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転移者(主人公)殺人事件

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「さぁ、はじめますよ?  ご機嫌とり開始です」

リーナは不敵な笑みを浮かべ、自室から出て客間へ向かった。

「「おはようございます」」

「おはようございます」

移動中、他のメイドに挨拶された。






まずは手はじめにあの人間を「お嬢様」とでもお呼びしましょうか。

食事には好きなものをたくさん並べた方がいいですね。

アイスクリームも好きな食べ物の一つでしょうか?

あとで聞いてみる必要がありますね。

あとは、甲斐甲斐しくお世話すれば好感度アップ間違いなしです!






「フフ‥‥‥フフフフフフフフ‥‥‥」

奇妙な笑い方をするリーナを見た他のメイドたちは、

「リーナさん、なんか今日、気合い入ってますね‥‥‥」

「そう‥‥ですね」





若干、引いていたのだった。


*****

リーナはドアをノックし、客間へ入った。

「お嬢様、おはようございます。昨夜、晩御飯とお風呂はまだでいらっしゃいましたよね?  まずは朝食をとってください。その後、お風呂に入りましょう」

リーナが呼びかけるが、ベッドには少女の姿はない。

「お嬢様?」

リーナは歩いて部屋の真ん中まで移動し、足を止めた。

リーナは目を見開き、口を手で覆って後ずさる。

「お嬢様あぁぁあぁあーーーーー!」

リーナの叫び声が客間の外にまで響き渡り、メイドを含めた使用人たちや兵士たちが次々に入ってくる。

「何事ですか⁉︎ リーナ!」

「一体、誰がこんなことをっ!」

「きゃあぁあぁーーー!」





皆、驚きを隠せず、唖然とする者や叫び声を上げる者もいた。

それもそのはず、ベッドの隣の床には仰向けで、白目をむき、開いた口から血を流す、少女の変わり果てた姿がそこにあった。
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