物置小屋

１人向け・看病系

見逃さなかったクマ(不眠)

おかえり。…今日のご飯、かぼちゃのポタージュ？
吃驚した顔してるね。
『どうして分かったの？』…レシピ、一生懸命調べてたでしょ？
だから、もしかしたら近々食卓に並ぶかもって思ってたんだ。
先に荷物置いてくるね。

それじゃあ、いただきます。…美味しい。
鮭もほくほくだね。
ごめんね。本当は俺が料理当番だったのに…。
『ずっと忙しそうだったし、疲れているのに作ってもらうのは悪いよ。それに、料理なら私にもできるから』…ありがとう。
君がいてくれるから、嫌なことがあっても前を向ける。
…ちょっとトラブルがあったみたいで、その手伝いをしているんだ。
勿論俺自身の仕事もあるから、ちょっと疲れちゃって…。
どうしたの？そんなに考えこんで…。
『他にできることはない？』…それなら、ちょっとお願いしてもいい？
ご飯を食べた後で説明するから、もう少し味わわせてもらうね。

これなんだけど、ちょっと使ってみてほしいんだ。
…それは、紅茶の香りがするキャンドル。
こっちは柑橘、こっちは花…どれが眠れそう？
『紅茶のを使ってみたい』…分かった、そうしよう。
それで、今夜は一緒に寝てほしい。勿論嫌なら全然いいんだけど…え!?
いきなり距離をつめてくるなんて、君にしては大胆だね。
…ありがとう。こうやって君を充電できれば明日からも頑張れる。
いや、あんまり気負いすぎずにやっていくよ。
いい具合に肩の力が抜けたみたいだ。
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失声症の話にしました。