物置小屋

１人向け・看病系

聞こえるもの(音が聞こえすぎる人)

おまたせ。俺が来るまでずっと待っててくれてありがとう。
先に帰ってもいいって言ったのに、まさかそんなに会いたがってくれてるなんて思ってなかった。
どうかした？…ほんとだ、あっちで子どもが泣いてる。
こんばんは。どうしたの？迷子かな？
一緒に駅のお兄さんたちのところに行ってみようか。

よかったね、すぐにご家族が見つかって。あの子も最後は笑っててよかった。
…ねえ。ちょっとこっち来て。いいからおいで。
これつけてて。少しはマシになるだろうから。
ちょっと掴まっててね。家に着いたらおろしてあげるから。


到着。分かるよ、君の反応を見ていれば、ある程度はね。
お礼を言われるようなことはしてないよ。ただ君にイヤーマフをつけただけ。
何が聞こえたの？たしかに帰宅ラッシュとかぶっちゃったから、結構ざわざわしてたね。
機械音？それは多分近くにいた人たちが触っていたものだと思う。
君は本当に耳がいいね。君は大変かもしれないけど、俺はそういうところもいいなって思う。
さっきみたいに困っている人を早く見つけて行動するのは、誰にでもできることじゃない。
何かあったときは、また俺に手伝わせて。
君の側にいることくらいしかできないけど、話を聞いて考えることはできるから。
それじゃあご飯にしようか。どうかした？
…いきなりそんなこと言われたら照れるよ。だけど、俺も君に負けないくらい好きだよ。
君も照れてる？やっぱり可愛いね。
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人より耳がいいのか？と疑問を持ちながら生活しているので、取り敢えず綴ってみました。