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絆の話

絆の話

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ヘムトの家から戻って来て数日が経った。

僕は今、騎士団の服を着て、フェルの部屋にいる。

すると扉がノックされ開く。

騎士団の制服を着たノルンくんとリア様が入ってくる。

「よく似合ってるね。ノルン」

「ありがとうございます」

「けど良かったの?リアと一緒に暮らしてるだけでも良かったのに……」

「俺も言ったんだが、ずっと一緒に居たいとかで…」

リア様の言葉に小さく笑ってしまう。

ノルンくんは騎士団に所属することになった。体の方も何ともなく、元気。ヘムトはノルンくんの体を傷つけていなかった。

「じゃあ、ノルン。君にこれを渡すね」

フェルは、箱に入ったブローチをノルンくんに渡す。

「これで今日からノルンも騎士団の一員だよ。配属は僕やリアと同じ隊。ミルラやアルトもいるからね」

「ありがとうございます。ルナ様も騎士団に入られたのですか?」

「え?あ…うん……」

「とは言ってもルナは名前だけだよ。今回みたいなことがあった時動きやすいからね」

実は僕も騎士団に入った。名前だけだけど…

騎士団にいる方が何かあると動きやすいという理由だ。

後、フェルを守ることもできるし……

リア様とノルンくんを見ていると、本当に幸せそうで僕まで嬉しくなる。きっと二人には強い絆があるんだろうな……

「ルナ」

「なに?」

「騎士団に入ってくれてありがとう。これからはもっとルナを守りやすくなる」

「そんなこと…僕もフェルを守りたいよ」

「ダメだよ。守るのは僕の仕事だから」

「はぁ、フェル。お前って小っ恥ずかしいやつだよな」

「え?」

リア様は小さく息を吐く。

「ずっと思ってたがどうしてそう歯が浮くような言葉が言えるんだ?」

「いやだってルナを守りたいから……」

「だからってもう少し時と場所を考えろ!!」

「やだよ。ルナは僕の恋人で幼なじみで愛しい人なんだから…」

なんというか聞いてて僕まで恥ずかしくなる。

「リア。その辺で…僕はリアにも言って欲しいな。フェル様みたいな言葉」

「ノルン?からかってないか?」

「さぁどうだろうね」

ノルンくんは笑う。

魂だけの時は弱々しかったのに、今のノルンくんは面白い。本当はこんな子なのかな?

けど今回の事で絆が深まった気がする。フェルとの絆。

忙しくて寂しかったけど、それでもフェルの愛を沢山知れたから良かった。

そう思いながら僕はギャーギャー言ってる三人を見ながら微笑むのだった。
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