物置小屋

黒蝶

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1人向け・イベント系

ふたりのハロウィンナイト(元・執事シリーズです)

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ご飯できたよ。ねえ、寝てるの?
...失礼いたします。お嬢様、本日はこちらをご用意させていただきました。
ごめん、全然返事がないからどうしたんだろう、って...その格好、可愛い。
俺は思ってないことを言ったりしないよ。
家の中なのに、わざわざおしゃれしたの?
俺はただ、俺が作りたかったものを作っただけで...飾りつけは君がやってくれたでしょ?
ハロウィンらしいものといえば、パンプキンスープとデザートのカボチャケーキだけだよ。
それなのに、まさかこんなに喜んでもらえるとは思ってなかった。
君が美味しそうに食べてくれるのが1番嬉しいから、喜んでもらえそうなものを作ったんだ。
...まさかここまでどんぴしゃだとは思ってなかったけどね。
覚めないうちに食べようか。...いただきます。
よかった、ちゃんと美味しい。
ちょっと仕事のことを考えながら作ったから、変なものを入れてないか心配だったんだ。
...他?何もないよ。本当にそれだけで...分かった、降参。
このレシピ、まだ奥様が生きていたときに教わったものなんだ。
再現できているかどうかは微妙だけど...ごめん、思い出させちゃったね。
あの家にもう奥様がいらっしゃらないとはいえ、君にとっては帰る場所だったわけだし...どうしたの?
いきなり抱きつかれても...そっか、ここが君にとって大切な場所になっているなら安心した。
俺は法律相談で出掛けることが多いし、寂しい思いをさせてるんじゃないかと思ったんだ。
嫌いになったりしないよ。
俺は、お嬢様の君じゃなくて優しいただの女の子の君が好きになったんだから。
...ご飯、もう食べないなら悪戯してもいい?
今ならお菓子、持ってないんじゃないかなって思ったんだ。
俺?俺には、このカボチャケーキがあるから。
他のじゃないと駄目なの?
それじゃあ...キャンディーとチョコレートとスナック菓子と風船ガム、どれがいい?
こんなこともあろうかと、沢山持ち歩いてたんだ。
どれにする?まあ、どれを選んだとしても後で悪戯するけどね。
あれ、もしかしてまた照れてる?君は本当に可愛いね。
悪戯の内容、まだ考えてなかったな...。
そうだ、今夜はずっと一緒にいてもらおうかな。
...君が寂しくならないように、笑顔で一杯にするから。
ううん、なんでもない。先にケーキを食べようか。
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然り気無い彼の優しさは、彼女の心をきっとほぐしてくれるでしょう。
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