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第二章
出会って落ちて3
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つきあって二ヶ月くらい後に、綾さんの存在を告白された。きっと僕がもう離れられないと分かっていての告白かもしれなかった。悔しいけれど、実際その通りだ。本命がいると聞いた時はショックのあまり人間不信になりかけたけど、それでも離れるなんて考えられなかった。それだけ、もう依存していた。初めて僕を認めてくれた人なのだから。
そして少しの優越感もあった。貴樹は僕とつきあってることはもちろん、バイセクシャルであることも綾さんには話していなかった。僕の細やかな喜びだ。それだけ信頼してくれてると思うから。
それからしばらくして、僕は綾さんに友達として紹介された。顔を通しておけば、変に勘繰ることもないだろうとの貴樹の考えだった。
僕が思い返している間にも、気づいてみれば繁華街の光が目立ち始めてきた。もう空もだいぶ暗くなってきた。
狭間はうつろい易い。僕はうつろうことはできないけれど、貴樹は違う。彼は自由で、そして眩しい存在だ。その光はいろんな人を惹き付けるだろう。
揺らげない僕の心を湿った風が揺らした。
そして少しの優越感もあった。貴樹は僕とつきあってることはもちろん、バイセクシャルであることも綾さんには話していなかった。僕の細やかな喜びだ。それだけ信頼してくれてると思うから。
それからしばらくして、僕は綾さんに友達として紹介された。顔を通しておけば、変に勘繰ることもないだろうとの貴樹の考えだった。
僕が思い返している間にも、気づいてみれば繁華街の光が目立ち始めてきた。もう空もだいぶ暗くなってきた。
狭間はうつろい易い。僕はうつろうことはできないけれど、貴樹は違う。彼は自由で、そして眩しい存在だ。その光はいろんな人を惹き付けるだろう。
揺らげない僕の心を湿った風が揺らした。
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