0と1の告白

須藤正臣

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side K

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 高梨君の下足箱に手紙を入れた。
 誰が何と言おうが、あれは手紙だ。

 直筆?
 そんなの、僕が誰かわかるヒントになるかもしれないものは残せない。

 でも、知ってもらいたいなんて矛盾する気持ちで「K」とだけ残した。

 夏休みに入れば、彼を見かけることはないだろう。
 短い夏休みの中で、彼は僕のことを考えてくれるだろうか?
 そもそも、あのQRコードを読み込んでくれただろうか?
 気持ち悪いと捨てられてはいないだろうか?

 もし、彼が落としでもしたら...
 いや、大丈夫だ。
 拾った人は、きっと「今日」がいつかなんてわからないはずだ。

 僕は、QRコードのリンク先であるフォームの回答欄を開いてみた。



 彼は、まだ読んでくれていないみたいだ。
 彼が読んだら回答をクローズしよう。
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