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奈津江 XⅧ
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「ねぇ、高虎って暴走族だったんでしょ?」
「ああ、そうだけど?」
夏休みが終わり、9月の学食で奈津江が俺に聞いた。
「どこか思い出の場所とかないの?」
「族の?」
「うん」
あるにはある。
「そりゃなぁ。50対300でやり合った場所とかなぁ」
「え!」
「俺にやられた奴らは全員血反吐吐いてさ。まあ、赤い特攻服で良かったぜ。終わってから洗ったらよ、水がもう真っ赤」
「やめてぇー!」
学食で奈津江が叫んだ。
みんなが注目する。
「食事中に何言ってんのよ!」
「ああ、ごめん」
「他には!」
「あ、ああ。そうだなぁ、まだアジトにしてた倉庫ってあるかなぁ」
「そこには思い出が一杯なのね!」
「まあな。宇留間の目玉ほじくったり……」
奈津江が見たことも無いコワイ顔で俺を睨んでいた。
「じょ、冗談チャーン!」
「もう!」
俺は笑って、どうしていきなりそんなことを聞くのかと尋ねた。
「だって。高虎のことは何でも知りたいもん」
「暴走族もか?」
「うん。怖いけど、高虎の青春だったんでしょ?」
「今も青春だぁ!」
「アハハハハ!」
俺はA定食の生姜焼きを食べ、奈津江はピラフを食べていた。
俺の話のせいか、三分の一を残した。
俺が食べた。
俺はA定食の杏仁豆腐を奈津江にやった。
いつものパターンだ。
「どこかにみんなで食事に行ったとか無いの?」
「打ち上げは倉庫でやってたからなぁ」
「外では?」
「ああ、一度朝鮮学校と手打ちをしてさ、あっちの親が経営する焼き肉屋に行った」
「へぇー!」
仲良く食事をする光景を奈津江は思い描いた。
「美味い店でなぁ。ほら、俺って焼肉なんて滅多に食べなかったじゃない」
「うんうん!」
「刑事の佐野さんとかに奢ってもらったりしたくらいでな。それを含めて3回かな?」
「アハハハハハ!」
「総長の井上さんとかも美味くて喜んでてさ」
「良かったね」
「うん。でも、途中で相手の連中が甕からなんか取り出し始めたんだ」
「へぇー」
奈津江がニコニコしている。
「井上さんと何だろうって見に行ったのな」
「うんうん!」
「そうしたら、アヒルの肉が入ってたんだよ。頭とかもあってさ」
「え!」
「あいつらがそれを焼き始めたの。生で喰ってる奴もいてさ」
「!」
「それを見て井上さんが怒っちゃって」
「なんで?」
「井上さん、小学校の時に「アヒル当番」だったんだよ。そりゃ可愛がっててなぁ」
「え!」
「「トラ! こんな連中と手打ちはしねぇ!」って井上さんが。その声で俺ら全員が立ち上がってよ」
「なんでぇー!」
「俺は必死で網の肉を掻き込んで。「そうですよね!」って」
「アハハハハハ!」
「その場で外に出て大乱闘よ」
「中じゃなかったんだ」
「そりゃな。折角場所を提供して美味い物を喰わせてもらった店に迷惑は掛けられねぇ」
「そういうとこはいいね」
そんな話をした。
奈津江は途中で何度か退いたが、結局笑ってくれた。
「ああ、族の仲間とじゃないけど、横浜の中華街で最高に美味い店で何度もご馳走になったな」
俺は乾さんたち「走り屋」との出会いと交流を奈津江に話した。
奈津江は感動して話をもっと聴きたがった。
「そのお店に行こうよ!」
「え、ああ。でもあそこ、結構高いんだよ」
「そうなんだ」
「乾さんとかみんなお金持ちだったからなぁ」
「高虎は信じられない貧乏だったもんね」
「そうなんだよ。えーと、幾ら掛かるのかなぁ。俺、一度も支払ったことないから」
店の名前を言うと奈津江が後日調べて電話した。
「高虎! 一番安いコースで4000円だって!」
「そうか! それなら何とかなるな!」
「うん!」
俺たちは予約して横浜に出掛けた。
「ねぇ、高虎」
「なんだ?」
「何で今日はサングラスしてるの?」
「ああ、眩しいからな」
「何で髪型も違うの。七三じゃん」
「俺は真面目な男だからな」
「まあ、いいけどさ」
俺は変装していた。
陳さんに俺がバレると、絶対に乾さんの耳に入る。
乾さんには、申し訳なくて合わせる顔が無かった。
奈津江の家まで迎えに行き、京浜東北で石川町まで出て、中華街まで歩いた。
懐かしかった。
俺は途中の様々な場所で奈津江に思い出を語った。
陳さんの店に着いた。
予約していたので、店員が席に案内してくれる。
奈津江の名前で予約してもらった。
陳さんの姿は見えなかった。
一安心した。
店員も知らない顔だった。
俺たちは運ばれてくる料理を堪能した。
「ここはさ、とにかく北京ダックが最高なんだ!」
「そうなの!」
「ごめん、このコースにはついてないけどな」
「アハハハハ!」
奈津江が店員を呼んだ。
「ん?」
「北京ダックを一つ下さい!」
「おい! あれは高いんだって!」
「大丈夫。お兄ちゃんに軍資金を貰って来たから」
「え?」
「高虎と美味しいものを食べなさいって」
「ほんとか!」
二人で北京ダックを食べ、感動した。
「これだよ! ああ、懐かしいなぁ!」
「そっか」
奈津江が嬉しそうに笑った。
俺は本当に懐かしくて泣きそうになりながら食べた。
「ほんとに美味しい!」
「な!」
俺は涙を拭うためにサングラスを外した。
奈津江が微笑みながら見ていた。
ジャスミンティと杏仁豆腐で終わるはずだったが、また奈津江が「タピオカココナッツ」を頼んでくれた。
俺の大好物だと聞いたからだ。
奈津江もこれは美味しいと言い、喜んだ。
俺は作り方を知っているから、今度作ろうと言った。
向こうから駆け寄って来る人がいた。
陳さんだった。
「トラちゃん!」
俺は慌ててサングラスを掛けた。
「俺はフーテンじゃありませんよ!」
「トラちゃん!」
困った。
奈津江も困った顔をしていた。
サングラスを外した。
「陳さん、お久し振りです」
頭を深々と下げた。
「トラちゃん! 生きてたんだ!」
「はい。すいません、俺なんかがここに来ていいものじゃ」
「何言ってるの! 来ていいに決まってる。来て、来て!」
陳さんが泣いていた。
「あの、乾さんたちにはどうか。俺、あんまりにも酷いことしちゃって」
「なんで! みんな喜ぶよ! 乾さん、絶対喜ぶ!」
「いいえ、俺が会わせる顔が無いんで。本当にお願いします」
俺が必死に頼むので、陳さんも了承してくれた。
「分かったよ。でも、いつか絶対に知らせてあげて」
「はい、いつか」
陳さんは奥へ去って行った。
「高虎……」
「ああ、バレちゃったな」
「……」
「まあしょうがねぇ」
「乾さんって人にも会いに行こうよ」
「それだけは絶対にダメだぁ!」
俺が思わず叫んでしまったので、奈津江が驚いた。
「あ、ああゴメン! 悪かった」
「いいの。でも分かった」
俺たちは山下公園を散歩した。
そこにも思い出が沢山ある。
奈津江に話しながら案内した。
「高虎は思い出が一杯だね!」
「まあ、今はもう届かないものばかりだけどな」
「そんなことないよ!」
「そうかな」
「また乾さんたちにも会えるよ!」
「……」
俺は答えられなかった。
「私が絶対に会わせる!」
奈津江が胸を張り、精一杯に笑いながら言ってくれた。
「ああ、頼むな」
俺もそう答えた。
奈津江が死んだ後、御堂と山中を連れて陳さんの店に行った。
俺が死に掛けた時に世話になった礼のつもりだった。
俺が知っている、最高に美味い店だ。
陳さんが来た。
「前に連れて来た奈津江が死んでしまいました」
陳さんに告げると、黙って北京ダックを持って来てくれた。
「これ、美味しいって喜んでたね」
「はい」
「一杯食べてね」
「ありがとうございます」
その二十年後。
俺は乾さんに再会できた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「あの日、柳がRZを見つけてくれたんだよな」
「はい。でも、今考えると不思議で」
「え?」
柳が乾さんの店のホームページをスマホで開いた。
「ほら、拡大すると、こんなにボヤけてるんですよ」
俺も画面を見た。
「……」
「あの時、確かにくっきりと映ってましたよね?」
「そうだな」
今は別な写真に入れ替わっている。
もう俺のRZはその壁にはない。
壁はやけに滲んでいた。
「亜紀ちゃんも、いつになく必死で。今から思うと、ちょっと不思議な流れでした」
「……」
俺は北京ダックをまた頼んだ。
もうデザートを食べているので、店の人が驚いたが、黙って持って来てくれた。
俺は取り皿に数切れの北京ダックを乗せて、俺と柳の間に置いた。
柳は黙ってそれを見ていた。
「おい、喰おうぜ」
「はい!」
二人で残りを食べた。
やはり、陳さんの店の北京ダックは最高だった。
「ああ、そうだけど?」
夏休みが終わり、9月の学食で奈津江が俺に聞いた。
「どこか思い出の場所とかないの?」
「族の?」
「うん」
あるにはある。
「そりゃなぁ。50対300でやり合った場所とかなぁ」
「え!」
「俺にやられた奴らは全員血反吐吐いてさ。まあ、赤い特攻服で良かったぜ。終わってから洗ったらよ、水がもう真っ赤」
「やめてぇー!」
学食で奈津江が叫んだ。
みんなが注目する。
「食事中に何言ってんのよ!」
「ああ、ごめん」
「他には!」
「あ、ああ。そうだなぁ、まだアジトにしてた倉庫ってあるかなぁ」
「そこには思い出が一杯なのね!」
「まあな。宇留間の目玉ほじくったり……」
奈津江が見たことも無いコワイ顔で俺を睨んでいた。
「じょ、冗談チャーン!」
「もう!」
俺は笑って、どうしていきなりそんなことを聞くのかと尋ねた。
「だって。高虎のことは何でも知りたいもん」
「暴走族もか?」
「うん。怖いけど、高虎の青春だったんでしょ?」
「今も青春だぁ!」
「アハハハハ!」
俺はA定食の生姜焼きを食べ、奈津江はピラフを食べていた。
俺の話のせいか、三分の一を残した。
俺が食べた。
俺はA定食の杏仁豆腐を奈津江にやった。
いつものパターンだ。
「どこかにみんなで食事に行ったとか無いの?」
「打ち上げは倉庫でやってたからなぁ」
「外では?」
「ああ、一度朝鮮学校と手打ちをしてさ、あっちの親が経営する焼き肉屋に行った」
「へぇー!」
仲良く食事をする光景を奈津江は思い描いた。
「美味い店でなぁ。ほら、俺って焼肉なんて滅多に食べなかったじゃない」
「うんうん!」
「刑事の佐野さんとかに奢ってもらったりしたくらいでな。それを含めて3回かな?」
「アハハハハハ!」
「総長の井上さんとかも美味くて喜んでてさ」
「良かったね」
「うん。でも、途中で相手の連中が甕からなんか取り出し始めたんだ」
「へぇー」
奈津江がニコニコしている。
「井上さんと何だろうって見に行ったのな」
「うんうん!」
「そうしたら、アヒルの肉が入ってたんだよ。頭とかもあってさ」
「え!」
「あいつらがそれを焼き始めたの。生で喰ってる奴もいてさ」
「!」
「それを見て井上さんが怒っちゃって」
「なんで?」
「井上さん、小学校の時に「アヒル当番」だったんだよ。そりゃ可愛がっててなぁ」
「え!」
「「トラ! こんな連中と手打ちはしねぇ!」って井上さんが。その声で俺ら全員が立ち上がってよ」
「なんでぇー!」
「俺は必死で網の肉を掻き込んで。「そうですよね!」って」
「アハハハハハ!」
「その場で外に出て大乱闘よ」
「中じゃなかったんだ」
「そりゃな。折角場所を提供して美味い物を喰わせてもらった店に迷惑は掛けられねぇ」
「そういうとこはいいね」
そんな話をした。
奈津江は途中で何度か退いたが、結局笑ってくれた。
「ああ、族の仲間とじゃないけど、横浜の中華街で最高に美味い店で何度もご馳走になったな」
俺は乾さんたち「走り屋」との出会いと交流を奈津江に話した。
奈津江は感動して話をもっと聴きたがった。
「そのお店に行こうよ!」
「え、ああ。でもあそこ、結構高いんだよ」
「そうなんだ」
「乾さんとかみんなお金持ちだったからなぁ」
「高虎は信じられない貧乏だったもんね」
「そうなんだよ。えーと、幾ら掛かるのかなぁ。俺、一度も支払ったことないから」
店の名前を言うと奈津江が後日調べて電話した。
「高虎! 一番安いコースで4000円だって!」
「そうか! それなら何とかなるな!」
「うん!」
俺たちは予約して横浜に出掛けた。
「ねぇ、高虎」
「なんだ?」
「何で今日はサングラスしてるの?」
「ああ、眩しいからな」
「何で髪型も違うの。七三じゃん」
「俺は真面目な男だからな」
「まあ、いいけどさ」
俺は変装していた。
陳さんに俺がバレると、絶対に乾さんの耳に入る。
乾さんには、申し訳なくて合わせる顔が無かった。
奈津江の家まで迎えに行き、京浜東北で石川町まで出て、中華街まで歩いた。
懐かしかった。
俺は途中の様々な場所で奈津江に思い出を語った。
陳さんの店に着いた。
予約していたので、店員が席に案内してくれる。
奈津江の名前で予約してもらった。
陳さんの姿は見えなかった。
一安心した。
店員も知らない顔だった。
俺たちは運ばれてくる料理を堪能した。
「ここはさ、とにかく北京ダックが最高なんだ!」
「そうなの!」
「ごめん、このコースにはついてないけどな」
「アハハハハ!」
奈津江が店員を呼んだ。
「ん?」
「北京ダックを一つ下さい!」
「おい! あれは高いんだって!」
「大丈夫。お兄ちゃんに軍資金を貰って来たから」
「え?」
「高虎と美味しいものを食べなさいって」
「ほんとか!」
二人で北京ダックを食べ、感動した。
「これだよ! ああ、懐かしいなぁ!」
「そっか」
奈津江が嬉しそうに笑った。
俺は本当に懐かしくて泣きそうになりながら食べた。
「ほんとに美味しい!」
「な!」
俺は涙を拭うためにサングラスを外した。
奈津江が微笑みながら見ていた。
ジャスミンティと杏仁豆腐で終わるはずだったが、また奈津江が「タピオカココナッツ」を頼んでくれた。
俺の大好物だと聞いたからだ。
奈津江もこれは美味しいと言い、喜んだ。
俺は作り方を知っているから、今度作ろうと言った。
向こうから駆け寄って来る人がいた。
陳さんだった。
「トラちゃん!」
俺は慌ててサングラスを掛けた。
「俺はフーテンじゃありませんよ!」
「トラちゃん!」
困った。
奈津江も困った顔をしていた。
サングラスを外した。
「陳さん、お久し振りです」
頭を深々と下げた。
「トラちゃん! 生きてたんだ!」
「はい。すいません、俺なんかがここに来ていいものじゃ」
「何言ってるの! 来ていいに決まってる。来て、来て!」
陳さんが泣いていた。
「あの、乾さんたちにはどうか。俺、あんまりにも酷いことしちゃって」
「なんで! みんな喜ぶよ! 乾さん、絶対喜ぶ!」
「いいえ、俺が会わせる顔が無いんで。本当にお願いします」
俺が必死に頼むので、陳さんも了承してくれた。
「分かったよ。でも、いつか絶対に知らせてあげて」
「はい、いつか」
陳さんは奥へ去って行った。
「高虎……」
「ああ、バレちゃったな」
「……」
「まあしょうがねぇ」
「乾さんって人にも会いに行こうよ」
「それだけは絶対にダメだぁ!」
俺が思わず叫んでしまったので、奈津江が驚いた。
「あ、ああゴメン! 悪かった」
「いいの。でも分かった」
俺たちは山下公園を散歩した。
そこにも思い出が沢山ある。
奈津江に話しながら案内した。
「高虎は思い出が一杯だね!」
「まあ、今はもう届かないものばかりだけどな」
「そんなことないよ!」
「そうかな」
「また乾さんたちにも会えるよ!」
「……」
俺は答えられなかった。
「私が絶対に会わせる!」
奈津江が胸を張り、精一杯に笑いながら言ってくれた。
「ああ、頼むな」
俺もそう答えた。
奈津江が死んだ後、御堂と山中を連れて陳さんの店に行った。
俺が死に掛けた時に世話になった礼のつもりだった。
俺が知っている、最高に美味い店だ。
陳さんが来た。
「前に連れて来た奈津江が死んでしまいました」
陳さんに告げると、黙って北京ダックを持って来てくれた。
「これ、美味しいって喜んでたね」
「はい」
「一杯食べてね」
「ありがとうございます」
その二十年後。
俺は乾さんに再会できた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「あの日、柳がRZを見つけてくれたんだよな」
「はい。でも、今考えると不思議で」
「え?」
柳が乾さんの店のホームページをスマホで開いた。
「ほら、拡大すると、こんなにボヤけてるんですよ」
俺も画面を見た。
「……」
「あの時、確かにくっきりと映ってましたよね?」
「そうだな」
今は別な写真に入れ替わっている。
もう俺のRZはその壁にはない。
壁はやけに滲んでいた。
「亜紀ちゃんも、いつになく必死で。今から思うと、ちょっと不思議な流れでした」
「……」
俺は北京ダックをまた頼んだ。
もうデザートを食べているので、店の人が驚いたが、黙って持って来てくれた。
俺は取り皿に数切れの北京ダックを乗せて、俺と柳の間に置いた。
柳は黙ってそれを見ていた。
「おい、喰おうぜ」
「はい!」
二人で残りを食べた。
やはり、陳さんの店の北京ダックは最高だった。
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