物置小屋

１人向け・看病系

未来の話(タイトルのままです)

今日の授業はここまでにします。分からなかったところがあれば、次の授業のときに教えてください。


……お疲れ。授業中ずっと具合が悪そうだったけど、大丈夫？
薬飲むなら水持ってこようか？謝らなくていいから、取り敢えず飲んで。
体調よくなるまで側にいるから。

…少し落ち着いた？目の下に隈ができてるけど、もしかして寝てない？
気にしないで。今はふたりきりだから。…塾の先生モードは終わりにして、恋人モードになる。
今夜は泊まりに来る？家に戻れる状況じゃないんでしょ？
もしかして、ご飯も食べてなかったり…やっぱり。
脱水症状っていうのもあるんだろうけど、授業中お腹がなってたの聞こえてた。
俺も今から夜食だし、うどんでよければ用意するよ。
…そう。ツナ缶と豆苗入れた焼きうどんふうのあれ。食べられそう？
車まで歩ける？…寄りかかっていいからね。


どうしてそんなに俯いてるの？…もう謝らないで。
困っているのを放っておきたくないっていう、俺の勝手なおせっかいだから。
もうすぐ塾のバイト、終わりになるから…そうなったら、もっと堂々と町を歩けるようになる。
はじめはバイトとはいえ、たまたま自分の恋人が生徒ってことにびっくりしてた。
今ではだいぶ慣れたけど、隠し通せているか今でも不安になる。
だけど、君の苦しみを沢山知れてよかった。それに、目標もできたんだ。
一応教員免許も取れたし、カウンセラーの資格も手に入れた。
だから、君みたいに苦しんでいる生徒の味方でいられる塾を開きたい。
…その夢が叶った後も、一緒にいてくれる？
ありがとう。その返事だけでこれから先も生きていけそうだ。
…眠くなったなら寝ちゃっていいよ。明日は午後まで予定ないし、君の隣にいたいから。
今は嫌なことを忘れて、ゆっくりおやすみ。
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塾講師のバイトをしていた彼は、明確な目標を見つけました。