物置小屋

１人向け・イベント系

拝啓、橙色に囲まれて(手紙)

拝啓

今年も君が好きなかぼちゃの季節になりました。
元気ですか？俺はぴんぴんしています。
この前怪我したって書いて心配させちゃったけど、少しリハビリしたらすぐよくなりました。
今年もかぼちゃの真ん中で君のことを考えています。
…なんて。久しぶりに書く手紙の内容が本当にこれでいいのか、すごく迷ってる。
正直な気持ちを言うと、早く会いたい。
離れ離れの生活がはじまってもう3年になるのに、まだ慣れません。
この時期になると、必ず時間を作って会いに来てくれる君が好きです。
何年経っても、どれだけ離れていても、君を愛する気持ちは誰にも負けません。
…本当に変な文面になっちゃったな。
緊張して、何を書いたらいいか分からない。
電話で話すのもどきどきするし、今年も帰ってこられるかな…なんて考えちゃって、眠れなくなる。
今年もかぼちゃ料理とジャック・オ・ランタンを用意して待ってるね。
君がどんなお菓子を持ってきてくれるのかも楽しみだけど、笑って過ごしてくれていたらそれが1番です。
当日は必ず迎えに行くから、帰ってこられる日が決まったら教えて。
できるだけ長く君と一緒にいたいから。


…手紙、届いたかな？
あれ、家の鍵が開いてる…？…あ！
いつ帰ってきたの!?全然知らなかった…。
怪我？大丈夫、このとおり動けてるから。
君は…ちょっと疲れてそうだね。
おかえり。今年も君と一緒に過ごせて嬉しいな。
お風呂、先に入って。その間にかぼちゃのフルコースを完成させるから。
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毎年ハロウィンだけは一緒に過ごすと決めているふたりの話にしてみました。