
亜紀ちゃんと柳、皇紀、双子で、顕さんのCGの俺と響子の家の模型を。
50センチくらいの庭付きのものだが、結構本格的だ。
リモコンがあり、各部屋の灯が点く。
虎の家の屋根も可動だ。
もちろんトラの模型もある。
響子が狂喜した。
「スゴイよー!」
「良かったな」
みんなで笑った。
鷹はエルメスの毛皮の手袋を。
スペシャルオーダー品で、豹の毛皮のものだ。
指先まで毛があり、小さな爪までついている。
「なにこれー!」
響子がまた狂喜した。
六花が自信満々でオッパイシリコンを出した。
「あにこれ?」
「私のオッパイです」
「へー」
「これでいつでも触れますよ?」
「うん」
響子がポフポフする。
「アハハハハ!」
六花が持ち上げて、取り付けたベルトで響子の胸に装着してやる。
全員で爆笑した。
響子も喜んだ。
六花は別な包みを開け、ブラジャーを付けた。
「これで響子も巨乳だな!」
「うん!」
まあ、まだ響子は大きくなるのだろうが。
亜紀ちゃんと柳、双子が部屋の隅に六花を連れて行き、自分たちのも作れと言っていた。
後ろから皇紀も欲しいと言って、蹴り飛ばされていた。
俺は自分の部屋から皿を持って来た。
直径45センチの大皿だ。
俺が描いた響子の顔がある。
薄い水色で描いてある。
白磁の皿で、外周に小さな青い点を打った。
「タカトラ!」
「知り合いの工房で焼いてもらったんだ」
「素敵!」
「そうか」
響子が喜んだ。
六花に、明日からこれで食事をすると熱弁していた。
「まあ、どんどん使ってくれよ」
「うん!」
皿の響子は少し横を向いて、優しく微笑んでいる。
「実は全員の分があるんだ。今日は響子のクリスマスだから、明日以降にな」
「「「「「「「わーい!」」」」」」」
「ロボの分もあるぞ」
「にゃー!」
早乙女夫妻はバカラのチェス・セットをプレゼントした。
「なにこれー!」
響子が一層狂喜した。
バカラが創立250年を記念して作ったものだ。
「高いものじゃないんですか?」
柳がまた空気を読まないで言う。
「まあ、石神のせいでお金は一杯あるからね」
「タカトラはマイセンのもっと高いの持ってるよね?」
「ああ、前に一度それでやったな」
「あのイヤラシイやつ」
双子がそれを聞いて見たいと言った。
俺は部屋からケースを持って来て見せた。
神と悪魔に分かれているデザインだ。
「あ! オチンチン握ってるよ!」
「そういう見方をするんじゃねぇ!」
みんなが笑った。
「世の中にはなぁ、何をトチ狂ったか、自分のオッパイを型取してプレゼントする変態もいるんだ」
「あれは石神先生がぁー!」
みんなで爆笑した。
ロボが自分のおもちゃ箱から、金色に輝くカナブンを咥えて来て響子の前に置いた。
「ロボも! ありがとー!」
響子が喜んで頭を撫でる。
「おい」
亜紀ちゃんの腕を肘でつついた。
「あんなのあったか?」
「さー」
体長30ミリほど。
よく見せてくれと響子から預かると、首の付け根に小さな穴が空いていた。
足が8本ある。
アッチ系の獲物だ。
俺はケースを作ってやると言い、響子から預かった。
みんなに気付かれないように、亜紀ちゃんにロボのおもちゃ箱を確認しておくように言った。
他に3匹、アッチ系の死骸があった。
あいつ、いつの間に……
1
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
こずえと梢
気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。
いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。
『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。
ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。
幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。
※レディース・・・女性の暴走族
※この物語はフィクションです。
~後宮のやり直し巫女~私が本当の巫女ですが、無実の罪で処刑されたので後宮で人生をやり直すことにしました
深水えいな
キャラ文芸
無実の罪で巫女の座を奪われ処刑された明琳。死の淵で、このままだと国が乱れると謎の美青年・天翼に言われ人生をやり直すことに。しかし巫女としてのやり直しはまたしてもうまくいかず、次の人生では女官として後宮入りすることに。そこで待っていたのは怪事件の数々で――。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる