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御堂
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金曜日。
御堂がついに来た!
東京駅からタクシーで俺の病院まで来た。
言ってあったので、受付の人間が俺の部屋まで案内してくれた。
「石神、来たよ」
「御堂!」
俺はいきなり泣きそうになった。
部下たちが驚いて俺を見ている。
「どうしたんだよ、まだ体調が悪いのか?」
「そんなことねぇ!」
一江が山岸を蹴とばして椅子を空けさせた。
「御堂さん、どうぞお掛け下さい」
「一江さんですね。御堂です」
一江は一礼し、部下たちを紹介してくれた。
俺はその間に何とか感情をまとめた。
山岸がお茶を持って来る。
「ばかやろー! 御堂は最高級の玉露しか飲まねぇ!」
「そんなことはないよ」
御堂が笑って言った。
美味しそうに茶をすすり、山岸に礼を言った。
「悪いな、こんなむさくるしいところで。こいつらは奴隷と思って好きに使ってくれ」
「アハハハ」
一休みしてもらい、俺は御堂の荷物を俺の部屋に入れた。
「お前ら! しっかり見張ってろ!」
「はい!」
俺は最初に院長に会わせた。
「初めまして。御堂正嗣です」
「蓼科文学です」
二人は名刺を交換した。
ソファを勧められる。
「石神がいつもお世話になっているそうで」
「お前、本当にそんなこと言ってるのか?」
「当たり前じゃないですか! 俺は幸せじゃないと御堂が心配します」
「お前!」
「蓼科院長先生、本当ですよ。石神は僕には嘘も言わないし、隠し事もしない。蓼科院長先生には何度も命を助けてもらったし、若い頃から本当に世話になったと。奥様にも感謝しかないんだって言ってます」
「おい、御堂やめろよ」
院長は何とも言えない顔をしていた。
困惑している。
「つい先日も助けて頂いたんだと、嬉しそうに電話で言っていました」
「石神、あれを話しているのか?」
「御堂には全部。何もかもを伝えています」
「そうか。お前がそうするのなら、相当信頼しているんだな」
「はい。もしもこいつに騙されて死ぬんなら、笑って死にますよ」
院長は微笑んだ。
「こいつは稀に見るバカだが、決して悪い男ではない。どうかこれからも友達でいてやって下さい」
「はい、必ず」
「院長のことも、もちろん全部話してますよ」
「そうか」
「響子を脱がそうと追いかけたり、双子を騙すために妖精の格好をするとか」
「全部お前がやらせたんだろう!」
俺たちは笑って院長室を出た。
響子の部屋へ行く。
「こんにちは、響子ちゃん」
「あ! 御堂さん!」
「こないだはあまり話せなかったね」
「うん! オロチが出たしね」
御堂が笑顔でいる。
響子も嬉しそうだ。
「俺の親友の家はスゴかったろ? 見たことも無い動物が一杯なんだ」
「そんなことはないよ!」
六花が挨拶する。
まともで安心した。
「石神のことをよろしくお願いします」
「はい! 身も心も捧げております!」
「バカ!」
「石神先生は特に私の身体がグフェェー!」
俺は六花の脇に手刀を突き刺した。
「こいつはまだ日本語表現が苦手でな」
響子が六花の脇をさすってやっていた。
「響子ちゃんも六花さんも綺麗な人だな」
「そうだろ! もう最高なんだ」
御堂が褒めてくれて嬉しかった。
「響子なんてなぁ。もう一日中ペロペロしてたいよ」
「石神先生、私も」
御堂が大笑いした。
「明日は二人も一緒に寿司屋に行くからな」
「ああ、楽しみだね。じゃあ二人とも、明日にまた」
俺は御堂を連れて部屋を出た。
「あの部屋が響子の隠し場所なんだ」
俺が近くの倉庫部屋を示した。
御堂が大笑いした。
俺は内線で鷹を呼んだ。
「わざわざ悪いな。鷹にも御堂を会わせておきたくてな」
「いいえ、私なんかまで」
二人は挨拶をした。
「鷹も誘ったんだけど、明日は用事があるということでな」
「はい、すみません」
「俺が大好きで惚れ込んでいる女なんだ」
「そんな、石神先生」
「峰岸さん、また今度」
「はい、是非」
俺は御堂に先に家に行ってもらった。
裏のタクシー乗り場まで案内する。
運転手に一万円を渡した。
「運転手さん、くれぐれも安全運転で。俺の大親友なんだ」
「分かりました。安全運転で参ります」
「御堂、家にはもう子どもたちがいるからな。着いたらゆっくりしててくれ」
「分かった」
俺はタクシーが見えなくなるまで見送った。
「おい、一江」
「はい」
「お前、ちょっと〇〇さんが治ってないか確認してきてくれ」
「え?」
「もしかしたら治っててオペの必要ねぇかもしれないじゃん」
「そんなことあるわけないでしょう!」
「俺は早く帰りたいんだよ!」
「部長、仕事はちゃんとやって下さい!」
「お前、使えねぇな」
「ここで使えたら病院はいりませんよ!」
それもそうだ。
俺はちゃんと仕事をし、挨拶もそこそこに急いで家に帰った。
「帰ったぞ!」
ロボが飛んでくる。
ロボを抱きながら、階段を駆け上がった。
「御堂!」
「ああ、石神。お帰り」
「ちょっと待っててくれ。シャワーを浴びたらすぐに食事の支度をするから」
「タカさん、シャワー浴びるんですか?」
「当たり前だ! 病院とかで万一ヘンな菌がついてたらどうすんだ!」
「でも私たちの食事を作る時、一度もそんなことしませんでしたよね」
「あ、お前らはいいの」
「「「「えぇーーー!」」」」
俺は無視して急いでシャワーを浴びた。
俺は御堂の前で渾身のフレンチを作った。
前日から仕込みはしている。
シーフードのジュレ。
オマール海老と根菜のマリネ。
コンソメスープ。
ポルチーニ茸とヒラメのムニエル、ホワイトソース。
シャトーブリアンのステーキ(子どもたちはもっと安い肉)。
羊肉のロースト、パセリとメイクイーンソース。
デザートに細氷入りバニラアイス。
御堂の食べ方は優雅だ。
それにつられたか、子どもたちもいつもよりずっと大人しく食べた。
「石神、美味しかったよ」
「そうか、良かった」
コーヒーも俺が淹れた。
「この後、ちょっとドライブに行こうと思うんだけど、大丈夫か?」
「ああ。新幹線で寝たしね。さっきまでもゆっくりさせてもらった」
「そうか!」
俺は御堂を連れて駐車場まで行った。
「アヴェンタドールだぁ!」
「アハハハハ!」
俺たちは首都高をしばらく流してから、羽田空港へ行った。
「どうだよ、久しぶりの東京は」
「そうだね。やっぱり綺麗だね」
「降りたら埃だらけだけどな。でもやっぱり俺は東京が好きだ」
「そうだよね。僕は田舎がいいよ」
「ああ」
俺は御堂がいるならどこでも良かった。
「ここも久しぶりだ」
「俺は時々来ているよ」
「奈津江との思い出の場所だもんね」
「そうだ」
学生時代。
金のない俺たちはよくここに来た。
御堂と二人の時もあったし、山中とも来た。
奈津江、栞とも来た。
奈津江とはよく来た。
一緒にモノレールに乗って。
二人でいつもワクワクして来た。
俺たちは喫茶店でコーヒーを三つ買って、展望デッキへ上った。
「それは奈津江の分かい?」
御堂にはすぐに分かった。
「ああ。あいつがいるような気がしてな」
「そうか」
しばらく夜の空港を二人で眺めた。
「綺麗だ」
「そうだよな」
「僕も東京に残れば良かったかな」
「何を言ってる」
「でも、そうすればずっと石神と一緒にいられた」
「バカなことを言うな」
「きっと楽しかったろうなぁ」
「おい」
「石神、僕はね。いろいろなことが起こって嬉しいんだ」
「なんでだよ」
「だって、それが理由でお前とたくさん話せるし、会う機会も増えた」
「ああ」
「危ないこともあるかもしれないけど、全部お前が何とかしてくれる」
「当たり前だろう」
「だから僕はお前に会えることだけを楽しめる」
「なんだよ」
「ありがとう、石神。俺の友達になってくれて」
「俺はお前の友達なんかじゃないよ」
「え?」
「俺はお前の「大親友」だぁ!」
俺は叫んで、御堂は大笑いした。
「そうだな、ゴメン、大親友」
「おう!」
俺たちは帰りも楽しく話しながら家に向かった。
御堂がついに来た!
東京駅からタクシーで俺の病院まで来た。
言ってあったので、受付の人間が俺の部屋まで案内してくれた。
「石神、来たよ」
「御堂!」
俺はいきなり泣きそうになった。
部下たちが驚いて俺を見ている。
「どうしたんだよ、まだ体調が悪いのか?」
「そんなことねぇ!」
一江が山岸を蹴とばして椅子を空けさせた。
「御堂さん、どうぞお掛け下さい」
「一江さんですね。御堂です」
一江は一礼し、部下たちを紹介してくれた。
俺はその間に何とか感情をまとめた。
山岸がお茶を持って来る。
「ばかやろー! 御堂は最高級の玉露しか飲まねぇ!」
「そんなことはないよ」
御堂が笑って言った。
美味しそうに茶をすすり、山岸に礼を言った。
「悪いな、こんなむさくるしいところで。こいつらは奴隷と思って好きに使ってくれ」
「アハハハ」
一休みしてもらい、俺は御堂の荷物を俺の部屋に入れた。
「お前ら! しっかり見張ってろ!」
「はい!」
俺は最初に院長に会わせた。
「初めまして。御堂正嗣です」
「蓼科文学です」
二人は名刺を交換した。
ソファを勧められる。
「石神がいつもお世話になっているそうで」
「お前、本当にそんなこと言ってるのか?」
「当たり前じゃないですか! 俺は幸せじゃないと御堂が心配します」
「お前!」
「蓼科院長先生、本当ですよ。石神は僕には嘘も言わないし、隠し事もしない。蓼科院長先生には何度も命を助けてもらったし、若い頃から本当に世話になったと。奥様にも感謝しかないんだって言ってます」
「おい、御堂やめろよ」
院長は何とも言えない顔をしていた。
困惑している。
「つい先日も助けて頂いたんだと、嬉しそうに電話で言っていました」
「石神、あれを話しているのか?」
「御堂には全部。何もかもを伝えています」
「そうか。お前がそうするのなら、相当信頼しているんだな」
「はい。もしもこいつに騙されて死ぬんなら、笑って死にますよ」
院長は微笑んだ。
「こいつは稀に見るバカだが、決して悪い男ではない。どうかこれからも友達でいてやって下さい」
「はい、必ず」
「院長のことも、もちろん全部話してますよ」
「そうか」
「響子を脱がそうと追いかけたり、双子を騙すために妖精の格好をするとか」
「全部お前がやらせたんだろう!」
俺たちは笑って院長室を出た。
響子の部屋へ行く。
「こんにちは、響子ちゃん」
「あ! 御堂さん!」
「こないだはあまり話せなかったね」
「うん! オロチが出たしね」
御堂が笑顔でいる。
響子も嬉しそうだ。
「俺の親友の家はスゴかったろ? 見たことも無い動物が一杯なんだ」
「そんなことはないよ!」
六花が挨拶する。
まともで安心した。
「石神のことをよろしくお願いします」
「はい! 身も心も捧げております!」
「バカ!」
「石神先生は特に私の身体がグフェェー!」
俺は六花の脇に手刀を突き刺した。
「こいつはまだ日本語表現が苦手でな」
響子が六花の脇をさすってやっていた。
「響子ちゃんも六花さんも綺麗な人だな」
「そうだろ! もう最高なんだ」
御堂が褒めてくれて嬉しかった。
「響子なんてなぁ。もう一日中ペロペロしてたいよ」
「石神先生、私も」
御堂が大笑いした。
「明日は二人も一緒に寿司屋に行くからな」
「ああ、楽しみだね。じゃあ二人とも、明日にまた」
俺は御堂を連れて部屋を出た。
「あの部屋が響子の隠し場所なんだ」
俺が近くの倉庫部屋を示した。
御堂が大笑いした。
俺は内線で鷹を呼んだ。
「わざわざ悪いな。鷹にも御堂を会わせておきたくてな」
「いいえ、私なんかまで」
二人は挨拶をした。
「鷹も誘ったんだけど、明日は用事があるということでな」
「はい、すみません」
「俺が大好きで惚れ込んでいる女なんだ」
「そんな、石神先生」
「峰岸さん、また今度」
「はい、是非」
俺は御堂に先に家に行ってもらった。
裏のタクシー乗り場まで案内する。
運転手に一万円を渡した。
「運転手さん、くれぐれも安全運転で。俺の大親友なんだ」
「分かりました。安全運転で参ります」
「御堂、家にはもう子どもたちがいるからな。着いたらゆっくりしててくれ」
「分かった」
俺はタクシーが見えなくなるまで見送った。
「おい、一江」
「はい」
「お前、ちょっと〇〇さんが治ってないか確認してきてくれ」
「え?」
「もしかしたら治っててオペの必要ねぇかもしれないじゃん」
「そんなことあるわけないでしょう!」
「俺は早く帰りたいんだよ!」
「部長、仕事はちゃんとやって下さい!」
「お前、使えねぇな」
「ここで使えたら病院はいりませんよ!」
それもそうだ。
俺はちゃんと仕事をし、挨拶もそこそこに急いで家に帰った。
「帰ったぞ!」
ロボが飛んでくる。
ロボを抱きながら、階段を駆け上がった。
「御堂!」
「ああ、石神。お帰り」
「ちょっと待っててくれ。シャワーを浴びたらすぐに食事の支度をするから」
「タカさん、シャワー浴びるんですか?」
「当たり前だ! 病院とかで万一ヘンな菌がついてたらどうすんだ!」
「でも私たちの食事を作る時、一度もそんなことしませんでしたよね」
「あ、お前らはいいの」
「「「「えぇーーー!」」」」
俺は無視して急いでシャワーを浴びた。
俺は御堂の前で渾身のフレンチを作った。
前日から仕込みはしている。
シーフードのジュレ。
オマール海老と根菜のマリネ。
コンソメスープ。
ポルチーニ茸とヒラメのムニエル、ホワイトソース。
シャトーブリアンのステーキ(子どもたちはもっと安い肉)。
羊肉のロースト、パセリとメイクイーンソース。
デザートに細氷入りバニラアイス。
御堂の食べ方は優雅だ。
それにつられたか、子どもたちもいつもよりずっと大人しく食べた。
「石神、美味しかったよ」
「そうか、良かった」
コーヒーも俺が淹れた。
「この後、ちょっとドライブに行こうと思うんだけど、大丈夫か?」
「ああ。新幹線で寝たしね。さっきまでもゆっくりさせてもらった」
「そうか!」
俺は御堂を連れて駐車場まで行った。
「アヴェンタドールだぁ!」
「アハハハハ!」
俺たちは首都高をしばらく流してから、羽田空港へ行った。
「どうだよ、久しぶりの東京は」
「そうだね。やっぱり綺麗だね」
「降りたら埃だらけだけどな。でもやっぱり俺は東京が好きだ」
「そうだよね。僕は田舎がいいよ」
「ああ」
俺は御堂がいるならどこでも良かった。
「ここも久しぶりだ」
「俺は時々来ているよ」
「奈津江との思い出の場所だもんね」
「そうだ」
学生時代。
金のない俺たちはよくここに来た。
御堂と二人の時もあったし、山中とも来た。
奈津江、栞とも来た。
奈津江とはよく来た。
一緒にモノレールに乗って。
二人でいつもワクワクして来た。
俺たちは喫茶店でコーヒーを三つ買って、展望デッキへ上った。
「それは奈津江の分かい?」
御堂にはすぐに分かった。
「ああ。あいつがいるような気がしてな」
「そうか」
しばらく夜の空港を二人で眺めた。
「綺麗だ」
「そうだよな」
「僕も東京に残れば良かったかな」
「何を言ってる」
「でも、そうすればずっと石神と一緒にいられた」
「バカなことを言うな」
「きっと楽しかったろうなぁ」
「おい」
「石神、僕はね。いろいろなことが起こって嬉しいんだ」
「なんでだよ」
「だって、それが理由でお前とたくさん話せるし、会う機会も増えた」
「ああ」
「危ないこともあるかもしれないけど、全部お前が何とかしてくれる」
「当たり前だろう」
「だから僕はお前に会えることだけを楽しめる」
「なんだよ」
「ありがとう、石神。俺の友達になってくれて」
「俺はお前の友達なんかじゃないよ」
「え?」
「俺はお前の「大親友」だぁ!」
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