物置小屋

１人向け・看病系

夢の中でも(元・執事シリーズです)

おやすみなさいませ、お嬢様。…なんてね。
どうしたの？眠れなかった？仕事？ああ、もう少しで終わるけど…何か飲み物淹れてくるから待ってて。

はい、どうぞ。また悪い夢でも見た？様子を観察していれば、それくらいのことは分かる。
それに、君は他の人より分かりやすいから…。
一緒にいた時間が長いからかな？…あれ、もしかして照れてる？そういうところ、本当に可愛い。
見たのは昔の夢？…そっか、あの人たちの夢か。
やっぱりなかなか開放されそうにない？
忘れろなんて簡単に言えるわけないでしょ？俺はずっと、必死に生きる君を近くで見てきたんだから。
ごめん。もっと早く連れだせばよかった。
そうすれば、もう少し嫌な思いをする時間が少なくすんだかもしれないのに…。
不安？どうして？俺が帰る場所は君の隣だよ。
あの家には興味がない。俺があの家で働き続けていたのは、奥様に対して感謝の気持ちがあったから。
…だけど、君を苦しめるような状態じゃ意味がない。
随分時間がかかったけど、今の生活に後悔なんてないよ。
君は後悔…よかった、してないって即答してくれて。
…これでよし。今夜は資料を作ってただけだから、やることは全部終わったよ。
眠れそうにないなら、今夜は一緒に寝ようか。
手を繋いで一緒に横になっていれば、そのままぐっすり眠れると思う。
なんとなく俺がそうしたいんだ。…そうすればきっと、夢の中でも一緒にいられるから。
それじゃあ、こっちおいで。今夜はここで一緒に寝よう。眠れなかったら話しかけて。
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元・執事な彼で綴ってみました。
いつもより短めです…。