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ジェシカと蓮花研究所 Ⅱ
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翌朝。
8時に朝食と決めていたので、その時間に食堂へ行った。
ジェシカが席に付いていた。
「おはようございます」
「おはよう。よく眠れたか?」
「はい! いいお部屋を用意して頂きました」
ジェシカの部屋は南向きの洋間だ。
30畳ほどの広さで、幅2メートルのデスクもあり、執務も出来る仕様だ。
床は黒の大理石で、スペイン産のネロマルキーナだ。
白の文様が浮き上がっており、非常に品が良い。
ジェシカのために取り寄せた。
デスクやソファセットなどの下には、絨毯を敷いている。
トイレが続きで付いており、服を収納するスペースと書庫とバスルームも続き部屋だ。
窓は幅5メートルの嵌め殺しのガラスと、両脇に換気のために開く窓がある。
天井高は5メートルある。
居住区画にあるが、蓮花と同様に他の人間は出入り出来ない。
専用エレベーターが部屋外のホールに直結している。
家具はデスクやソファの他に、ダブルサイズのベッドと書棚が数本、それに簡易キッチンと冷蔵庫や食器棚。
キッチンは使うこともないだろうが、湯を沸かしたりはするだろう。
基本は食堂から持って来ればいい。
「部屋で何か必要なものがあったら言ってくれな。遠慮するなよ?」
「はい!」
朝食にメザシが出た。
「……」
蓮花がニコニコしている。
「おい、マジでこれか?」
「石神様のリクエストですから」
「これまでジョークで何十回も言ったけどよ。ほんとに出たのは初めてだぜ」
「たまには、こういうものも宜しいでしょう」
「なるほどな」
確かにメザシも久しぶりだ。
「おお、美味いな!」
蓮花が焼くと、また一味違う。
ジェシカも美味しいと言っていた。
蓮花が微妙な顔をしている。
「あの」
「あんだよ」
「あの、「こんなもの喰えるか」と言って頂かないと」
「なんでだよ、美味いぞ?」
「あの、ちゃんと用意しておりますので」
「あ?」
蓮花が別な盆をワゴンで運んで来た。
ジェシカと笑って、そっちも食べた。
「メザシで良かったのに」
「すみません。悪ノリしました」
高野豆腐と焼き鮭と出汁巻き卵。
俺の好物ばかりだ。
香の物もいい。
味噌汁も俺の大好きな蛤だった。
ジェシカが唸りながら飲んだ。
今日は主にブランたちとデュール・ゲリエの戦闘訓練をジェシカに見せる。
仮想現実のシステムでは、ジェシカに完全武装させ、カサンドラで戦わせた。
すぐに戦死した。
「面白いですね、これ!」
それでもジェシカが喜んだ。
俺は蓮花に言い、ジェシカに「花岡」上級者の動きをさせるようにさせた。
ジェシカが意識はそのままで、別人の動きと技を放って行く。
大興奮でポッドから出て来た。
「あれが「花岡」なんですね!」
「そうだ。まあ、ジェシカは死ぬまで出来ないけどな」
「アハハハハハ!」
明るい女だった。
昼食の蕎麦を食べ、午後は実戦訓練だ。
ミユキたちとアナイアレーターとの対戦を基本に、デュール・ゲリエを交えて多彩な戦闘訓練をする。
俺たちは防護室に入って、それを見学した。
全員が、また格段に強くなっている。
亜紀ちゃんたちを呼んでも面白そうだ。
「凄いですね」
ジェシカも驚いている。
「人間相手であれば、もう無敵でしょうね」
「そうだな。戦車も航空戦力も対応できるようになった。近接戦はもちろん、何人かは「飛行」が出来るので、殲滅戦も可能だな」
「対ジェヴォーダンはどうですか?」
「大規模な群れでない限りは駆逐出来るな」
「じゃあ、もう!」
「いや、まだだ」
俺は防護室を出た。
全員を集めた。
「これから特殊な戦闘経験をしてもらう。多分お前らは全滅だが、気にするな。対応出来るように、俺がちゃんと鍛えてやる」
全員が俺を見ている。
「タマ!」
「呼んだか、主」
「こいつらと戦ってみせてくれ。ああ、殺したり、後遺症を残すなよ!」
「分かった。斃せばいいんだな」
突然現れた着物姿の女性に、ブランたちが驚いている。
しかし、すぐに戦闘態勢に入った。
「全能力の解禁を許可! 思う存分戦え!」
ミユキが即座に「ブリューナク」をタマに放った。
タマは指先で受け、それを消した。
「!」
アナイアレーターたちがタマを取り囲み、必殺の陣形で攻撃を始める。
羅刹が突っ込み、同時に拠点防衛の朱雀たちが面の攻撃をする。
作戦指揮官たちが数人を連れて、更に面が濃密になる。
ミユキと前鬼、後鬼は空中に上がり、立体的な攻撃を始めた。
タマの身体が揺らいだ。
次の瞬間、全員が地面に倒れた。
ミユキたちも落下し、タマが途中で受け止めて回収した。
地面に三人を横たえる。
「これで良かったか、主」
「ああ、十分だ。ありがとうな」
「いつでも呼んでくれ」
タマの精神攻撃を受けたのだろう。
しばらく寝かせていると、じきに目を覚ました。
また全員を集める。
「これが、お前たちがまだ知らない戦闘だ。お前たちの攻撃は、一切通用しない」
「それでは、どのように戦えばよいのでしょうか」
ミユキが言った。
「焦るな、ミユキ! 俺は鍛えてやると言ったぞ?」
「は! 申し訳ございません!」
「いい。お前たちがいつも、俺のために戦いたいと思ってくれているのは知っている。だが、今は未だだ。お前たちは今の戦闘力をまず底上げしなければならん。その後だ」
「はい!」
全員が真剣に俺を見ている。
常に、果てしない先を示すことで、ブランたちの成長は止まることなく上昇していくだろう。
そのために見せた。
「今の技も、鍛え上げれば通用するようにもなる。そこまで行けば、俺はまた別な戦い方を教えてやる」
「はい!」
蓮花とジェシカが出て来た。
俺の隣に立つ。
「皆さん! 大丈夫です! 私とジェシカさんが、必ず皆さんを戦えるようにします!」
「私も頑張ります!」
全員が俺たちを向いて頭を下げた。
また全員が訓練を再開し、俺たちは本館に戻った。
蓮花がコーヒーを淹れてくれる。
「ジェシカ、お前はあのような戦いをどうする?」
「はい、まずは攻撃法と防御法の構築かと。今の技や武器では太刀打ちできません」
「そうだな。蓮花はどう思う?」
「あれは、この世の物理現象ではないと感じました。ですので、その仕組みをまずは」
「なるほどな」
ジェシカは何かを感じたようだ。
「ジェシカ、お前と蓮花の差が何なのか分かるか?」
「はい。より具体的な方策を、蓮花さんは考えていました」
「そうだ。お前はただ今がダメだと言うだけだった。でも蓮花は何とかすることを考え始めている」
「はい」
「これが「背負う」ということだ。蓮花は命懸けでこの研究所を守り、ブランたちを戦えるようにしようと考えている。必ずだ。背負った人間だけが、それを出来るということを忘れるな」
「はい!」
「絶対の概念だ。それが思えなければ、何も背負うことは出来ない」
「はい!」
「さて、じゃあ俺は行くな」
「はい。御名残り惜しゅうございます」
「また来るさ。ジェシカも元気でな」
「はい! いろいろとありがとうございました」
俺は荷物をまとめて本館を出た。
またブランたちが集合している。
「お前ら! 元気にやれよ!」
「はい!」
ハマーに乗り込んで、研究所を出た。
全員が見送ってくれているのが、バックミラーに映っていた。
「斬!」
俺は斬の屋敷に入り、玄関で呼んだ。
「おう、来たか」
「茶はいらない。すぐに出るぞ」
「分かった」
斬が奥から荷物を取って来る。
「Ωスーツ」を着ている。
俺も車で着替えていた。
斬と同じスーツケースを持っている。
「Ω」の粉末を練り込んだ特製だ。
「じゃあ、行くぞ。遅れるなよ?」
「分かっている!」
俺たちは飛んだ。
アラスカを目指した。
8時に朝食と決めていたので、その時間に食堂へ行った。
ジェシカが席に付いていた。
「おはようございます」
「おはよう。よく眠れたか?」
「はい! いいお部屋を用意して頂きました」
ジェシカの部屋は南向きの洋間だ。
30畳ほどの広さで、幅2メートルのデスクもあり、執務も出来る仕様だ。
床は黒の大理石で、スペイン産のネロマルキーナだ。
白の文様が浮き上がっており、非常に品が良い。
ジェシカのために取り寄せた。
デスクやソファセットなどの下には、絨毯を敷いている。
トイレが続きで付いており、服を収納するスペースと書庫とバスルームも続き部屋だ。
窓は幅5メートルの嵌め殺しのガラスと、両脇に換気のために開く窓がある。
天井高は5メートルある。
居住区画にあるが、蓮花と同様に他の人間は出入り出来ない。
専用エレベーターが部屋外のホールに直結している。
家具はデスクやソファの他に、ダブルサイズのベッドと書棚が数本、それに簡易キッチンと冷蔵庫や食器棚。
キッチンは使うこともないだろうが、湯を沸かしたりはするだろう。
基本は食堂から持って来ればいい。
「部屋で何か必要なものがあったら言ってくれな。遠慮するなよ?」
「はい!」
朝食にメザシが出た。
「……」
蓮花がニコニコしている。
「おい、マジでこれか?」
「石神様のリクエストですから」
「これまでジョークで何十回も言ったけどよ。ほんとに出たのは初めてだぜ」
「たまには、こういうものも宜しいでしょう」
「なるほどな」
確かにメザシも久しぶりだ。
「おお、美味いな!」
蓮花が焼くと、また一味違う。
ジェシカも美味しいと言っていた。
蓮花が微妙な顔をしている。
「あの」
「あんだよ」
「あの、「こんなもの喰えるか」と言って頂かないと」
「なんでだよ、美味いぞ?」
「あの、ちゃんと用意しておりますので」
「あ?」
蓮花が別な盆をワゴンで運んで来た。
ジェシカと笑って、そっちも食べた。
「メザシで良かったのに」
「すみません。悪ノリしました」
高野豆腐と焼き鮭と出汁巻き卵。
俺の好物ばかりだ。
香の物もいい。
味噌汁も俺の大好きな蛤だった。
ジェシカが唸りながら飲んだ。
今日は主にブランたちとデュール・ゲリエの戦闘訓練をジェシカに見せる。
仮想現実のシステムでは、ジェシカに完全武装させ、カサンドラで戦わせた。
すぐに戦死した。
「面白いですね、これ!」
それでもジェシカが喜んだ。
俺は蓮花に言い、ジェシカに「花岡」上級者の動きをさせるようにさせた。
ジェシカが意識はそのままで、別人の動きと技を放って行く。
大興奮でポッドから出て来た。
「あれが「花岡」なんですね!」
「そうだ。まあ、ジェシカは死ぬまで出来ないけどな」
「アハハハハハ!」
明るい女だった。
昼食の蕎麦を食べ、午後は実戦訓練だ。
ミユキたちとアナイアレーターとの対戦を基本に、デュール・ゲリエを交えて多彩な戦闘訓練をする。
俺たちは防護室に入って、それを見学した。
全員が、また格段に強くなっている。
亜紀ちゃんたちを呼んでも面白そうだ。
「凄いですね」
ジェシカも驚いている。
「人間相手であれば、もう無敵でしょうね」
「そうだな。戦車も航空戦力も対応できるようになった。近接戦はもちろん、何人かは「飛行」が出来るので、殲滅戦も可能だな」
「対ジェヴォーダンはどうですか?」
「大規模な群れでない限りは駆逐出来るな」
「じゃあ、もう!」
「いや、まだだ」
俺は防護室を出た。
全員を集めた。
「これから特殊な戦闘経験をしてもらう。多分お前らは全滅だが、気にするな。対応出来るように、俺がちゃんと鍛えてやる」
全員が俺を見ている。
「タマ!」
「呼んだか、主」
「こいつらと戦ってみせてくれ。ああ、殺したり、後遺症を残すなよ!」
「分かった。斃せばいいんだな」
突然現れた着物姿の女性に、ブランたちが驚いている。
しかし、すぐに戦闘態勢に入った。
「全能力の解禁を許可! 思う存分戦え!」
ミユキが即座に「ブリューナク」をタマに放った。
タマは指先で受け、それを消した。
「!」
アナイアレーターたちがタマを取り囲み、必殺の陣形で攻撃を始める。
羅刹が突っ込み、同時に拠点防衛の朱雀たちが面の攻撃をする。
作戦指揮官たちが数人を連れて、更に面が濃密になる。
ミユキと前鬼、後鬼は空中に上がり、立体的な攻撃を始めた。
タマの身体が揺らいだ。
次の瞬間、全員が地面に倒れた。
ミユキたちも落下し、タマが途中で受け止めて回収した。
地面に三人を横たえる。
「これで良かったか、主」
「ああ、十分だ。ありがとうな」
「いつでも呼んでくれ」
タマの精神攻撃を受けたのだろう。
しばらく寝かせていると、じきに目を覚ました。
また全員を集める。
「これが、お前たちがまだ知らない戦闘だ。お前たちの攻撃は、一切通用しない」
「それでは、どのように戦えばよいのでしょうか」
ミユキが言った。
「焦るな、ミユキ! 俺は鍛えてやると言ったぞ?」
「は! 申し訳ございません!」
「いい。お前たちがいつも、俺のために戦いたいと思ってくれているのは知っている。だが、今は未だだ。お前たちは今の戦闘力をまず底上げしなければならん。その後だ」
「はい!」
全員が真剣に俺を見ている。
常に、果てしない先を示すことで、ブランたちの成長は止まることなく上昇していくだろう。
そのために見せた。
「今の技も、鍛え上げれば通用するようにもなる。そこまで行けば、俺はまた別な戦い方を教えてやる」
「はい!」
蓮花とジェシカが出て来た。
俺の隣に立つ。
「皆さん! 大丈夫です! 私とジェシカさんが、必ず皆さんを戦えるようにします!」
「私も頑張ります!」
全員が俺たちを向いて頭を下げた。
また全員が訓練を再開し、俺たちは本館に戻った。
蓮花がコーヒーを淹れてくれる。
「ジェシカ、お前はあのような戦いをどうする?」
「はい、まずは攻撃法と防御法の構築かと。今の技や武器では太刀打ちできません」
「そうだな。蓮花はどう思う?」
「あれは、この世の物理現象ではないと感じました。ですので、その仕組みをまずは」
「なるほどな」
ジェシカは何かを感じたようだ。
「ジェシカ、お前と蓮花の差が何なのか分かるか?」
「はい。より具体的な方策を、蓮花さんは考えていました」
「そうだ。お前はただ今がダメだと言うだけだった。でも蓮花は何とかすることを考え始めている」
「はい」
「これが「背負う」ということだ。蓮花は命懸けでこの研究所を守り、ブランたちを戦えるようにしようと考えている。必ずだ。背負った人間だけが、それを出来るということを忘れるな」
「はい!」
「絶対の概念だ。それが思えなければ、何も背負うことは出来ない」
「はい!」
「さて、じゃあ俺は行くな」
「はい。御名残り惜しゅうございます」
「また来るさ。ジェシカも元気でな」
「はい! いろいろとありがとうございました」
俺は荷物をまとめて本館を出た。
またブランたちが集合している。
「お前ら! 元気にやれよ!」
「はい!」
ハマーに乗り込んで、研究所を出た。
全員が見送ってくれているのが、バックミラーに映っていた。
「斬!」
俺は斬の屋敷に入り、玄関で呼んだ。
「おう、来たか」
「茶はいらない。すぐに出るぞ」
「分かった」
斬が奥から荷物を取って来る。
「Ωスーツ」を着ている。
俺も車で着替えていた。
斬と同じスーツケースを持っている。
「Ω」の粉末を練り込んだ特製だ。
「じゃあ、行くぞ。遅れるなよ?」
「分かっている!」
俺たちは飛んだ。
アラスカを目指した。
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