物置小屋

１人向け・看病系

あなたへのシグナル(失声症の恋人)

そろそろご飯を作ろうと思うんだけど...あれ、寝てるの？
入るよ...ねえ、大丈夫？頷くのもしんどそうだね。
その様子だと、ノートに沢山字を書くのも難しいでしょ？
はいなら2回、いいえなら3回これをたたいてくれる？俺のメモ用紙。
夕飯に何を作るか考え中だったから丁度持ってたんだ。
頭痛がするの？...2回。お腹も痛い？...そっか、すごく辛そうだね。もし酷いようなら病院行こうか？...3回？
原因が分からないと、どんな薬を飲んだらいいのかも分からないんじゃ...3回ってことは、原因は分かってるんだね。
どうかしたの？
『薬、引き出し、3段目』...分かった、持ってくるから待ってて。
これで全部？...よかった、間違えたかと思った。
あ、今のは『どうして？』でしょ？
読唇、だいぶできるようになってきたみたい。
時々間違えることもあるけど...水、持ってくるね。

お待たせ。飲めそう？無理しなくていいから、今はゆっくり休んでて。
どうかしたの？手、繋いでいようか？
...2回。分かった、それじゃあ君が寝るまでこうしてる。
だから何も心配しないでね。

眠れたみたいでよかった。...さて、何を作ろうかな。
どんなものなら食べられるか聞きそびれちゃったし...。
お粥？それともお茶漬け？...一応作ってみよう。

あ、起きた？もう平気？
『さっきはありがとう。だいぶ楽になったよ』...それならよかった。
あ、ごめん。ノート置いたままだったね。
冷やし茶漬けを作ったんだけど、食べられそう？
本当に体調がよくなってきたみたいだね。一緒に食べよう。
...いただきます。今日は鮭フレークに海苔、梅干し...色々用意したよ。
腹痛はもう平気？『月のもの』...ごめん、あんまり聞かれたくなかったよね...。
だから薬を飲んだらよくなったんだ、ちゃんと効いたみたいでよかった。
頭痛はもう平気？『さっきよりは痛くないよ』...ちょっと痛む？
君の頭痛の場合は、何か冷やすものがあった方がいいんだよね。
ほら、なんだっけ、緊張性頭痛？
とにかく、別のタイプだと逆に温めないといけないこともあるみたいだから...。
君のは偏頭痛なんだよね？それならやっぱり後で保冷剤用意するよ。
あとはお腹を冷やさないようにしないと...ブランケット持っていくね。
どうかしたの？食べ終わったならもう休んだ方がいいんじゃ...あ、もしかして寂しいって思ってる？
今夜は君の隣で寝ようか？嫌なら嫌でいいんだけど...もし、本当に寂しいって思ってるなら、テーブルを2回ノックして。
俺は、君の気持ちを迷惑だなんて思わないから。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
相手に痛みを伝えるのはすごく難しいです。
ぴりぴり、ずきずき、じんじん...表現できないようなものもあるので、言葉選びに苦戦します。