物置小屋

黒蝶

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1人向け・慰め系

唯一の庭(箱庭シリーズです)

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こんばんは。今日もお疲れ様。何か嫌なことでもあった?
理由なんてないよ、なんとなくそんな気がしただけ。
そっか、また文句を…君は頑張ってるのにね。
今だって、本当は寝ていたいくらい具合が悪いのを我慢してるでしょ?
辛くなっても誰にも話せない、話さない…。
だけど、誰かに頑張ってるって言ってもらえないと自分では分からないよね。
俺は構わないけど、君は夜ふかししても平気?分かった、それじゃあ一緒に話そうか。
そうだ、今夜は冷えるから温かいお茶を淹れてきたよ。よかったら飲んでみて。
…どうかな?美味しい?ごめん、まさか泣くほどまずかったなんて…美味しい?本当に?それなら安心した。
謝らないで。泣きたいときはここでくらい素直に泣いて方が嬉しいし、なんだかほっとする。
君にとってこの場所が安心できる場所として認識されているなら、俺はそれでいいんだ。
ただ、これだけは覚えていて。
たとえこれからどんなことになっても、俺は君が頑張っていることをちゃんと知ってるから。
どうかしたの?お願い?…いいよ、朝まで膝枕してあげる。
寝づらかったら遠慮せず言ってね。…それじゃあ、おやすみ。

…また言えなかったけど、このままでいいのかもしれない。
彼女の心が壊れないようにする為にこの場所があるなら、このままこの箱庭で…。
一緒にいられるのは楽しいし、最近はこんな時間が続けばいいのにって考えてるときもある。
…どうしちゃったんだろう、俺。彼女がここに頼らなくても幸せになれればそれが1番いいのに、一緒にいたいなんておこがましいことを考えてる。
それにしても…どうして誰も彼女の心の悲鳴に気づかないんだろう。
毎日こんなにぼろぼろになるまで頑張っているのに、世界って残酷なんだな…。
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箱庭シリーズで綴ってみました。
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