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武神たち
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11月の第四週の金曜日。
一江が予定を調整し、俺たちは3時に上がった。
蓮花の研究所へ行くためだ。
俺は一江と大森を連れ、タクシーで俺のうちへ行く。
家ではもう準備が出来ており、ハマーに荷物も積み込んでいる。
「ロボいるかー」
「はい!」
亜紀ちゃんが荷台を開いてロボが乗っているのを示した。
一江と大森の荷物も乗せる。
亜紀ちゃんが免許を取ったので、ハマーを運転させる。
俺が助手席だ。
後ろに柳と双子。
その後ろに一江と大森。
皇紀はいつも通りに荷台のシートだ。
ロボは響子ベッド。
まあ、飽きれば好きに移動する。
栞と士王、桜花たちの5人は、明日の昼の到着の予定だ。
アラスカを午後5時頃に出発する。
時差の問題は、結構めんどくさい。
亜紀ちゃんは練習したお陰で、結構安心できる操縦だった。
「タカさん、どうですか!」
「おお、いいんじゃねぇか。でも、もうちょっと車間距離を取れ。高速に乗ったらもっとな」
「はい!」
運転に関しては、柳よりも上手いかもしれない。
まあ、柳は隣に俺が乗ると緊張するようだが。
「いつもの「鬼平サービスエリア」に寄ってもいいですか?」
「まあいいけど、あまり時間は掛けられないぞ。蓮花も夕飯を用意してくれてるしな」
「分かりましたー!」
亜紀ちゃんは笑顔で言う。
群馬に行く時には、必ず寄りたいのだ。
「ところで、亜紀ちゃんの車はどうするんだ?」
「えー、ちょっとまだ考え中です」
「なんだよ、まだ決まってねぇのか」
「だってぇ! タカさんがいつもヘンなこと言うじゃないですか!」
「あ?」
「タカさんは「ダッジチャレンジャー SRT デーモン」を推してますよね?」
「ああ、いいじゃねぇか」
「でも、あれって一人乗りなんですよね!」
「そうだけど?」
「なんでですか!」
「だって、亜紀ちゃんは支障ないだろ?」
「友達を乗せますよ!」
「真夜はその辺にうずくまってりゃいいじゃねぇか」
「ダメですよ! それにエアコンもないんですよね!」
「まあ、窓開ければ?」
「ウガァァァァァーー!」
楽しく話していると、「鬼平サービスエリア」に到着した。
亜紀ちゃんは子どもたちと一緒に飛びだしていく。
「コーヒーでも飲みに行くか」
俺は一江と大森を誘って建物へ向かった。
屋台へ行くと、亜紀ちゃんたちが手分けして買い物をしていた。
俺たちは笑ってコーヒーを飲んだ。
20分後。
俺が運転して出発する。
亜紀ちゃんは「喰い」に入りたいだろう。
「タカさん! ありがとうございます!」
助手席に一江が座り、亜紀ちゃんは子どもたちと買って来た焼き鳥やメンチカツなどを食べる。
大森も誘われて、一緒に食べていた。
「お前も喰えよと言いたいんだけどな。蓮花の美味い夕飯が入らなくなると可哀そうだ」
「アハハハハ」
一江が笑っている。
元々食が細い女だし、うちの子らの「肉」中心の間食は欲しくもないだろう。
6時前に蓮花の研究所に着いた。
俺が自分で門を開け、子どもたちに荷物を降ろさせ、亜紀ちゃんに脇の駐車スペースにハマーを入れさせた。
念のために柳に誘導させる。
「石神様、お待ちしておりました」
蓮花がミユキたちを護衛に連れて出迎えた。
「おう、また世話になるぞ」
「宜しくお願いします」
蓮花たちもニコやかに笑い、一緒に中に入った。
ティーグフを連れてきており、俺と蓮花、一江、大森、それとロボが中に座る。
他は荷物だ。
子どもたちは普通に歩く。
二台のエレベーターに分乗して、いつものフロアに着いた。
俺の部屋の両隣が子どもたちの部屋で、皇紀は独りで広い部屋になる。
亜紀ちゃんたち女性陣の並びに一江と大森の部屋になっていた。
俺はロボと一緒だが、明日は栞と士王も一緒になる。
「すぐに夕食を手配いたします」
俺は子どもたちに手伝うように言い、一江と大森を連れて先に食堂へ入った。
それほど待たずに、夕食が運ばれて来た。
ホタテのバター醤油。
様々な御造り。
俺の好きな鮎の塩焼き。
山菜とキノコの炊き込みご飯。
俺と一江、大森にはシャトーブリアンのステーキ。
子どもたちには別な大量のステーキ。
汁物は豚汁だった。
「御酒を召し上がりますか?」
蓮花が俺に尋ねて来た。
「いや、後で一江たちを案内したいからな」
「かしこまりました」
一江と大森が頭を下げて来る。
子どもたちは食事に夢中だ。
まあ、ステーキは幾らでもあるので、それほどの争いは無い。
「タカさん、美味しいよ!」
「やっぱり蓮花さんはいいよ!」
双子が感動している。
しばらく前から料理に凝っているので、蓮花の食事は勉強になると言っていた。
「やっぱり、バランスだよね!」
「料理全体のバランスで、個々の料理が光るよね!」
「ステーキが無けりゃな」
「「アハハハハハ!」」
大森も一枚ステーキを取って来た。
「なんだ、足りなかったか?」
「いいえ、一応取るのが礼儀かと」
「そんなものはねぇ!」
みんなが笑った。
食後に子どもたちはブランたちに会いに行った。
訓練は終わっているので、話をするためだ。
皇紀は特にいろいろ話したいだろう。
最後に甦ったブラン五人も元気にしている。
俺は一江と大森を「武神」の格納庫へ連れて行った。
研究所を拡張した一角に、巨大なハンガーがある。
「ここだ。俺たちの決戦兵器の一つだと思ってくれ」
俺は扉を開けて二人を中へ入れた。
「「!」」
あまりの光景に二人は押し黙った。
いずれも数十メートルの巨体だ。
四体は人型だが、一体は巨大なドームのような形状をしている。
あまりに大きすぎて、上方は見えない。
「「武神」だ。どれも強大な力を秘めている」
俺はそう言って、隅のコンソールを操作した。
10メートル×4メートルのスクリーンに映像が出る。
「攻撃力が大き過ぎて、まだ実際の映像ではないんだ。量子コンピューターでCGを作った」
「武神」たちが様々な状況で戦っている映像だ。
高層ビル街、密林、砂漠、海上、空中。
ジェヴォーダンや様々な妖魔との戦闘。
「武神」たちは各々の特殊兵装と能力で戦って行く。
だが、「ルシファー」と「アポカリプス」の映像は無い。
この二体は超極秘事項だからだ。
映像の「武神」たちも、真の戦闘力は出していない。
一江と大森は無言で眺めていた。
真剣にならざるを得ない、超絶の戦闘だった。
「部長、これほどの……」
一江が映像を見終わった後で言う。
「そうだ。今は妖魔での戦闘を考えてはいるが、もしかすると「武神」を使うことがあるかもしれない。だが、見ての通り、「武神」が出撃すれば、被害は甚大だ」
「戦術核以上ですね」
「ああ。クリーンではあるがな。でも、何も残らない」
「はい」
「大森、大丈夫か?」
「は、はい!」
「お前たちには今、様々な歴史上の戦史を勉強してもらっているがな。俺たちはこれまで人類が遭遇したことのない戦争をする。お前たちはその指揮官になってもらう」
「「はい!」」
「だから、「武神」の力の一部を見せた。本当の決戦兵器だから、今の段階ではお前たちにも見せられない部分がある。しかし、戦況によっては使うことになるからな。いずれ全てを把握してもらうかもしれん」
「「はい!」」
俺はコンソールを閉じ、二人を外へ連れ出した。
風呂場へ案内し、飲みたければ食堂で飲めと言った。
俺は子どもたちがまだいるだろう、ブランたちの区画へ行った。
一江と大森には、酷な役目を担わせることになる。
なるべくなら、あいつらには普通の生活をさせたいとも思う。
しかし、世界は恐らく変わる。
俺たちは否応なく過酷な戦場に立たされるだろう。
俺は大切な人々のことを思った。
「必ず守るから」
俺はそう呟くしか無かった。
一江が予定を調整し、俺たちは3時に上がった。
蓮花の研究所へ行くためだ。
俺は一江と大森を連れ、タクシーで俺のうちへ行く。
家ではもう準備が出来ており、ハマーに荷物も積み込んでいる。
「ロボいるかー」
「はい!」
亜紀ちゃんが荷台を開いてロボが乗っているのを示した。
一江と大森の荷物も乗せる。
亜紀ちゃんが免許を取ったので、ハマーを運転させる。
俺が助手席だ。
後ろに柳と双子。
その後ろに一江と大森。
皇紀はいつも通りに荷台のシートだ。
ロボは響子ベッド。
まあ、飽きれば好きに移動する。
栞と士王、桜花たちの5人は、明日の昼の到着の予定だ。
アラスカを午後5時頃に出発する。
時差の問題は、結構めんどくさい。
亜紀ちゃんは練習したお陰で、結構安心できる操縦だった。
「タカさん、どうですか!」
「おお、いいんじゃねぇか。でも、もうちょっと車間距離を取れ。高速に乗ったらもっとな」
「はい!」
運転に関しては、柳よりも上手いかもしれない。
まあ、柳は隣に俺が乗ると緊張するようだが。
「いつもの「鬼平サービスエリア」に寄ってもいいですか?」
「まあいいけど、あまり時間は掛けられないぞ。蓮花も夕飯を用意してくれてるしな」
「分かりましたー!」
亜紀ちゃんは笑顔で言う。
群馬に行く時には、必ず寄りたいのだ。
「ところで、亜紀ちゃんの車はどうするんだ?」
「えー、ちょっとまだ考え中です」
「なんだよ、まだ決まってねぇのか」
「だってぇ! タカさんがいつもヘンなこと言うじゃないですか!」
「あ?」
「タカさんは「ダッジチャレンジャー SRT デーモン」を推してますよね?」
「ああ、いいじゃねぇか」
「でも、あれって一人乗りなんですよね!」
「そうだけど?」
「なんでですか!」
「だって、亜紀ちゃんは支障ないだろ?」
「友達を乗せますよ!」
「真夜はその辺にうずくまってりゃいいじゃねぇか」
「ダメですよ! それにエアコンもないんですよね!」
「まあ、窓開ければ?」
「ウガァァァァァーー!」
楽しく話していると、「鬼平サービスエリア」に到着した。
亜紀ちゃんは子どもたちと一緒に飛びだしていく。
「コーヒーでも飲みに行くか」
俺は一江と大森を誘って建物へ向かった。
屋台へ行くと、亜紀ちゃんたちが手分けして買い物をしていた。
俺たちは笑ってコーヒーを飲んだ。
20分後。
俺が運転して出発する。
亜紀ちゃんは「喰い」に入りたいだろう。
「タカさん! ありがとうございます!」
助手席に一江が座り、亜紀ちゃんは子どもたちと買って来た焼き鳥やメンチカツなどを食べる。
大森も誘われて、一緒に食べていた。
「お前も喰えよと言いたいんだけどな。蓮花の美味い夕飯が入らなくなると可哀そうだ」
「アハハハハ」
一江が笑っている。
元々食が細い女だし、うちの子らの「肉」中心の間食は欲しくもないだろう。
6時前に蓮花の研究所に着いた。
俺が自分で門を開け、子どもたちに荷物を降ろさせ、亜紀ちゃんに脇の駐車スペースにハマーを入れさせた。
念のために柳に誘導させる。
「石神様、お待ちしておりました」
蓮花がミユキたちを護衛に連れて出迎えた。
「おう、また世話になるぞ」
「宜しくお願いします」
蓮花たちもニコやかに笑い、一緒に中に入った。
ティーグフを連れてきており、俺と蓮花、一江、大森、それとロボが中に座る。
他は荷物だ。
子どもたちは普通に歩く。
二台のエレベーターに分乗して、いつものフロアに着いた。
俺の部屋の両隣が子どもたちの部屋で、皇紀は独りで広い部屋になる。
亜紀ちゃんたち女性陣の並びに一江と大森の部屋になっていた。
俺はロボと一緒だが、明日は栞と士王も一緒になる。
「すぐに夕食を手配いたします」
俺は子どもたちに手伝うように言い、一江と大森を連れて先に食堂へ入った。
それほど待たずに、夕食が運ばれて来た。
ホタテのバター醤油。
様々な御造り。
俺の好きな鮎の塩焼き。
山菜とキノコの炊き込みご飯。
俺と一江、大森にはシャトーブリアンのステーキ。
子どもたちには別な大量のステーキ。
汁物は豚汁だった。
「御酒を召し上がりますか?」
蓮花が俺に尋ねて来た。
「いや、後で一江たちを案内したいからな」
「かしこまりました」
一江と大森が頭を下げて来る。
子どもたちは食事に夢中だ。
まあ、ステーキは幾らでもあるので、それほどの争いは無い。
「タカさん、美味しいよ!」
「やっぱり蓮花さんはいいよ!」
双子が感動している。
しばらく前から料理に凝っているので、蓮花の食事は勉強になると言っていた。
「やっぱり、バランスだよね!」
「料理全体のバランスで、個々の料理が光るよね!」
「ステーキが無けりゃな」
「「アハハハハハ!」」
大森も一枚ステーキを取って来た。
「なんだ、足りなかったか?」
「いいえ、一応取るのが礼儀かと」
「そんなものはねぇ!」
みんなが笑った。
食後に子どもたちはブランたちに会いに行った。
訓練は終わっているので、話をするためだ。
皇紀は特にいろいろ話したいだろう。
最後に甦ったブラン五人も元気にしている。
俺は一江と大森を「武神」の格納庫へ連れて行った。
研究所を拡張した一角に、巨大なハンガーがある。
「ここだ。俺たちの決戦兵器の一つだと思ってくれ」
俺は扉を開けて二人を中へ入れた。
「「!」」
あまりの光景に二人は押し黙った。
いずれも数十メートルの巨体だ。
四体は人型だが、一体は巨大なドームのような形状をしている。
あまりに大きすぎて、上方は見えない。
「「武神」だ。どれも強大な力を秘めている」
俺はそう言って、隅のコンソールを操作した。
10メートル×4メートルのスクリーンに映像が出る。
「攻撃力が大き過ぎて、まだ実際の映像ではないんだ。量子コンピューターでCGを作った」
「武神」たちが様々な状況で戦っている映像だ。
高層ビル街、密林、砂漠、海上、空中。
ジェヴォーダンや様々な妖魔との戦闘。
「武神」たちは各々の特殊兵装と能力で戦って行く。
だが、「ルシファー」と「アポカリプス」の映像は無い。
この二体は超極秘事項だからだ。
映像の「武神」たちも、真の戦闘力は出していない。
一江と大森は無言で眺めていた。
真剣にならざるを得ない、超絶の戦闘だった。
「部長、これほどの……」
一江が映像を見終わった後で言う。
「そうだ。今は妖魔での戦闘を考えてはいるが、もしかすると「武神」を使うことがあるかもしれない。だが、見ての通り、「武神」が出撃すれば、被害は甚大だ」
「戦術核以上ですね」
「ああ。クリーンではあるがな。でも、何も残らない」
「はい」
「大森、大丈夫か?」
「は、はい!」
「お前たちには今、様々な歴史上の戦史を勉強してもらっているがな。俺たちはこれまで人類が遭遇したことのない戦争をする。お前たちはその指揮官になってもらう」
「「はい!」」
「だから、「武神」の力の一部を見せた。本当の決戦兵器だから、今の段階ではお前たちにも見せられない部分がある。しかし、戦況によっては使うことになるからな。いずれ全てを把握してもらうかもしれん」
「「はい!」」
俺はコンソールを閉じ、二人を外へ連れ出した。
風呂場へ案内し、飲みたければ食堂で飲めと言った。
俺は子どもたちがまだいるだろう、ブランたちの区画へ行った。
一江と大森には、酷な役目を担わせることになる。
なるべくなら、あいつらには普通の生活をさせたいとも思う。
しかし、世界は恐らく変わる。
俺たちは否応なく過酷な戦場に立たされるだろう。
俺は大切な人々のことを思った。
「必ず守るから」
俺はそう呟くしか無かった。
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