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1人向け・慰め系
クラシオンへようこそ-傷だらけのお客様篇-(シリーズものです)
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いらっしゃいませ。
お客様、取り敢えずこちらへどうぞ。
手当てしないと傷の治りが遅くなるからね。
俺はこのカフェの店長です。
その傷、誰にやられたの?友だちにしてはここの殴られた痕が大きすぎる気がするけど...もしかして、親?
大丈夫、お客様が望まないなら通報なんかしません。
ごめん、ちょっと滲みると思うけど我慢して。...よし、できた。
そんなふうに逃げようとしなくていい。
ここは傷ついた人だけが辿り着ける場所なんだ。
だから、君のご家族も追いかけてはこられない。
行くところがないなら、今夜はここにいればいい。
丁度店を閉める時間だったから誰もこないはずだ。
それより、君さえよければ話を聞かせてもらえないかな?
無理強いはしないけど、話したいって顔をしてる。
頭ごなしに否定したりしないし、君のペースで構わない。
ただ話すのもつまらないだろうから、少しだけ待ってて。
...お待たせしました。
こういうときは温かい飲み物が基本なんだろうけど、君は食事を摂ってないでしょ?
だからひとまず、料理で温まってほしい。
え、俺も?参ったな、そんなことを言われたのは初めてだ。
お客様と一緒に食事をするなんて本当は駄目なんだろうけど...いただきます。
どう?美味しい?それならよかった。
おかわりも好きなだけしてくれて構わないから...ごめん、思っていたより傷が深かったかな?
...深いのは心の傷の方か。
ご飯も食べられないほど環境が悪かったんでしょ?
そのうえ、こんなに寒い日に1人で外に出るなんて...出ていろって言われた?
それで、家に入れてもらえなかったの?
大変だったね。
君は一生懸命色々なことに取り組んでいるのに、それを評価してもらえずに暴力というのは辛いね。
そんなに怯えないで。俺はただ、君の頭をこうして撫でたかったんだ。
大丈夫。ここでなら思っていることを言っても誰も殴ったり蹴ったりしないから。
洋服、何か用意しようか?俺のじゃ大きいだろうから...あ、ちょっとだけ待っててね。
どうかした?え...君にはあの妖精が見えているの?
大抵の人間には見えないんだ。
でも、この店には人間じゃないものもやってくる。...彼女みたいにね。
お待たせしました。頼まれていたものならここにあるよ。
その代わり、このお客様が着られそうなものを作ってもらえないかな?
...ありがとう。
妖精たちは律儀で、約束は絶対に守ってくれるんだ。
早かったね。これを君に。
せめてここにいる間だけでも着てみてほしい。
着替え終わるまで部屋を出ているから、終わったら声をかけて。
...失礼します。
うん、すごく似合ってる。可愛らしいね。
困ったときはいつでもここに来るといい。
そのときはまた、こうして少しでも楽しい時間を過ごしてもらえるように頑張るよ。
もう疲れたでしょ?ゆっくり休んで。
朝になったらちゃんと起こすから、それまでごゆっくりどうぞ。
それでは、おやすみなさいませ。
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クラシオン、久しぶりなのかな...。
閉じこめられるのは怖いけれど、追い出されるのもなかなかのものです。
...経験があるので多少は理解できます。
お客様、取り敢えずこちらへどうぞ。
手当てしないと傷の治りが遅くなるからね。
俺はこのカフェの店長です。
その傷、誰にやられたの?友だちにしてはここの殴られた痕が大きすぎる気がするけど...もしかして、親?
大丈夫、お客様が望まないなら通報なんかしません。
ごめん、ちょっと滲みると思うけど我慢して。...よし、できた。
そんなふうに逃げようとしなくていい。
ここは傷ついた人だけが辿り着ける場所なんだ。
だから、君のご家族も追いかけてはこられない。
行くところがないなら、今夜はここにいればいい。
丁度店を閉める時間だったから誰もこないはずだ。
それより、君さえよければ話を聞かせてもらえないかな?
無理強いはしないけど、話したいって顔をしてる。
頭ごなしに否定したりしないし、君のペースで構わない。
ただ話すのもつまらないだろうから、少しだけ待ってて。
...お待たせしました。
こういうときは温かい飲み物が基本なんだろうけど、君は食事を摂ってないでしょ?
だからひとまず、料理で温まってほしい。
え、俺も?参ったな、そんなことを言われたのは初めてだ。
お客様と一緒に食事をするなんて本当は駄目なんだろうけど...いただきます。
どう?美味しい?それならよかった。
おかわりも好きなだけしてくれて構わないから...ごめん、思っていたより傷が深かったかな?
...深いのは心の傷の方か。
ご飯も食べられないほど環境が悪かったんでしょ?
そのうえ、こんなに寒い日に1人で外に出るなんて...出ていろって言われた?
それで、家に入れてもらえなかったの?
大変だったね。
君は一生懸命色々なことに取り組んでいるのに、それを評価してもらえずに暴力というのは辛いね。
そんなに怯えないで。俺はただ、君の頭をこうして撫でたかったんだ。
大丈夫。ここでなら思っていることを言っても誰も殴ったり蹴ったりしないから。
洋服、何か用意しようか?俺のじゃ大きいだろうから...あ、ちょっとだけ待っててね。
どうかした?え...君にはあの妖精が見えているの?
大抵の人間には見えないんだ。
でも、この店には人間じゃないものもやってくる。...彼女みたいにね。
お待たせしました。頼まれていたものならここにあるよ。
その代わり、このお客様が着られそうなものを作ってもらえないかな?
...ありがとう。
妖精たちは律儀で、約束は絶対に守ってくれるんだ。
早かったね。これを君に。
せめてここにいる間だけでも着てみてほしい。
着替え終わるまで部屋を出ているから、終わったら声をかけて。
...失礼します。
うん、すごく似合ってる。可愛らしいね。
困ったときはいつでもここに来るといい。
そのときはまた、こうして少しでも楽しい時間を過ごしてもらえるように頑張るよ。
もう疲れたでしょ?ゆっくり休んで。
朝になったらちゃんと起こすから、それまでごゆっくりどうぞ。
それでは、おやすみなさいませ。
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クラシオン、久しぶりなのかな...。
閉じこめられるのは怖いけれど、追い出されるのもなかなかのものです。
...経験があるので多少は理解できます。
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