10 / 43
中間試験編
10話 パステルピンクのリーフ柄ですが脈ありでしょうか?(3)
しおりを挟む
放課後、また図書館に二人で向かう。
桔梗は、楓ちゃんに連れて行かれたって蓮華から聞いた。
多分楓ちゃんが二人っきりに出来るように手を回したんだと思うけど、そこまでしなくてもいい気もするけどなぁ。まぁ、二人っきりになれて嬉しいけど。
図書室に入り、席に座る。
昨日の反省を生かし、お互いの正面に座って勉強を始めた。席も日陰に座り、眠たくなったら無理せず寝ていいって言われた。
蓮華の対策が、あまりに徹底されていたので勉強会はスムーズに進んだ。
勉強会の途中、蓮華が少しウトウトしてきた。
頭がふらふらとして、目が虚になってる。
「蓮華?蓮華起きてる?」
私が、そう言って肩を揺らすと、体をビクッとさせて起きた。
「おう、すまんな寝てた」
ん~昨日、あんな帰り方したしあんまり寝れてないのかな?
確かに私も寝れなかったし、今日も何回も仮眠とったからなぁ。
「ちょっとぐらい寝ててもいいよ」
「いやいや、俺が寝たら分からないとこ、聞けないだろ?」
「後からまとめて聞くし大丈夫だよ!それに、昨日の事もあったしあんまり寝れてないでしょ?」
「それは、確かにそうだけど……」
「私はもう3回も仮眠取ったし大丈夫だから!」
「……そうだな、じゃあ少し寝るわ」
「うん」
蓮華は、机に突っ伏して寝始めた。
5分ぐらいして、蓮華から寝息が聞こえてきた。
もう眠っちゃたのかな?ちょっと、寝顔見てみたいな。
私は、起こさないようにそっと目線を蓮華の方へ向ける。
あどけない顔で、すやすやと眠っている。よっぽど疲れてたみたい。
昨日は、なんか我慢してるみたいに苦しそうな表情だったけど、今日は穏やかな表情をしてた。
なんだろう、少しイタズラしたくなってきた。
私は、人差し指で蓮華の頬を軽く突っつく。
全然起きない。柔らかい髭と肌の感触が、指に伝わる。男の子だからか、スキンケアとかしてなさそうな乾燥肌だった。
「また、どこか遊びに行きたいな」
「そうだな」
「ありゃ?起こしちゃった?」
「ああ、ほっぺを突かれた時にな」
「ごめん、なんかイタズラしたくなって」
「いいよ、もう起きようとしてたし」
蓮華は、大きい欠伸をして身体をぐぐっと伸ばした。
「遊びに行くためにも、勉強頑張れ」
「うん、終わったらカラオケいこう!楓ちゃんと桔梗も誘って!」
「いいぞ、っていうか神奈月さんカラオケ行くのか?」
「そうだよ、結構上手いよ」
「へぇ~そうなんだ」
そんなテスト後の話で盛り上がって、今日の勉強会が終わった。
図書館から出ると、外はすっかり暗くなっている。
帰り道、蓮華がふと話をはじめた。
「紫陽花、今日の朝のことなんだけど」
「今日の朝?」
今日の朝って言えば……あっ。
蓮華は、真剣な表情で私にいう。
「リーフ柄ってどんな感じ?」
あっそこなの?
あまりに真剣な表情で言うので、肩透かし食らった。
「それ張本人に聞く?」
「いや、どうしても気になって」
「どんな感じって……葉っぱの形の刺繍がしてるやつよ」
「ほうほう、ありがとう」
うんうんと頷く蓮華。
元はと言えば私から言ったことなんだけど、懲りない変態だなと改めて思った。
桔梗は、楓ちゃんに連れて行かれたって蓮華から聞いた。
多分楓ちゃんが二人っきりに出来るように手を回したんだと思うけど、そこまでしなくてもいい気もするけどなぁ。まぁ、二人っきりになれて嬉しいけど。
図書室に入り、席に座る。
昨日の反省を生かし、お互いの正面に座って勉強を始めた。席も日陰に座り、眠たくなったら無理せず寝ていいって言われた。
蓮華の対策が、あまりに徹底されていたので勉強会はスムーズに進んだ。
勉強会の途中、蓮華が少しウトウトしてきた。
頭がふらふらとして、目が虚になってる。
「蓮華?蓮華起きてる?」
私が、そう言って肩を揺らすと、体をビクッとさせて起きた。
「おう、すまんな寝てた」
ん~昨日、あんな帰り方したしあんまり寝れてないのかな?
確かに私も寝れなかったし、今日も何回も仮眠とったからなぁ。
「ちょっとぐらい寝ててもいいよ」
「いやいや、俺が寝たら分からないとこ、聞けないだろ?」
「後からまとめて聞くし大丈夫だよ!それに、昨日の事もあったしあんまり寝れてないでしょ?」
「それは、確かにそうだけど……」
「私はもう3回も仮眠取ったし大丈夫だから!」
「……そうだな、じゃあ少し寝るわ」
「うん」
蓮華は、机に突っ伏して寝始めた。
5分ぐらいして、蓮華から寝息が聞こえてきた。
もう眠っちゃたのかな?ちょっと、寝顔見てみたいな。
私は、起こさないようにそっと目線を蓮華の方へ向ける。
あどけない顔で、すやすやと眠っている。よっぽど疲れてたみたい。
昨日は、なんか我慢してるみたいに苦しそうな表情だったけど、今日は穏やかな表情をしてた。
なんだろう、少しイタズラしたくなってきた。
私は、人差し指で蓮華の頬を軽く突っつく。
全然起きない。柔らかい髭と肌の感触が、指に伝わる。男の子だからか、スキンケアとかしてなさそうな乾燥肌だった。
「また、どこか遊びに行きたいな」
「そうだな」
「ありゃ?起こしちゃった?」
「ああ、ほっぺを突かれた時にな」
「ごめん、なんかイタズラしたくなって」
「いいよ、もう起きようとしてたし」
蓮華は、大きい欠伸をして身体をぐぐっと伸ばした。
「遊びに行くためにも、勉強頑張れ」
「うん、終わったらカラオケいこう!楓ちゃんと桔梗も誘って!」
「いいぞ、っていうか神奈月さんカラオケ行くのか?」
「そうだよ、結構上手いよ」
「へぇ~そうなんだ」
そんなテスト後の話で盛り上がって、今日の勉強会が終わった。
図書館から出ると、外はすっかり暗くなっている。
帰り道、蓮華がふと話をはじめた。
「紫陽花、今日の朝のことなんだけど」
「今日の朝?」
今日の朝って言えば……あっ。
蓮華は、真剣な表情で私にいう。
「リーフ柄ってどんな感じ?」
あっそこなの?
あまりに真剣な表情で言うので、肩透かし食らった。
「それ張本人に聞く?」
「いや、どうしても気になって」
「どんな感じって……葉っぱの形の刺繍がしてるやつよ」
「ほうほう、ありがとう」
うんうんと頷く蓮華。
元はと言えば私から言ったことなんだけど、懲りない変態だなと改めて思った。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる