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千万組、盃事。 Ⅲ
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俺は亜紀ちゃんと一緒の部屋で寝た。
事前にそうしてもらうように言ってある。
寝間着に着替え終えると、桜が酒を持って来た。
「菊姫」だ。
俺のために、切子のグラスがある。
「寝酒にお持ちしました」
「ああ、ありがとう」
「あ、私も飲みたいー!」
「え、お嬢さんは高校生じゃ」
「あたしは「超高校生」だから!」
俺は笑った。
「そうなんですか」
「グラスをもう一つお願いします」
「いや、亜紀ちゃん、このグラスで一緒に飲もう」
「それ、最高!」
亜紀ちゃんが喜んだ。
桜は俺たちの関係がよく分からずに苦笑している。
俺にも分らんが。
桜は漬物と塩気のきつい煮物を置いて、部屋を出て行った。
俺が一口飲み、亜紀ちゃんが一口飲んだ。
「ああ、美味しいですね」
亜紀ちゃんと別な部屋でも良いのだが、亜紀ちゃんはまだ戦場での寝方を知らない。
熟睡している最中に襲われれば、やられる可能性もある。
「そうだな。いい酒を寄越した」
俺たちは交互に飲んだ。
煮物の塩気が酒に合う。
「じゃあ、そろそろ寝るか」
「ベッドをもっとくっつけませんか?」
俺は苦笑して、そうしろと言った。
亜紀ちゃんがセミダブルのベッドを軽々と抱えて移動した。
「明日は楽しみですねー」
「そうかよ」
俺たちは眠った。
亜紀ちゃんがしばらく、枕に顔を押し付けてクスクスと笑っていた。
本当に楽しみらしい。
翌朝。
俺たちは7時に朝食をとり、着替えた。
少し亜紀ちゃんの着付けを手伝ってやる。
「どうですか?」
「綺麗だよ」
「エヘヘヘ」
俺も「六根清浄」の着物を着た。
部屋の外で、案内の人間が待っていた。
俺は「虎王」を持って会場へ向かった。
広い会場だった。
1000人も収容できるような広さ。
前面に畳が敷いてある。
500人分か、大きな膳が並べられ、すでに男たちが座っていた。
俺はその上座の中心に座らされ、亜紀ちゃんは並びの端に座った。
俺の隣には千両。
反対側の男が俺に挨拶した。
「千両兄貴の兄弟分で、真岡と申します」
「ああ、よろしく」
真岡は前を向いた。
500人ほどの男たちが俺を見ていた。
俺以外の男は全員紋付羽織袴を着ている。
千両に言った。
「おい」
「はい、なんでしょう」
「やっぱり袴が良かったじゃねぇか!」
「いえ、石神さんは不要です」
「浮いてんだよ!」
「そんなことはございません」
「このやろう!」
俺たちの遣り取りを聞いて、真岡が笑った。
俺は会場に入った時に、ざっと見ていた。
俺の後ろの床の間には天照大神を中心に三幅の掛け軸があった。
その神前に供え物があり、鯛が二尾。
片方はやけに小さい。
親子盃なのだが、千両が格差をそのように示したのだろう。
会場の男たちも見た。
一か所の男たちから圧を感じた。
恐らく、辰巳たちだろう。
中心にいる一際大きな男が、多分辰巳だ。
武闘派の気合を最も感じる。
口上人が前に来た。
亜紀ちゃんがワクワクしている。
「普段は滞りなく口上を述べさせていただく場面ですが、今日の盃は普段とは異なります。最初にわたくしから説明させていただきます」
会場の男たちが俺を見ている。
「今日の親は、カタギの方です。ご立派なお仕事をなさっている御仁でございます。その方が千両弥太のためにこうして……」
辰巳たちの一人が電話をしていた。
桜が怒鳴った。
「辰巳! てめぇ」
外から圧を感じた。
仕方がない。
「亜紀ちゃん!」
「はい!」
亜紀ちゃんが獰猛に笑った。
「ハマーの荷物を使え!」
「はい!」
亜紀ちゃんが立ち上がって外に出た。
俺は立ち上がっている辰巳たちを見た。
「千両! 俺はどうしても我慢ならねぇ! お前がふやけたんなら、俺が跡を継いでやる!」
辰巳たちは銃を持っていた。
身体検査をされたはずだが、膳の裏にでも仕込んでいたのだろう。
俺は撃ち込まれる銃弾を避けながら、辰巳に向かって「歩いた」。
桜が千両の前に立っている。
何発か喰らったが、防弾チョッキを着せているので大丈夫だ。
全員が驚いていた。
外では亜紀ちゃんが突っ込んできた襲撃隊と交戦している。
激しい銃声が聞こえる。
俺は「虎王」を振るい、10人ほどの辰巳の組員を斬り伏せた。
辺りに鮮血が飛ぶ。
「てめぇ」
銃弾を撃ち尽くした辰巳が立っていた。
俺は「虎王」を置き、素手で相手をした。
辰巳は俺よりもでかい。
190センチを超える。
殴りかかる腕を手刀でへし折り、そのまま辰巳の胸を殴り続けた。
肋骨と鎖骨が粉砕されていく。
動けなくなった辰巳を庭に放り出し、俺は辰巳の喉に何度か手刀を撃ち込み、強引に首をもいだ。
身体を反らせていたので、血は浴びない。
庭では、亜紀ちゃんが撃破した辰巳組の男たちが数十人倒れている。
すべてステアーAUGを使ったものだろう。
大きな庭石の向こうで、散発的に撃って来る連中が残っていた。
亜紀ちゃんがバレットM82を持って来た。
構えて庭石に撃ち込んでいく。
たちまち庭石は粉砕され、飛び出した男たちを12.7ミリ弾で吹き飛ばした。
廊下で男たちが鈴なりになって見ていた。
亜紀ちゃんが獰猛な笑顔を向けると、全員が青ざめた。
「派手にやったなぁ」
「生首ぶら下げてる人に言われたくないんですけどー」
俺は辰巳の千切れた首を持っていた。
「あー、途中で終わっちゃいましたね!」
「まあ、飯は喰って行こう」
「はーい!」
俺たちは庭で手を洗って会場に戻った。
誰も戻らないので、俺たちは手当たり次第に膳を喰い漁った。
「石神さん、どうかお席に」
桜が叫んだ。
「ん?」
「親子盃を続けます」
「おい、亜紀ちゃん。まだやるってよ」
「えー、わたし結構食べちゃいましたけど!」
俺たちは席に戻った。
亜紀ちゃんが喰い荒らした膳を前にした連中も、真面目な顔をして座っている。
茶が振る舞われ、その間に会場が掃除された。
見えないが、庭の方も片付けられているのだろう。
30分ほどで再開した。
「既にお覚悟は十二分におありのことでしょうが、任侠の世界は厳しいお人の世界です。……」
口上人が口上を述べ始める。
一通りの儀式が済み、俺と千両の親子盃が成立した。
酒が運ばれ、宴会になった。
「食欲がない方はー、御膳をこっちにくださいー!」
会場から笑い声がし、何人もの男が膳を亜紀ちゃんの前に持って来た。
「ありがとー、ありがとー」
亜紀ちゃんは上機嫌だ。
俺にも酒を注ぎに来たが、運転があるからと断る。
「石神さん、俺が送りますから」
桜が言った。
俺はじゃあ任せると言って、酒を飲んだ。
千両が俺の盃に酒を注ぐ。
「何から何までありがとうございました」
「やっぱり来たな。どうしようもねぇ連中だ」
「はい。血の気の多さを抑えるのが男だと教えて来たつもりだったんですが」
「あいつらはあれでいいんだろうよ。戦って死ぬのは最高だ」
「はい」
「石神さんはすべて読んでいらしたんで?」
真岡が言った。
「大体はな。抑えてくれてりゃもっと良かったんだが」
亜紀ちゃんが『人生劇場』を歌い出した。
男たちが歓声を上げている。
「おい! 娘にあまり飲ませるな!」
男たちが大笑いした。
「辰巳たちはね、フィリピンで大分訓練してきてたんですよ」
千両が話した。
「銃の扱いなら、いっぱしでした」
「あれでかよ」
千両が笑った。
亜紀ちゃんはその強さと美しさを称えられ、上機嫌だった。
「女子高生にやられるような連中じゃな」
「石神さん、お嬢さんは「超高校生」ですので」
桜が言った。
「お前もシャレたことが言えるんだな!」
桜が笑った。
俺と亜紀ちゃんは昼過ぎに別荘を出た。
桜の運転だ。
俺と亜紀ちゃんは後部座席に座った。
全員が見送りに来る。
俺たちの車が見えなくなるまで、頭を下げ続けた。
「タカさん! 『人生劇場』を歌いましょうよ!」
「それはもういいよ」
桜が歌い始めた。
意外に美声だった。
「お前、いい声してんな!」
俺たちは次々とリクエストし、桜はそろそろご勘弁をと言った。
「だからてめぇはダメなんだぁ!」
三人で笑った。
事前にそうしてもらうように言ってある。
寝間着に着替え終えると、桜が酒を持って来た。
「菊姫」だ。
俺のために、切子のグラスがある。
「寝酒にお持ちしました」
「ああ、ありがとう」
「あ、私も飲みたいー!」
「え、お嬢さんは高校生じゃ」
「あたしは「超高校生」だから!」
俺は笑った。
「そうなんですか」
「グラスをもう一つお願いします」
「いや、亜紀ちゃん、このグラスで一緒に飲もう」
「それ、最高!」
亜紀ちゃんが喜んだ。
桜は俺たちの関係がよく分からずに苦笑している。
俺にも分らんが。
桜は漬物と塩気のきつい煮物を置いて、部屋を出て行った。
俺が一口飲み、亜紀ちゃんが一口飲んだ。
「ああ、美味しいですね」
亜紀ちゃんと別な部屋でも良いのだが、亜紀ちゃんはまだ戦場での寝方を知らない。
熟睡している最中に襲われれば、やられる可能性もある。
「そうだな。いい酒を寄越した」
俺たちは交互に飲んだ。
煮物の塩気が酒に合う。
「じゃあ、そろそろ寝るか」
「ベッドをもっとくっつけませんか?」
俺は苦笑して、そうしろと言った。
亜紀ちゃんがセミダブルのベッドを軽々と抱えて移動した。
「明日は楽しみですねー」
「そうかよ」
俺たちは眠った。
亜紀ちゃんがしばらく、枕に顔を押し付けてクスクスと笑っていた。
本当に楽しみらしい。
翌朝。
俺たちは7時に朝食をとり、着替えた。
少し亜紀ちゃんの着付けを手伝ってやる。
「どうですか?」
「綺麗だよ」
「エヘヘヘ」
俺も「六根清浄」の着物を着た。
部屋の外で、案内の人間が待っていた。
俺は「虎王」を持って会場へ向かった。
広い会場だった。
1000人も収容できるような広さ。
前面に畳が敷いてある。
500人分か、大きな膳が並べられ、すでに男たちが座っていた。
俺はその上座の中心に座らされ、亜紀ちゃんは並びの端に座った。
俺の隣には千両。
反対側の男が俺に挨拶した。
「千両兄貴の兄弟分で、真岡と申します」
「ああ、よろしく」
真岡は前を向いた。
500人ほどの男たちが俺を見ていた。
俺以外の男は全員紋付羽織袴を着ている。
千両に言った。
「おい」
「はい、なんでしょう」
「やっぱり袴が良かったじゃねぇか!」
「いえ、石神さんは不要です」
「浮いてんだよ!」
「そんなことはございません」
「このやろう!」
俺たちの遣り取りを聞いて、真岡が笑った。
俺は会場に入った時に、ざっと見ていた。
俺の後ろの床の間には天照大神を中心に三幅の掛け軸があった。
その神前に供え物があり、鯛が二尾。
片方はやけに小さい。
親子盃なのだが、千両が格差をそのように示したのだろう。
会場の男たちも見た。
一か所の男たちから圧を感じた。
恐らく、辰巳たちだろう。
中心にいる一際大きな男が、多分辰巳だ。
武闘派の気合を最も感じる。
口上人が前に来た。
亜紀ちゃんがワクワクしている。
「普段は滞りなく口上を述べさせていただく場面ですが、今日の盃は普段とは異なります。最初にわたくしから説明させていただきます」
会場の男たちが俺を見ている。
「今日の親は、カタギの方です。ご立派なお仕事をなさっている御仁でございます。その方が千両弥太のためにこうして……」
辰巳たちの一人が電話をしていた。
桜が怒鳴った。
「辰巳! てめぇ」
外から圧を感じた。
仕方がない。
「亜紀ちゃん!」
「はい!」
亜紀ちゃんが獰猛に笑った。
「ハマーの荷物を使え!」
「はい!」
亜紀ちゃんが立ち上がって外に出た。
俺は立ち上がっている辰巳たちを見た。
「千両! 俺はどうしても我慢ならねぇ! お前がふやけたんなら、俺が跡を継いでやる!」
辰巳たちは銃を持っていた。
身体検査をされたはずだが、膳の裏にでも仕込んでいたのだろう。
俺は撃ち込まれる銃弾を避けながら、辰巳に向かって「歩いた」。
桜が千両の前に立っている。
何発か喰らったが、防弾チョッキを着せているので大丈夫だ。
全員が驚いていた。
外では亜紀ちゃんが突っ込んできた襲撃隊と交戦している。
激しい銃声が聞こえる。
俺は「虎王」を振るい、10人ほどの辰巳の組員を斬り伏せた。
辺りに鮮血が飛ぶ。
「てめぇ」
銃弾を撃ち尽くした辰巳が立っていた。
俺は「虎王」を置き、素手で相手をした。
辰巳は俺よりもでかい。
190センチを超える。
殴りかかる腕を手刀でへし折り、そのまま辰巳の胸を殴り続けた。
肋骨と鎖骨が粉砕されていく。
動けなくなった辰巳を庭に放り出し、俺は辰巳の喉に何度か手刀を撃ち込み、強引に首をもいだ。
身体を反らせていたので、血は浴びない。
庭では、亜紀ちゃんが撃破した辰巳組の男たちが数十人倒れている。
すべてステアーAUGを使ったものだろう。
大きな庭石の向こうで、散発的に撃って来る連中が残っていた。
亜紀ちゃんがバレットM82を持って来た。
構えて庭石に撃ち込んでいく。
たちまち庭石は粉砕され、飛び出した男たちを12.7ミリ弾で吹き飛ばした。
廊下で男たちが鈴なりになって見ていた。
亜紀ちゃんが獰猛な笑顔を向けると、全員が青ざめた。
「派手にやったなぁ」
「生首ぶら下げてる人に言われたくないんですけどー」
俺は辰巳の千切れた首を持っていた。
「あー、途中で終わっちゃいましたね!」
「まあ、飯は喰って行こう」
「はーい!」
俺たちは庭で手を洗って会場に戻った。
誰も戻らないので、俺たちは手当たり次第に膳を喰い漁った。
「石神さん、どうかお席に」
桜が叫んだ。
「ん?」
「親子盃を続けます」
「おい、亜紀ちゃん。まだやるってよ」
「えー、わたし結構食べちゃいましたけど!」
俺たちは席に戻った。
亜紀ちゃんが喰い荒らした膳を前にした連中も、真面目な顔をして座っている。
茶が振る舞われ、その間に会場が掃除された。
見えないが、庭の方も片付けられているのだろう。
30分ほどで再開した。
「既にお覚悟は十二分におありのことでしょうが、任侠の世界は厳しいお人の世界です。……」
口上人が口上を述べ始める。
一通りの儀式が済み、俺と千両の親子盃が成立した。
酒が運ばれ、宴会になった。
「食欲がない方はー、御膳をこっちにくださいー!」
会場から笑い声がし、何人もの男が膳を亜紀ちゃんの前に持って来た。
「ありがとー、ありがとー」
亜紀ちゃんは上機嫌だ。
俺にも酒を注ぎに来たが、運転があるからと断る。
「石神さん、俺が送りますから」
桜が言った。
俺はじゃあ任せると言って、酒を飲んだ。
千両が俺の盃に酒を注ぐ。
「何から何までありがとうございました」
「やっぱり来たな。どうしようもねぇ連中だ」
「はい。血の気の多さを抑えるのが男だと教えて来たつもりだったんですが」
「あいつらはあれでいいんだろうよ。戦って死ぬのは最高だ」
「はい」
「石神さんはすべて読んでいらしたんで?」
真岡が言った。
「大体はな。抑えてくれてりゃもっと良かったんだが」
亜紀ちゃんが『人生劇場』を歌い出した。
男たちが歓声を上げている。
「おい! 娘にあまり飲ませるな!」
男たちが大笑いした。
「辰巳たちはね、フィリピンで大分訓練してきてたんですよ」
千両が話した。
「銃の扱いなら、いっぱしでした」
「あれでかよ」
千両が笑った。
亜紀ちゃんはその強さと美しさを称えられ、上機嫌だった。
「女子高生にやられるような連中じゃな」
「石神さん、お嬢さんは「超高校生」ですので」
桜が言った。
「お前もシャレたことが言えるんだな!」
桜が笑った。
俺と亜紀ちゃんは昼過ぎに別荘を出た。
桜の運転だ。
俺と亜紀ちゃんは後部座席に座った。
全員が見送りに来る。
俺たちの車が見えなくなるまで、頭を下げ続けた。
「タカさん! 『人生劇場』を歌いましょうよ!」
「それはもういいよ」
桜が歌い始めた。
意外に美声だった。
「お前、いい声してんな!」
俺たちは次々とリクエストし、桜はそろそろご勘弁をと言った。
「だからてめぇはダメなんだぁ!」
三人で笑った。
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