物置小屋

黒蝶

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1人向け・看病系

星降る夜、出逢い(偶然と手当て)

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こんばんは。どうしたのかな?…ああ、そうか。財布を落としていたのか。
ありがとう、とても助かったよ。
…それにしても、君みたいに純粋な子は珍しい。
よかったらうちにおいで。僕の全てで君を護ると約束するよ。
そのぼろぼろな服1枚で歩いていては寒いだろう?
もし行くところがなくて困っているなら、僕の家にいるといい。
初対面で信用できないのは分かるけど、財布のお礼もしたいんだ。
このあたりには店がないから、よければうちにおいで。


一先ず、怪我の具合を診せてもらえるかな?さっきから足を引きずっているし、腕も腫れている。
こう見えて一応医者なんだ。友人に弁護士もいるから、もし君が望むなら力になるよ。
家から逃げてきたんだろう?食事もまともにとれず、ずっと歩き続けていたんじゃないかと思って…。
大丈夫だよ、僕は殴ったりしないから。
ただ、額に傷があるから髪をどけたかっただけなんだ。本当にごめん。
結構滲みると思うけど、少しだけ我慢して…これでよし。
そうだ、シチューを作ったばかりなんだ。よければ一緒に食べよう。
温めなおしている間に、ゆっくりでいいから君のことを教えて。

そうか、それじゃあ暴力から逃げる為にここまで…それは大変だったね。
ここには好きなだけいるといい。色々な手続きが必要になると思うけど、少なくとも君に暴力をふるった人たちのところには帰らなくていいように用意する。
それで、落ち着くまでここにいるといい。
出ていきたくなれば出ていってくれて構わないし、ここにいたいと思ってくれるならそれでも構わない。
こうして出会ったのなら、きっとそういう運命だったんだろうから。
どうしてか。…人を助けたいと思うのに、わざわざ理由が必要なのかな?
或いは、僕がそうしたかったからというのが答えなのかもしれない。
泣きたいときは泣いていいんだ。それを止める権利なんて、誰にもないんだから。
シチューを気に入ってくれたようでよかった。
明日は別のものを用意するから、一先ず今夜はもう休んだ方がいい。
怪我をしているときは、きちんと寝て治すのが1番だよ。
そっちの奥の部屋を好きに使ってくれて構わないから、眠れなくても横になってて。
ベッドくらいしかないけど、もし何かあったら遠慮なく声をかけてね。

…こんばんは。恋人との時間を邪魔してごめん。ちょっと緊急で相談したいことができた。
悪いんだけど明日事務所に行く。
怪我の写真は撮ってあるから、きっと証拠にはなるはずだ。
大変なところ申し訳ないけど、お願いするよ。それじゃあ、また連絡する。
…これでなんとかなるかな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お医者さん、綴るのが難しかったです。
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