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絆の話

再会sideルナ

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フェルと一緒に屋敷を走り、みんなが居るというホールに入ると、リア様、アルト様、ミルラ様がいた。

「フェル!ルナ!無事だったか!!」

「みんなも無事で良かったよ。ヘムトは倒した。あとノルンの体も取り戻したよ!」

「あ、ありがとうございます!ルナ様、フェル様!」

ノルンくんが現れて、僕達にお礼を言う。

そしてノルンくんが消える。

「んぅ……」

「ノルン!?」

するとフェルが抱き上げてるノルンくんが唸り、目が覚めた。

「ぁ…ぁ……ノルン……良かった」

「リア…皆さん…ありがとうございます」

「ううん。ノルンも今まで良く頑張ったね」

「本当に良かった……」

「良かったです」

アルト様もミルラ様もほっとしたらしく息を吐く。

フェルはリア様にノルンくんを渡す。

「リア……」

「ノルン…良かった。本当に良かった……」

「ありがとうリア。大好きだよ」

リア様に抱きつくノルンくんはとても可愛くて心の底から良かったと思える。

「それじゃあ帰りますか」

「そうですね!」

アルト様は水晶玉を取り出す。それに触れるとワープホールが現れた。

それに1人ずつ入る。

そして僕も入ろうとした時だった。

『ありがとう。ヘムトを止めてくれて』

「え?」

「ルナ?」

振り向くとそこには長い黒髪の男の子がいた。僕より少し歳上だ。

フェルにも見えてるらしく、僕達は顔を見合わせる。

『ありがとう。騎士様。僕の大切な人を止めてくれて』

「君は?」

『僕はヘムトの恋人だったんだ。そして彼が狂ったのは僕のせい。僕が死んでから彼はおかしくなった。悲しみを研究で埋めようとした』

「っ……」

『だからありがとう。救ってくれて。彼の魂は僕が連れて行くから……』

そう言って男の子は光の玉を抱えて消えた。

「ヘムトも幸せな頃があったのかな?」

「きっとそうだろうね……愛しい人を無くして狂ってしまったんだ……」

なら彼は救われたのかもしれない。死んだことで……

不老不死を求めたのも…もしかしたら恋人が死んだからなのかも?

そう思いながらフェルに支えられ僕はワープホールに入ったのだった。

最後にあの男の子が本当にありがとう

そう言った気がした。
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