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秋久ルート
第46話
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起きて待っていようと思っていたのに、いつの間にか眠ってしまっていたみたいだ。
「私は大丈夫ですよ」
心配そうに顔を覗きこむ甘栗に声をかけて、ゆっくり体を起こす。
また昔の夢を見てしまった。
思い出したくないのに、どうしても気になってしまう。
「まだ起きてるか?」
扉をたたく音が聞こえて背筋が伸びる。
「は、はい」
なんだかどきどきして、少しだけ声がうわずってしまった。
甘栗をベッドにおろして扉を開ける。
そこには、疲れきった秋久さんが立っていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ。少し事件が厄介な方に傾いただけだから気にするな」
頭を撫でてくれる手は冷たくて、やっぱり心配になる。
「夜食ありがとな。おかげで元気になった」
「何か気になることでもあったんですか?」
「なんでそう思った?」
「なんとなくです。ずっと考えているように見えるから…もし間違っていたらごめんなさい」
その場で何か心に引っかかったものをずっと気にしているように見えるけれど、それが何なのかまでは分からない。
ただ、辛いことがあるならひとりで抱えこまないでほしかった。
「私には何もできないかもしれませんが、話してもらえませんか…?」
「今言えるのは、だんだん相手が凶暴化してきてるってことだけだ。
今回襲撃されたのはカルナたちだが、次はホーソーンではなく俺たちカルテットを狙ってくる可能性が高い」
「それじゃあ、秋久さんたちはまた危ない目に遭うかもしれないんですか?」
秋久さんの沈黙は肯定の意味だと思う。
そうだとすれば、やっぱり私は護られてばかりでいたくない。
「秋久さん」
「どうした?」
「…やっぱり私にも、お仕事を手伝わせてほしいです」
「悪いがそれはできない。だが、気持ちだけは受け取っておく。ありがとな」
これから帰りが遅くなったり、もっと苦しい思いをすることになるかもしれない。
そうなったときにもう1度お願いしてみよう…そんなことを考えながら、ただ分かりましたと一言話すのでせいいっぱいだった。
「ただいま」
「…おかえりなさい」
冬真さんにまで沈んだまま接してしまって、ひとり焦る。
「何かあった?」
「いや、何もない。カルナはどうした?」
「別の隠れ家に行くって。治療した人も大丈夫そうだし、一先ず今は情報収集からしないといけないから戻ってきた」
「そうか。悪いな、遅くまで巻きこんで」
「別に気にしなくてもいいよ。秋久さんに頼まれたことをこなすだけだから」
冬真さんの笑顔はきらきらしている。
それはきっと秋久さんの為に動けているからで、見ているだけで眩しかった。
…私もそんなふうに役に立ちたい。
「私は大丈夫ですよ」
心配そうに顔を覗きこむ甘栗に声をかけて、ゆっくり体を起こす。
また昔の夢を見てしまった。
思い出したくないのに、どうしても気になってしまう。
「まだ起きてるか?」
扉をたたく音が聞こえて背筋が伸びる。
「は、はい」
なんだかどきどきして、少しだけ声がうわずってしまった。
甘栗をベッドにおろして扉を開ける。
そこには、疲れきった秋久さんが立っていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ。少し事件が厄介な方に傾いただけだから気にするな」
頭を撫でてくれる手は冷たくて、やっぱり心配になる。
「夜食ありがとな。おかげで元気になった」
「何か気になることでもあったんですか?」
「なんでそう思った?」
「なんとなくです。ずっと考えているように見えるから…もし間違っていたらごめんなさい」
その場で何か心に引っかかったものをずっと気にしているように見えるけれど、それが何なのかまでは分からない。
ただ、辛いことがあるならひとりで抱えこまないでほしかった。
「私には何もできないかもしれませんが、話してもらえませんか…?」
「今言えるのは、だんだん相手が凶暴化してきてるってことだけだ。
今回襲撃されたのはカルナたちだが、次はホーソーンではなく俺たちカルテットを狙ってくる可能性が高い」
「それじゃあ、秋久さんたちはまた危ない目に遭うかもしれないんですか?」
秋久さんの沈黙は肯定の意味だと思う。
そうだとすれば、やっぱり私は護られてばかりでいたくない。
「秋久さん」
「どうした?」
「…やっぱり私にも、お仕事を手伝わせてほしいです」
「悪いがそれはできない。だが、気持ちだけは受け取っておく。ありがとな」
これから帰りが遅くなったり、もっと苦しい思いをすることになるかもしれない。
そうなったときにもう1度お願いしてみよう…そんなことを考えながら、ただ分かりましたと一言話すのでせいいっぱいだった。
「ただいま」
「…おかえりなさい」
冬真さんにまで沈んだまま接してしまって、ひとり焦る。
「何かあった?」
「いや、何もない。カルナはどうした?」
「別の隠れ家に行くって。治療した人も大丈夫そうだし、一先ず今は情報収集からしないといけないから戻ってきた」
「そうか。悪いな、遅くまで巻きこんで」
「別に気にしなくてもいいよ。秋久さんに頼まれたことをこなすだけだから」
冬真さんの笑顔はきらきらしている。
それはきっと秋久さんの為に動けているからで、見ているだけで眩しかった。
…私もそんなふうに役に立ちたい。
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