1,130 / 2,840
残党狩り
しおりを挟む
その夜は、ジェシカが疲れているだろうと早目に解散した。
ジェシカは「幻想空間」を名残惜しそうにしていた。
「また明日もあるからな」
「はい」
子どもたちに片づけを任せ、俺はジェシカを部屋へ送った。
「石神さん、今日はありがとうございました」
「いや。これからはジェシカも仲間だからな。宜しく頼む」
「はい」
俺はロボと自分の部屋へ行った。
ベッドに横になり、隣に横たわるロボの背を撫でた。
気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らす。
「ジェシカのことは気に入ってくれたか?」
ロボが目を閉じたまま、俺の方へ顔を向けた。
目じりが下がり、笑っているように見える。
「あいつもいい奴だよな。あの若さで、自分の人生を決した」
ロボがまた頭を戻し、ゴロゴロと鳴らしている。
「まあ、苦労は掛けるが、自分で選んだ道だ。あいつならやり遂げるだろうよ」
俺は布団を掛けず、ロボの温もりだけで寝た。
ロボも俺の温もりを引いているはずだ。
それで十分に温かい。
すぐに、眠りに落ちた。
翌朝。
朝食後、早速双子がジェシカの特訓を始めた。
ここにいる時間は短い。
蓮花の研究所に行けば、即実践に組み込まれる。
だからなるべく基礎から応用までの知識を与えるつもりだった。
「ジェシカちゃん。量子コンピューターは、タカさんの提案で「三体問題」を基本構造にしているのね」
「だから「解」は通常のものとは異なるの。一つ次元が上になるのね」
「「ヴォイド機関」の構造もそう。「三体問題」を応用しているから、この宇宙の「ダークエネルギー」を取り込みながら、更に7次元以上の「解」から引き入れているわけ」
「「ヴォイド機関」の小型化にも関わる概念だから、すぐに覚えてね! 数式はこれ」
「「花岡」の技の解析も同じだよ? 今は妖魔の解析に取り掛かっているけど、これは12次元以上のものになりそう。ついてきてね」
「妖魔はこの世界で生まれた者もいるし、異次元から召喚されたものもいる。異次元ということは、平行世界ということじゃなくて、そのままの意味だから。複素数を使って、波動方程式を改変してくのね。だから値は虚数になることもあるし、超立方体で……」
ジェシカは必死に覚えようとしている。
アメリカにいたジェシカに俺たちの根幹の数式や概念を渡すわけにも行かず、ジェシカは流石に戸惑っている。
途中で皇紀も加わって、実際の設計図で数式の流れを説明し始める。
図面に様々な波動の式を書き込みながら、「ヴォイド機関」の基本を説明して行った。
昼食は亜紀ちゃんと柳で作った。
ズワイガニのリゾットと野菜スープだ。
それに風花から届いた大量のハムの一部を焼く。
ジェシカは流石にゲッソリとしていた。
「大丈夫かよ?」
「はい。こんなに数式を駆使しているとは思いませんでした」
「数式化したから出来たんだよ。まあ、今日は「ヴォイド機関」が中心だったから特にな。そのうちにデュール・ゲリエの構造とかになれば、少しは今までの経験も生かせるだろうよ」
「そうでしょうか」
「基本は三体問題のイメージを掴むことだ。こればかりは才能だけどなぁ。まあ、ジェシカなら大丈夫だろう」
「頑張ります」
ジェシカはリゾットを掻き込みながら、自分のノートをチェックしていた。
午後も双子の特訓を受ける。
教え方は上手い。
扱う問題は高度なものだが、ジェシカのレベルをすぐに把握し、そこから辿りながら教えている。
喩えは悪いが、落ちこぼれの子どもに遡って基礎から教えるようなものだ。
しかし、それが一番効率がいい。
俺は亜紀ちゃんと柳を連れ、池袋に向かった。
早乙女の依頼で、潜伏している「太陽界」の元幹部の拘束のためだ。
「デミウルゴス」を使用している可能性が高いとのことだった。
ハマーで出掛ける。
俺たちはタイガーストライプのコンバットスーツだ。
「柳。今日はお前がメインでやれ」
「分かりました!」
「俺たちは基本的にお前が死にそうになるまでは助けないからな」
「はい」
既に、何度かこういう任務を引き受けている。
まだ警察内で対抗手段が無いためだ。
早乙女の伝手での解決になるため、手柄は早乙女のものとなる。
「デミウルゴス」は厄介な事件だが、それだけに早乙女の実績としては大きなものとなりそうだ。
北池袋の現場近くに行くと、すでに何人かの刑事が現場に待機していた。
「石神さんですね。あのビルの3階です」
「そうですか。怪物化した場合には殺傷することもありますが」
「構いません。どうせ怪物化すれば拘置することも出来ませんから」
「太陽界」の信者の経営する会社の事務所だったらしい。
俺たちはエレベーターを使わずに階段で上がった。
ドアには鍵が掛かっている。
中に複数人の気配がした。
「柳。5人いる。お前が全部やれ」
「はい」
柳が鉄製のドアを蹴り飛ばした。
ほとんど二つに折れ曲がって室内に飛ぶ。
男4名と女が1名。
ドアは事務机にぶち当たり、天井に跳ねた。
そのまま柳は室内に突っ込み、手近な男の首にハイキックを浴びせた。
他の4人は窓際に立っていた。
その中の一人が、今回の標的の「太陽界」の元幹部だった。
そいつの額に真っ赤な複眼が6つ浮き上がる。
「デミウルゴス」による変態だ。
俺と亜紀ちゃんは柳の動きを待った。
他の三人はAK47を構えていた。
柳が「槍雷」で一瞬で三人を斃す。
元幹部が柳に走り、その背中から先端の尖った長い脚が伸びた。
蜘蛛の足のようだった。
柳は後ろへ飛んで避ける。
そのまま「槍雷」を浴びせたが、元幹部の男は素早い動作で避けた。
腰の後ろからも、同様の足が伸びていた。
それで高速移動も可能なのだろう。
「柳! 接近戦だ!」
「はい!」
柳は事務机の上を走り、元幹部の顔面に前蹴りを放った。
それを避けた瞬間に柳は前方に回転し、肩口にかかと落としを入れる。
元幹部の肩が異様に下がった。
柳は回転したまま起き上がり、胸元に「螺旋花」を撃ち込む。
元幹部は口から大量の緑色の液体を吐いて倒れた。
柳は肩で息をしている。
体力的に疲労したのではなく、戦闘の緊張のせいだ。
「おし! 終了だな!」
亜紀ちゃんが駆け寄って柳と一緒に元幹部の遺体を確認した。
他の4人も状態を見る。
そちらは気を喪ってはいるが、まだ殺していない。
これから警察内で「デミウルゴス」」の使用の有無を血液検査で検査されるだろう。
もしも陽性だった場合、特殊な拘束と、薬物投与をされるはずだ。
俺たちは表に出て、刑事たちに回収を頼んだ。
「石神さん」
ハマーの中で柳が俺に聞いて来た。
「31点!」
「あ、1点あがりました!」
「バカヤロウ!」
戦闘の実戦経験のために、柳にやらせることが多かった。
毎回、その講評をしていた。
「突入が雑だ! プロならドアの両側に待機してて、お前は入った瞬間にハチの巣だ!」
「あー」
「俺や亜紀ちゃんみたいに気配が読めるならまだしもよ。お前はまだ経験が浅いんだから、慎重に行け!」
「はい!」
「それと、あいつはまず額に複眼が出て来ただろう?」
「そうですね」
「それは、お前の攻撃を全部見切るものだと思え。複眼は昆虫のものだけど、数百の目で情報を集めてるんだからな」
「なるほど!」
「だから飛び道具はダメだ。特に「槍雷」のように、射出の方向が予測できるようなものはな!」
「はい!」
「俺に言われる前に接近戦に入ってれば良かったけどな。あのままだったら、あいつの飛び道具を喰らってたかもしれん」
「そんなものがあったんですか!」
「分からんよ。でも、そう思っておいた方がいいということだ」
「はい!」
「接近戦では、複眼の視界の外から攻撃しなければいけない。お前は真正面過ぎるんだよ」
「でも入りました」
「亜紀ちゃんがダメだと思って「轟雷」を出したんだ。お前はそれに気付いてもいなかったけどな」
「そうだったの!」
「エヘヘヘヘ」
「破壊力はねぇ。こっちに一瞬注意を向けるためにな」
「ありがとう、亜紀ちゃん!」
「いーんですよ!」
「石神さんは?」
「あ? ああ、俺は見てただけ」
「ひどいですよ!」
「バカヤロウ! お前の訓練だろうがぁ!」
まあ、まだまだだ。
しかし、これで都内だけでも既に6件。
神奈川と埼玉で1件ずつ。
意外に多い。
大元は本部にあったが、すでに拡散していたようだ。
恐らくは霞たちが把握していないものだろう。
巨大な教団らしく、腐敗が進んでいたようだ。
今、全国の教団の支部が摘発され、その情報が集まりつつある。
しばらくは、俺たちが何とかするしかない。
まあ、早乙女のためだ。
せいぜいやってやるさ。
ジェシカは「幻想空間」を名残惜しそうにしていた。
「また明日もあるからな」
「はい」
子どもたちに片づけを任せ、俺はジェシカを部屋へ送った。
「石神さん、今日はありがとうございました」
「いや。これからはジェシカも仲間だからな。宜しく頼む」
「はい」
俺はロボと自分の部屋へ行った。
ベッドに横になり、隣に横たわるロボの背を撫でた。
気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らす。
「ジェシカのことは気に入ってくれたか?」
ロボが目を閉じたまま、俺の方へ顔を向けた。
目じりが下がり、笑っているように見える。
「あいつもいい奴だよな。あの若さで、自分の人生を決した」
ロボがまた頭を戻し、ゴロゴロと鳴らしている。
「まあ、苦労は掛けるが、自分で選んだ道だ。あいつならやり遂げるだろうよ」
俺は布団を掛けず、ロボの温もりだけで寝た。
ロボも俺の温もりを引いているはずだ。
それで十分に温かい。
すぐに、眠りに落ちた。
翌朝。
朝食後、早速双子がジェシカの特訓を始めた。
ここにいる時間は短い。
蓮花の研究所に行けば、即実践に組み込まれる。
だからなるべく基礎から応用までの知識を与えるつもりだった。
「ジェシカちゃん。量子コンピューターは、タカさんの提案で「三体問題」を基本構造にしているのね」
「だから「解」は通常のものとは異なるの。一つ次元が上になるのね」
「「ヴォイド機関」の構造もそう。「三体問題」を応用しているから、この宇宙の「ダークエネルギー」を取り込みながら、更に7次元以上の「解」から引き入れているわけ」
「「ヴォイド機関」の小型化にも関わる概念だから、すぐに覚えてね! 数式はこれ」
「「花岡」の技の解析も同じだよ? 今は妖魔の解析に取り掛かっているけど、これは12次元以上のものになりそう。ついてきてね」
「妖魔はこの世界で生まれた者もいるし、異次元から召喚されたものもいる。異次元ということは、平行世界ということじゃなくて、そのままの意味だから。複素数を使って、波動方程式を改変してくのね。だから値は虚数になることもあるし、超立方体で……」
ジェシカは必死に覚えようとしている。
アメリカにいたジェシカに俺たちの根幹の数式や概念を渡すわけにも行かず、ジェシカは流石に戸惑っている。
途中で皇紀も加わって、実際の設計図で数式の流れを説明し始める。
図面に様々な波動の式を書き込みながら、「ヴォイド機関」の基本を説明して行った。
昼食は亜紀ちゃんと柳で作った。
ズワイガニのリゾットと野菜スープだ。
それに風花から届いた大量のハムの一部を焼く。
ジェシカは流石にゲッソリとしていた。
「大丈夫かよ?」
「はい。こんなに数式を駆使しているとは思いませんでした」
「数式化したから出来たんだよ。まあ、今日は「ヴォイド機関」が中心だったから特にな。そのうちにデュール・ゲリエの構造とかになれば、少しは今までの経験も生かせるだろうよ」
「そうでしょうか」
「基本は三体問題のイメージを掴むことだ。こればかりは才能だけどなぁ。まあ、ジェシカなら大丈夫だろう」
「頑張ります」
ジェシカはリゾットを掻き込みながら、自分のノートをチェックしていた。
午後も双子の特訓を受ける。
教え方は上手い。
扱う問題は高度なものだが、ジェシカのレベルをすぐに把握し、そこから辿りながら教えている。
喩えは悪いが、落ちこぼれの子どもに遡って基礎から教えるようなものだ。
しかし、それが一番効率がいい。
俺は亜紀ちゃんと柳を連れ、池袋に向かった。
早乙女の依頼で、潜伏している「太陽界」の元幹部の拘束のためだ。
「デミウルゴス」を使用している可能性が高いとのことだった。
ハマーで出掛ける。
俺たちはタイガーストライプのコンバットスーツだ。
「柳。今日はお前がメインでやれ」
「分かりました!」
「俺たちは基本的にお前が死にそうになるまでは助けないからな」
「はい」
既に、何度かこういう任務を引き受けている。
まだ警察内で対抗手段が無いためだ。
早乙女の伝手での解決になるため、手柄は早乙女のものとなる。
「デミウルゴス」は厄介な事件だが、それだけに早乙女の実績としては大きなものとなりそうだ。
北池袋の現場近くに行くと、すでに何人かの刑事が現場に待機していた。
「石神さんですね。あのビルの3階です」
「そうですか。怪物化した場合には殺傷することもありますが」
「構いません。どうせ怪物化すれば拘置することも出来ませんから」
「太陽界」の信者の経営する会社の事務所だったらしい。
俺たちはエレベーターを使わずに階段で上がった。
ドアには鍵が掛かっている。
中に複数人の気配がした。
「柳。5人いる。お前が全部やれ」
「はい」
柳が鉄製のドアを蹴り飛ばした。
ほとんど二つに折れ曲がって室内に飛ぶ。
男4名と女が1名。
ドアは事務机にぶち当たり、天井に跳ねた。
そのまま柳は室内に突っ込み、手近な男の首にハイキックを浴びせた。
他の4人は窓際に立っていた。
その中の一人が、今回の標的の「太陽界」の元幹部だった。
そいつの額に真っ赤な複眼が6つ浮き上がる。
「デミウルゴス」による変態だ。
俺と亜紀ちゃんは柳の動きを待った。
他の三人はAK47を構えていた。
柳が「槍雷」で一瞬で三人を斃す。
元幹部が柳に走り、その背中から先端の尖った長い脚が伸びた。
蜘蛛の足のようだった。
柳は後ろへ飛んで避ける。
そのまま「槍雷」を浴びせたが、元幹部の男は素早い動作で避けた。
腰の後ろからも、同様の足が伸びていた。
それで高速移動も可能なのだろう。
「柳! 接近戦だ!」
「はい!」
柳は事務机の上を走り、元幹部の顔面に前蹴りを放った。
それを避けた瞬間に柳は前方に回転し、肩口にかかと落としを入れる。
元幹部の肩が異様に下がった。
柳は回転したまま起き上がり、胸元に「螺旋花」を撃ち込む。
元幹部は口から大量の緑色の液体を吐いて倒れた。
柳は肩で息をしている。
体力的に疲労したのではなく、戦闘の緊張のせいだ。
「おし! 終了だな!」
亜紀ちゃんが駆け寄って柳と一緒に元幹部の遺体を確認した。
他の4人も状態を見る。
そちらは気を喪ってはいるが、まだ殺していない。
これから警察内で「デミウルゴス」」の使用の有無を血液検査で検査されるだろう。
もしも陽性だった場合、特殊な拘束と、薬物投与をされるはずだ。
俺たちは表に出て、刑事たちに回収を頼んだ。
「石神さん」
ハマーの中で柳が俺に聞いて来た。
「31点!」
「あ、1点あがりました!」
「バカヤロウ!」
戦闘の実戦経験のために、柳にやらせることが多かった。
毎回、その講評をしていた。
「突入が雑だ! プロならドアの両側に待機してて、お前は入った瞬間にハチの巣だ!」
「あー」
「俺や亜紀ちゃんみたいに気配が読めるならまだしもよ。お前はまだ経験が浅いんだから、慎重に行け!」
「はい!」
「それと、あいつはまず額に複眼が出て来ただろう?」
「そうですね」
「それは、お前の攻撃を全部見切るものだと思え。複眼は昆虫のものだけど、数百の目で情報を集めてるんだからな」
「なるほど!」
「だから飛び道具はダメだ。特に「槍雷」のように、射出の方向が予測できるようなものはな!」
「はい!」
「俺に言われる前に接近戦に入ってれば良かったけどな。あのままだったら、あいつの飛び道具を喰らってたかもしれん」
「そんなものがあったんですか!」
「分からんよ。でも、そう思っておいた方がいいということだ」
「はい!」
「接近戦では、複眼の視界の外から攻撃しなければいけない。お前は真正面過ぎるんだよ」
「でも入りました」
「亜紀ちゃんがダメだと思って「轟雷」を出したんだ。お前はそれに気付いてもいなかったけどな」
「そうだったの!」
「エヘヘヘヘ」
「破壊力はねぇ。こっちに一瞬注意を向けるためにな」
「ありがとう、亜紀ちゃん!」
「いーんですよ!」
「石神さんは?」
「あ? ああ、俺は見てただけ」
「ひどいですよ!」
「バカヤロウ! お前の訓練だろうがぁ!」
まあ、まだまだだ。
しかし、これで都内だけでも既に6件。
神奈川と埼玉で1件ずつ。
意外に多い。
大元は本部にあったが、すでに拡散していたようだ。
恐らくは霞たちが把握していないものだろう。
巨大な教団らしく、腐敗が進んでいたようだ。
今、全国の教団の支部が摘発され、その情報が集まりつつある。
しばらくは、俺たちが何とかするしかない。
まあ、早乙女のためだ。
せいぜいやってやるさ。
1
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
こずえと梢
気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。
いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。
『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。
ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。
幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。
※レディース・・・女性の暴走族
※この物語はフィクションです。
~後宮のやり直し巫女~私が本当の巫女ですが、無実の罪で処刑されたので後宮で人生をやり直すことにしました
深水えいな
キャラ文芸
無実の罪で巫女の座を奪われ処刑された明琳。死の淵で、このままだと国が乱れると謎の美青年・天翼に言われ人生をやり直すことに。しかし巫女としてのやり直しはまたしてもうまくいかず、次の人生では女官として後宮入りすることに。そこで待っていたのは怪事件の数々で――。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる