物置小屋

１人向け・イベント系

離れていても、想いはひとつ。(慰め系混ざりです)

...もしもし？ごめん、もしかして寝てた？
そっか、飲み物飲んでたんだ...明日には帰れそうだけど、どうなるかはまだ分からないんだ。
星、一緒に見ようって約束したのにごめんね。
お仕事なら仕方ないって言いながら、今ちょっとだけ泣きそうになってるでしょ？
どうしてって...分かるよ、それくらいは。
だって...大好きな君のことだから。
本当は今すぐ側にいって、君を抱きしめたい。
けど、それができないのが...会えないのが寂しい。
...君も同じ？よかった、俺だけなのかと思った。
伝えられる言葉は、伝えられるうちに...ってよく言うでしょ？
伝えられずに後悔するより、ずっといいと思うんだ。
絶対に君の側に戻るから、信じて待ってて？
...ごめん、そろそろ時間みたいだから、また電話する。
それじゃあ、またね。
...あんなに泣いてるのに放っておくなんて、できるわけない。
もしも、本当に織姫と彦星がいるなら...これからすることを赦してください。


...いた。やっぱりここだった。
仕事？全部終わらせて、先に帰ってきたんだ。
今日は空が涙みたいな雨だから、思い出のこの建物の屋上で空を見てるんじゃないかって思ったんだ。
さっき電話を切ったのは、特急列車の時間だったから。
すぐにでも君に会いたくて、話の続きをしたかった。
たとえどんなに離れていても、考えていることは同じだよ。
寂しいなとか、どうしてるかなとか...ずっと君のことでいっぱいだった。
心の距離までは、誰にも引き離すことはできない。
沢山泣いていいんだよ。
その涙は、俺が全部拭いとってみせるから。

...どうしたの？帰ってくるなら明日でもよかったんじゃないかって？今日泣いている君を、明日まで放っておきたくなかった。
側にいて、こうして頭を撫でるのは俺だけがいいと思ったんだ。
...俺って、独占欲が強いのかもしれない。
君のことになると、いつも余裕がなくなる。
織姫と彦星が、俺の願いを叶えてくれたみたいだ。
何を願ったのか知りたい？...絶対に笑わないでね。
『仕事が終わったとはいえ、先輩たちを置いて君のところに帰ることを赦してください』って...『早く君に会いたい』ってお願いしたんだ。
雨だから天の川は見えないけど、らしくなく神頼みしてしまうくらい余裕がなかった。
...俺の気持ち、ちゃんと伝わった？
よかった。
どんなに離れていても、君のことを一番想ってる。...これが伝えたかったこと。
どうしたの、いきなり抱きついてきて...愛してるって、そんな可愛いことを言われたら恥ずかしい。
だけど、俺も愛してる。
ほら、やっぱりどんなに離れていても、想いはひとつだったでしょ？
寂しい思いをさせた分、今夜は側にいるよ。
...これからも、こうやって君の隣にいさせてね。
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慰め系混ざりです。
梅雨があけそうにないので、雨の日の七夕の話を綴りました。
『伝えたいことは、伝えられるうちに』...これは、実体験から言えることです。
お相手がいなくなってしまってからでは遅い。
だから、ちゃんと言葉にして伝えてみてください。
それがとても勇気が必要なことなのはとてもよく分かるけれど、手遅れになってしまう前に...どうか。