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ほっこり系
月より綺麗なもの
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作りたての月見団子を見て、かなたがソファーから降りてきた。
「それ食べたい」
「いいよ。ほら」
かなたの口に放りこむと、美味しそうに団子を頬張った。
「美味しい」
「ならよかった」
「まことは食べないの?」
「今はいいかな」
今はかなたを眺めていたいから。
膝をぽんぽん叩くと、甘えるように頭を乗せてくる。
かなたの髪はさらさらでなんだか心地いい。
「まことは優しいね」
「かなただって優しいでしょ」
「渡したエプロン、早速使ってくれるところとか」
「前のやつ、紐が千切れちゃったんだ」
「タイミング良かったんだね」
「以心伝心かと思った」
シンプルなデザインもポケットがついているところも気に入った。
「かなたは贈り物を選ぶのが上手なんだね」
「まことには遠く及ばないけどね」
しばらく沈黙が流れて、かなたがぽつりと呟いた。
「もし月に住めるなら行ってみたい?」
「まことが一緒なら」
「……そっか」
かなたは頬を赤らめそっぽを向いた。
「こっち向いて」
「やだ」
「なんで?」
「神々しすぎて見られない」
かなたの腕が頬に当たる。
「見つめたら目が潰れる」
「……そっか」
今度はこちらが照れてしまう。
一緒に話してくれるこの瞬間のために、今を生きている。
「それ食べたい」
「いいよ。ほら」
かなたの口に放りこむと、美味しそうに団子を頬張った。
「美味しい」
「ならよかった」
「まことは食べないの?」
「今はいいかな」
今はかなたを眺めていたいから。
膝をぽんぽん叩くと、甘えるように頭を乗せてくる。
かなたの髪はさらさらでなんだか心地いい。
「まことは優しいね」
「かなただって優しいでしょ」
「渡したエプロン、早速使ってくれるところとか」
「前のやつ、紐が千切れちゃったんだ」
「タイミング良かったんだね」
「以心伝心かと思った」
シンプルなデザインもポケットがついているところも気に入った。
「かなたは贈り物を選ぶのが上手なんだね」
「まことには遠く及ばないけどね」
しばらく沈黙が流れて、かなたがぽつりと呟いた。
「もし月に住めるなら行ってみたい?」
「まことが一緒なら」
「……そっか」
かなたは頬を赤らめそっぽを向いた。
「こっち向いて」
「やだ」
「なんで?」
「神々しすぎて見られない」
かなたの腕が頬に当たる。
「見つめたら目が潰れる」
「……そっか」
今度はこちらが照れてしまう。
一緒に話してくれるこの瞬間のために、今を生きている。
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