物置小屋

１人向け・慰め系

一筋の涙(クラシオンシリーズです)

こんばんは。こんな夜更けにひとりでいたら危ないよ。もしよろしければ、これから店にいらしてください。
怪しい場所ではありませんし、あの場所からなら星がよく見えます。


お好きな席へどうぞ。星が1番綺麗に見えるのは、恐らくこの席だと思います。
ご注文はお決まりですか？…申し訳ありません。説明不足でした。
当店には決まったメニューがありません。お客様が召し上がりたいものを…星型のチーズが入ったカレー？かしこまりました。

お待たせしました。満天星空カレーです。
すみません。料理名は今考えました。どうぞお召し上がりください。
…いかがでしょうか？ご満足いただけたのならよかったです。
…お客様？どうかなさいましたか？
懐かしい…そうですか、大切な味なんですね。
俺が再現しきれたかは分かりませんが、どうかその記憶を大切にしてください。
それが今のあなたに必要なことです。
辛くて苦しいのに、ひとりで生きていかないといけないと思うともっと辛くなるでしょう？
だから、あなたの心に寄り添う味を忘れないでください。
もし恋しくなったら、俺がここでいつでも作ります。
当店には、心が傷ついたお客様のみお越しいただけます。
あなたが話したいと思うまで、無理矢理話させるつもりはありません。
もう深夜ですし、今夜はここでゆっくり星空をお楽しみください。
部屋の用意もしておきます。
どうして、ですか…考えたことがありませんでした。
強いて言うなら、俺がやりたいからです。
空もあなたのように泣いています。折角です、流れ星に願い事でもしていてください。
その間に手はずを整えますから。
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ゆっくり星を見たい…クラシオンなら叶えてくれそうなので綴ってみました。