物置小屋

１人向け・イベント系

撃鉄をおこす1秒前(クリスマス)​

どうした、小娘。そんなに祈っても何も現れないぞ。
…クリスマスの奇跡？何故奇跡が必要なんだ？
そうか。明かりがほしいならくれてやる。
だから、この寒空の下でひと晩そのままでいようなどと考えるな。
そういうことじゃないって、どういうことだ。
他者の真剣な悩みを笑ったりしない。言ってみろ。

…成程。おまえの心は真っ暗なんだな。
叶うはずもないと夢を折られ、道具が見つからず生きる希望が折れ…。
このままでは他者を傷つけかねない、か。傷つけることの何が悪い？
何もされていないのなら躊躇するのは当然だ。
だが、おまえの心を踏み荒らした者に遠慮する必要はない。
いい子にしていたところで、危機が迫ったとき誰かが助けてくれるわけではないからな。
俺か？俺はいい子ではないから、よく分からないが…もしおまえと同じ状況に追いこまれたら、徹底的にやり返す。
それはその場でかもしれないし、綿密に計画を立ててからかもしれない。
それで気が晴れるということはないが、自分自身をすり減らさないためにやる。
満足のいく答えを出せず申し訳ない。どうした？これを、俺に？
ありがとう。後でゆっくり飲むとしよう。ではな。

いい子には気が重いだろうな。だからせめて、このココア分くらいは働いてくるとしよう。
さっきから柱に隠れている、そこのおまえ。あの娘に手を出してみろ…体をプレゼントボックスにしてやる。
嘘だと思うならやってみるか？一度あの姿に変えてしまえば、二度と戻れなくなるが。
…ふん、小物め。まあ、死ぬよりつらい状態で生きさせるのもいいか。
メリークリスマス、小娘。おまえの幸福くらいは祈らせてくれ。
この血塗られた手でできるのはこれくらいだが。
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クリスマス、殺し屋モチーフの話にしました。