物置小屋

黒蝶

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1人向け・看病系

魔法の料理(火傷した恋人)

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おはよう。え、お弁当作ってくれたの!?ありがとう...!
朝早いのに、ごめん...。もう行かないといけないんだ。
帰りは駅で待ってるから、一緒に帰ろうね。
それじゃあ、行ってきます。


お疲れ様。...って、その怪我どうしたの!?
包帯ぐるぐる巻きだし、大丈夫...?
考え事してたらポットのお湯がかかったって、それ全然大丈夫じゃない...。
連絡してくれれば迎えに行ったのに...電車のなかも大変だったでしょ?この時間帯、結構混むし。
それより荷物貸して、俺が持つから。
片手使えないの不便でしょ?...そんな納得がいかないって顔しない。
どうしても何か持ちたいって言うなら...はい。手、繋いでて。嫌がっても離してあげないから。
大人しく俺の手握ってて?...ほら、早く帰ろう。


...ねえ、もしかしてその怪我って今朝したものなんじゃない?
そんなに驚いた顔をしてるってことは、やっぱりそうなんだね。
無理して朝早く起きてくれたんでしょ?君は朝に弱いのに...本当にごめん。
自分がしたくてやったことだから気にしないでって...君は本当に優しいね。
だけど、その腕じゃ色々と不便でしょ?
...ご飯なら俺が作るから、気にしないでゆっくり休んでて。
納得できないって顔してるけど、今は駄目。ちゃんと休まないと、なかなか治らなくなっちゃうから...。
そういえば、病院には行った?全治一週間か...。
それなら、毎日できるだけ一緒にいる。
...お弁当のお礼、ちゃんとしたいし。すごく美味しかった。
今まで食べたお昼ご飯のなかで、一番だったよ。
折角作ってくれたのに、朝はばたばたしてちゃんと話せなかったし...。
あっという間に完食しちゃった。
お世辞じゃないよ、本当にすごく美味しかったんだ。
食べたら、午前中の疲れが一気に吹き飛んだよ。
午後からも頑張れたのは、君のおかげ。

おまたせ。ご飯できたよ。
...そうだ、箸持てる?
スプーンとフォーク持ってこようか?
え、両利きだから大丈夫って...左手で箸は使えないんじゃなかった?
やっぱり...君のことならちゃんと覚えてるよ。
はい、一応置いておくね。なんだか少し食べづらそうだね...。
ああ、そうか。きっとこうした方が早いよね?
はい、あーん。...恥ずかしがってるところも可愛い。どう?美味しい?
よかった、ちゃんとできたかどうか心配だったから...。
ん?お弁当の好きなおかずはって...明日も作ろうって思ってる?
駄目だよ、怪我してるのに...。
明日は俺が作る。君のみたいに綺麗に盛りつけたり、魔法みたいなお弁当にはできないと思うけど...それでも、今日君が俺にしてくれたように、俺も君の為だけのお弁当を作りたいんだ。
嫌ならいいけど...本当?それじゃあ明日、楽しみにしてて。
絶対美味しく作ってみせるから...。

ねえ、手、見せて。包帯がほどけてるから結びなおしてあげる。
...これでよし。きつくない?
そんなにしょんぼりしなくても、俺は君の気持ち、しっかり受け取ったから。
だから、申し訳なさそうにしなくていいんだよ。
こんなときは、俺のこともっと頼ってほしいな。
君の怪我が治ったら、一緒に料理しよう。
...約束。
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しめがいまひとつな気もしますが、なんとかできました。
お疲れ様、大丈夫?、ありがとう...その言葉だけで、ほっこりされる方も多いのではないでしょうか。
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