物置小屋

１人向け・イベント系

月夜に乞う(大切な相手への手紙)

拝啓、最近少し寒くなってきましたね。
今夜は十五夜、こちらは月が綺麗に見えます。
あの日の三日月、あなたの目にはどう写っていたのでしょうか。
満月や新月、三日月の日にあなたを思い出します。
...最近、もしも一緒にいたらどう過ごしていただろうと考えます。
これから先も、それが変わることはないと思います。
今、すぐ側に団子が置いてあります。多分、あのときよりは上手くなったと思う。
だけどもう、あなたと一緒に食べられないのは悲しいです。
僕はただ、あなたとの約束を護りたかった。
満月を待ち続けた日に見た新月に、あなたが待っていた満月...そして、あなたが去ってしまった三日月。
僕にはどの日も眩しすぎます。
どんな場所にもあなたとの思い出がつまっていて、町を歩くだけで沢山のことを思い出します。
...あの日、勝手にいなくなってしまったあなたを許せない。
喧嘩しているからといって、メッセージを確認しなかった僕自身を赦せない。
あなたがいない季節がいくつか過ぎたけど、やっぱり忘れることができません。
会えなくてもいいって、最初はそう思ってた。
だけどやっぱり、寂しいよ。
あなたの笑顔が見たい。あなたの声が聞きたい。
あなたと一緒に話がしたい。
...もしもあの日に戻れたら、ちゃんと伝えたいことがあるんだ。
あなたの寂しさに気づけなくて、あなたの孤独感に気づけなくてごめんなさい。
あのとき、いつもは電源を入れているスマートフォンの電源を切っていなければ...あなたを止められましたか？
僕の側にいてもらえたでしょうか。
...こんなことを言ってももう遅いのは分かってるけど、せめてちゃんと君に謝りたかった。
まだまだ伝えたいことはあるけど、それはまた今度書きます。
もう返事がかえってくることもないんだけど、それでも僕はあなたに手紙を書き続けます。
いつかそっちに行くから、そのときは色んな話をしよう。
君との約束のこと、喧嘩した後に君が経験したこと、君がいなくなってからのこと...。
今から何を話そうか悩んでいます。
最後にひとつだけ言わせてください。
...僕はずっと、あなただけを愛しています。


一応書けたけど...なんだか駄目なような気がする。
ただ、嘘は吐きたくないしこれで大丈夫かな。
...どうせ誰にも届かないんだから。
だけど、もし届くなら...せめて、これからも愛してるってことだけは伝わるといいな。
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もしもあのときに戻れたら...私には、そういう経験が何度かあります。
大なり小なり、誰にでもあるのではないでしょうか。