物置小屋

１人向け・イベント系

僕の願いは(七夕・双翼の秘密基地)

お姉さん、いらっしゃい。今夜は…どうしたの、そんな顔して…。
僕なら平気だよ。このくらいの怪我はしょっちゅうだから気にしないで。
今夜はちゃんと望遠鏡の準備をしておいたんだ。
お姉さんも何か持ってきてくれたの？いつものお弁当と…それ、小さい笹？
願い事を書いて飾ろうってこと？…それいいね。
短冊に書いたことなかったから、何にしようか迷うな…。
ああ、先に星を見てて。アルタイル…一等星の右隣にあるのが天の川だよ。
昔から星を見るのが好きで、ちょっとだけなら知ってることがあるんだ。
色々な話ができたら楽しいんだろうけど、あんまり面白い話はできないから…。
…綺麗だよね、天の川。こことは別の世界みたいで好きなんだ。
他の星座？残りの夏の大三角が観られるように調節してみるから、ちょっと待ってて。
…これでよし。天の川をはさんでアルタイルの反対にいるのがベガ。
両方一等星で輝いていていて、まるで自分の居場所を教えてるみたいだよね。
お願いごと、書いた？そっか。しばらくここに飾っておいてもいい？
ありがとう。お弁当もだけど、星を見る約束を守ってくれたことも、短冊も…今日も一緒に話してくれたことも、全部。
僕は早朝までここにいるつもりだけど、君は戻らなくて大丈夫？
…そっか。この時期でも風邪ひくからこれ羽織ってて。
僕はもう少し星を見てから寝るけど、眠かったら遠慮なく休んで。
…君の笑顔が見られたから、それだけで幸せな時間だったよ。
ありがとう。おやすみ。…君の願いが叶いますように。
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七夕の話にしてみました。