427 / 2,840
四度目の別荘 Ⅳ アチャコはウケた。
しおりを挟む
翌朝、俺と栞は昼前まで寝ていた。
皇紀と双子は好きなように朝食を食べ、ウインナーが4袋なくなっていた。
亜紀ちゃんも9時ごろに起きて、たっぷりと朝食を食べた。
若い。
俺と栞は昼食の準備の最中にリヴィングへ降り、コーヒーを頼んだ。
「もうすぐお昼ですよー」
亜紀ちゃんがコーヒーを持って来て言った。
「肉喰ってると元気が違うな!」
「エヘヘヘ」
昼食は肉うどんだった。
「ちょっと栞と散歩してくる」
「「「「はーい!」」」」
子どもたちは勉強だ。
「別荘っていいね」
栞がニコニコして言う。
「でも、結局あいつらに肉を喰わせてるだけのような」
「アハハハ」
日向は暑いが、木々が光線を遮ると、風の涼しさを感じる。
この辺りは自動販売機が無いので、水筒を持って来ていた。
栞は日傘を差している。
白いワンピースだ。
俺は白のジーンズに麻のシャツを着ていた。
長袖だ。
しばらく歩き、木陰の倒木にレジャーシートを敷き、腰かけた。
水筒のアイスコーヒーを二人で飲む。
「蓮花はどうしてる?」
「家にこもって、何か研究しているみたい」
化学系の実験設備のある屋敷に住んでいるらしい。
「気になるの?」
「ああ、何か引っかかるものがあるんだ」
「蓮花が信用できないってこと?」
「いや。うん、正直言って信用はできないと思っていながら、どこかで信用しているって感じかな」
「うん。そうなるよね」
リスが木を駆け上がった。
栞はカワイイ、と言った。
「あの目は本気のものだった。俺にすべてを捧げるというのは本当だと思う。だけどやっぱり蓮華と同じ顔であることがどうにもな」
「石神くんらしくないね」
俺は笑いながら、そうだな、と言った。
「まあ、今度また会ってみるか。繋ぎを頼めるか?」
「うん、喜んで」
「何か、あいつが好きなものってあるかな?」
「さあ。私も石神くんのちょっと前に知った人だし。でも、多分石神くんからもらったものなら喜ぶんじゃないかな」
「そうかな」
「うん。こないだの食事も喜んでたよ。石神くん自ら作ってくれるなんてって」
「そうか」
ゆっくりと歩いて帰る途中に、自生した百合を見つけた。
「二人で花を活けてみるか」
「あ、いいね!」
栞と歩きながら花や草などを手折って行く。
お互い、一抱えにもなって笑った。
勉強している子どもたちの脇で、俺たちは別々に活けた。
栞は白磁の花瓶に、山百合を中心に色とりどりの花を活けた。
柔らかな女性らしさが出ている。
俺は信楽の茶の斑紋のある花瓶に、青い竜胆一輪のみの花で、太い枯れ枝とススキを活けた。
「やっぱり石神くんには敵わないな!」
栞が笑って言った。
子どもたちも、俺たちの生け花を興味深げに見ていた。
「皇紀! 「もののあはれ」について説明しろ」
「はい! えーと、詫び寂みたいな」
「お前、今日は肉なしな」
「えぇー!」
みんなが笑う。
「この生け花は、明日、明後日、いずれは萎れて枯れる。その運命を知って見るから、壮絶な美を感ずる。これは「もののあはれ」というものだな」
「「「「はい!」」」」
「命はいずれ腐って死ぬ。山や街もすべてはいつか崩壊してなくなる。この宇宙の宿命だ。エントロピーの法則、即ち熱力学第二法則だ。すべては崩壊に向かって行くしかない」
「喪われる、死ぬ、だからこそ美しいんだ。日本人は、その美を「もののあはれ」と呼んで尊んだ」
子どもたちは、熱心に生け花を見ていた。
「俺はそういう人間だからな。別にリャドの絵をグシャグシャにされても、ジャコメッティちゃんがへし折られても、何とも思わん!」
双子が大笑いする。
笑いすぎだと言うと、堪えて真剣な顔をする。
「さっきもその話、してたよね?」
栞が言うと、全員がまた笑った。
その後、俺は亜紀ちゃんと食材の打ち合わせをした。
今日は俺がフレンチを作る予定だが、その食材の幾つかを買ってくる必要があることが分かった。
「でも、家のものよりもキッチンが大分小さいんだよな」
「それは何とかしましょうよ! タカさんのお料理を食べたいです」
「うーん。ああ、昨日のバーベキューの台を使うか!」
「あ! いいですね」
微妙な火加減のものはコンロでやり、スープなどはバーベキュー台でできる。
「私の「轟雷」も出しますし」
「辺り一面真っ黒焦げだろう!」
俺たちは笑い合い、一緒に買い物に行くことにする。
子どもたちは勉強を続け、栞は少し寝ると言った。
「ハマーでドライブもいいですね!」
亜紀ちゃんが窓から顔を出して言った。
「閉めろよ。暑いじゃないか」
「え、だって昨日は「風を感じたい」とかって」
「昨日味わったからいいよ」
「えぇー!」
俺は亜紀ちゃんに、ハマーで双子とドライブに行こうと思うと言った。
「いいんじゃないですか! ルーとハーも楽しみでしょう」
「そうだよな。でも、ドライブってやっぱりアヴェンタドールとかベンツがいいんだけどなぁ」
「分かりますけど、ハマーもいいですよ。いろいろ積んでいけますし」
「なるほど。そう言えば、キャンプもいいなって話してたんだ」
「えー! それは私も行きたい!」
亜紀ちゃんが俺の左腕を掴んで揺する。
「危ねぇ! 運転中に怪力で掴むな!」
「そんな力出してないですよー!」
「亜紀ちゃん、人類最強の女なんだって自覚してくれよ」
「そんなことないですよ」
「だって、ゾウでお手玉できるじゃねぇか」
「やったことありません」
「今度やるか?」
「面白そうですね」
二人で笑った。
本当にできるだろう。
「白熊バレーとかな」
「サイサッカーとか!」
「ゴリラピンポン」
「ワニすくい!」
くだらないことを言う間に、スーパーに着いた。
誰かが見ていたのか、俺たちが駐車場から入ると、店長がニコやかな顔で、カートを持って待っていた。
俺は亜紀ちゃんと顔を見合わせて笑った。
今日は娘とゆっくり選びたいと言うと、かしこまりましたと言い、店長が去った。
「今度から俺たちが来たら、ワーグナーの『ワルキューレの騎行』を流して欲しいな」
「ああ、『地獄の黙示録』ですね!」
「あのシーンはカッコイイよなぁ」
「ほんとに」
俺たちはあちこちを回りながら、楽しく買い物をした。
結局カートが四台になる。
途中から店長が来て手伝ってくれた。
「ああ、花火も買っておこうか」
「そうですね。栞さんともやりたいですし」
「それでしたら、先にこちらをレジに通しておきます」
店長が申し出てくれる。
俺たちは入り口のテントに向かった。
「もうすっかりお馴染みさんになりましたね」
「俺たちはスーパーの隅々まで知ってるもんな!」
去年の教訓を得て、適度に大量買いした。
また店長が届けてくれると言ってくれた。
「フードコートのお代はこちらで出させてください」
俺と亜紀ちゃんはニコニコしながら、フードコートでコーヒーフロートを飲んだ。
店長が俺たちのテーブルに、たい焼きを10個ほど持って来た。
「みなさんで召し上がってください」
俺たちは笑いながら礼を言った。
帰りの車の中で、モノマネ演芸会をした。
俺が教え、亜紀ちゃんが、アグネス・チャンのモノマネを覚えた。
俺の田中角栄のモノマネは通じなかった。
花菱アチャコは、通じないがウケた。
「アチャコでごじゃいましゅるー」
「ギャハハハハハハ!」
皇紀と双子は好きなように朝食を食べ、ウインナーが4袋なくなっていた。
亜紀ちゃんも9時ごろに起きて、たっぷりと朝食を食べた。
若い。
俺と栞は昼食の準備の最中にリヴィングへ降り、コーヒーを頼んだ。
「もうすぐお昼ですよー」
亜紀ちゃんがコーヒーを持って来て言った。
「肉喰ってると元気が違うな!」
「エヘヘヘ」
昼食は肉うどんだった。
「ちょっと栞と散歩してくる」
「「「「はーい!」」」」
子どもたちは勉強だ。
「別荘っていいね」
栞がニコニコして言う。
「でも、結局あいつらに肉を喰わせてるだけのような」
「アハハハ」
日向は暑いが、木々が光線を遮ると、風の涼しさを感じる。
この辺りは自動販売機が無いので、水筒を持って来ていた。
栞は日傘を差している。
白いワンピースだ。
俺は白のジーンズに麻のシャツを着ていた。
長袖だ。
しばらく歩き、木陰の倒木にレジャーシートを敷き、腰かけた。
水筒のアイスコーヒーを二人で飲む。
「蓮花はどうしてる?」
「家にこもって、何か研究しているみたい」
化学系の実験設備のある屋敷に住んでいるらしい。
「気になるの?」
「ああ、何か引っかかるものがあるんだ」
「蓮花が信用できないってこと?」
「いや。うん、正直言って信用はできないと思っていながら、どこかで信用しているって感じかな」
「うん。そうなるよね」
リスが木を駆け上がった。
栞はカワイイ、と言った。
「あの目は本気のものだった。俺にすべてを捧げるというのは本当だと思う。だけどやっぱり蓮華と同じ顔であることがどうにもな」
「石神くんらしくないね」
俺は笑いながら、そうだな、と言った。
「まあ、今度また会ってみるか。繋ぎを頼めるか?」
「うん、喜んで」
「何か、あいつが好きなものってあるかな?」
「さあ。私も石神くんのちょっと前に知った人だし。でも、多分石神くんからもらったものなら喜ぶんじゃないかな」
「そうかな」
「うん。こないだの食事も喜んでたよ。石神くん自ら作ってくれるなんてって」
「そうか」
ゆっくりと歩いて帰る途中に、自生した百合を見つけた。
「二人で花を活けてみるか」
「あ、いいね!」
栞と歩きながら花や草などを手折って行く。
お互い、一抱えにもなって笑った。
勉強している子どもたちの脇で、俺たちは別々に活けた。
栞は白磁の花瓶に、山百合を中心に色とりどりの花を活けた。
柔らかな女性らしさが出ている。
俺は信楽の茶の斑紋のある花瓶に、青い竜胆一輪のみの花で、太い枯れ枝とススキを活けた。
「やっぱり石神くんには敵わないな!」
栞が笑って言った。
子どもたちも、俺たちの生け花を興味深げに見ていた。
「皇紀! 「もののあはれ」について説明しろ」
「はい! えーと、詫び寂みたいな」
「お前、今日は肉なしな」
「えぇー!」
みんなが笑う。
「この生け花は、明日、明後日、いずれは萎れて枯れる。その運命を知って見るから、壮絶な美を感ずる。これは「もののあはれ」というものだな」
「「「「はい!」」」」
「命はいずれ腐って死ぬ。山や街もすべてはいつか崩壊してなくなる。この宇宙の宿命だ。エントロピーの法則、即ち熱力学第二法則だ。すべては崩壊に向かって行くしかない」
「喪われる、死ぬ、だからこそ美しいんだ。日本人は、その美を「もののあはれ」と呼んで尊んだ」
子どもたちは、熱心に生け花を見ていた。
「俺はそういう人間だからな。別にリャドの絵をグシャグシャにされても、ジャコメッティちゃんがへし折られても、何とも思わん!」
双子が大笑いする。
笑いすぎだと言うと、堪えて真剣な顔をする。
「さっきもその話、してたよね?」
栞が言うと、全員がまた笑った。
その後、俺は亜紀ちゃんと食材の打ち合わせをした。
今日は俺がフレンチを作る予定だが、その食材の幾つかを買ってくる必要があることが分かった。
「でも、家のものよりもキッチンが大分小さいんだよな」
「それは何とかしましょうよ! タカさんのお料理を食べたいです」
「うーん。ああ、昨日のバーベキューの台を使うか!」
「あ! いいですね」
微妙な火加減のものはコンロでやり、スープなどはバーベキュー台でできる。
「私の「轟雷」も出しますし」
「辺り一面真っ黒焦げだろう!」
俺たちは笑い合い、一緒に買い物に行くことにする。
子どもたちは勉強を続け、栞は少し寝ると言った。
「ハマーでドライブもいいですね!」
亜紀ちゃんが窓から顔を出して言った。
「閉めろよ。暑いじゃないか」
「え、だって昨日は「風を感じたい」とかって」
「昨日味わったからいいよ」
「えぇー!」
俺は亜紀ちゃんに、ハマーで双子とドライブに行こうと思うと言った。
「いいんじゃないですか! ルーとハーも楽しみでしょう」
「そうだよな。でも、ドライブってやっぱりアヴェンタドールとかベンツがいいんだけどなぁ」
「分かりますけど、ハマーもいいですよ。いろいろ積んでいけますし」
「なるほど。そう言えば、キャンプもいいなって話してたんだ」
「えー! それは私も行きたい!」
亜紀ちゃんが俺の左腕を掴んで揺する。
「危ねぇ! 運転中に怪力で掴むな!」
「そんな力出してないですよー!」
「亜紀ちゃん、人類最強の女なんだって自覚してくれよ」
「そんなことないですよ」
「だって、ゾウでお手玉できるじゃねぇか」
「やったことありません」
「今度やるか?」
「面白そうですね」
二人で笑った。
本当にできるだろう。
「白熊バレーとかな」
「サイサッカーとか!」
「ゴリラピンポン」
「ワニすくい!」
くだらないことを言う間に、スーパーに着いた。
誰かが見ていたのか、俺たちが駐車場から入ると、店長がニコやかな顔で、カートを持って待っていた。
俺は亜紀ちゃんと顔を見合わせて笑った。
今日は娘とゆっくり選びたいと言うと、かしこまりましたと言い、店長が去った。
「今度から俺たちが来たら、ワーグナーの『ワルキューレの騎行』を流して欲しいな」
「ああ、『地獄の黙示録』ですね!」
「あのシーンはカッコイイよなぁ」
「ほんとに」
俺たちはあちこちを回りながら、楽しく買い物をした。
結局カートが四台になる。
途中から店長が来て手伝ってくれた。
「ああ、花火も買っておこうか」
「そうですね。栞さんともやりたいですし」
「それでしたら、先にこちらをレジに通しておきます」
店長が申し出てくれる。
俺たちは入り口のテントに向かった。
「もうすっかりお馴染みさんになりましたね」
「俺たちはスーパーの隅々まで知ってるもんな!」
去年の教訓を得て、適度に大量買いした。
また店長が届けてくれると言ってくれた。
「フードコートのお代はこちらで出させてください」
俺と亜紀ちゃんはニコニコしながら、フードコートでコーヒーフロートを飲んだ。
店長が俺たちのテーブルに、たい焼きを10個ほど持って来た。
「みなさんで召し上がってください」
俺たちは笑いながら礼を言った。
帰りの車の中で、モノマネ演芸会をした。
俺が教え、亜紀ちゃんが、アグネス・チャンのモノマネを覚えた。
俺の田中角栄のモノマネは通じなかった。
花菱アチャコは、通じないがウケた。
「アチャコでごじゃいましゅるー」
「ギャハハハハハハ!」
0
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
こずえと梢
気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。
いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。
『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。
ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。
幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。
※レディース・・・女性の暴走族
※この物語はフィクションです。
~後宮のやり直し巫女~私が本当の巫女ですが、無実の罪で処刑されたので後宮で人生をやり直すことにしました
深水えいな
キャラ文芸
無実の罪で巫女の座を奪われ処刑された明琳。死の淵で、このままだと国が乱れると謎の美青年・天翼に言われ人生をやり直すことに。しかし巫女としてのやり直しはまたしてもうまくいかず、次の人生では女官として後宮入りすることに。そこで待っていたのは怪事件の数々で――。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる