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日常篇
僕の1日
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「んん...」
目覚まし時計のけたたましい音が響いたのは、午前11時。
流石に2日連続で泊めてもらうのは申し訳なくてあのあと家に帰ってきてはいた。
だが、どんなことをして寝たのかなんて全く覚えていない。
『授業中に寝るな!』
『なんでいつも寝てばっかりなの?』
中学の頃、とても苦痛だったことを思い出す。
どんなに頑張ってもどうしても朝は起きられず、体が重くて動かせなかった。
今でもそこまで活動できる訳ではなく、今日もこうしてお昼まで体をおこすことさえできずにいたぐらいだ。
「ふあ、あ...いただきます」
昼食も夕食も、基本的には人間と同じものを食べていればきちんと栄養になってくれる。
「...うん、駄目かも」
欠伸をかみ殺しながら食べる食事は...あまり美味しくない。
まだ起ききれていないせいなのか、それとも気持ちの問題なのか。
それさえも分からないのだ。
お昼は読書をしたり掃除や洗濯をして過ごす。
無理だと思うことはせずに、毎日できるだけのことをするようにしている。
(まずい、遅刻する!)
気づけば陽は沈みかけていて、もう家を出ないと間に合わない時間だった。
僕の仕事は毎日やるようなものではない。
だが、できるだけシフトを入れてもらっているのも事実だ。
「あ、久しぶり!」
「...また君か」
この世界には、人ではないものが沢山いる。
たとえば、目の前の表情が読めない少年...彼は死神だ。
普通の人間にはなかなか感知できないらしく、初めて会ったときに声をかけただけで気づかれてしまった。
『君は人間じゃないの?』
『...君もでしょ?』
小さな本屋さんなのだが、居心地がいいので長く働ける。
しかも、夜の方がお給料が多いのでものすごく助かっているのも事実だ。
「体調、悪いんじゃない?」
「そんなことないと思うけど...どうだろう」
彼の本当の名前が知りたいが、もしかしたら名乗れないのかもしれないと思うと訊けず...そのまま半年以上はたっているはずだ。
本の束を持ちあげたそのとき、体がかなりぐらついた。
「木葉」
「あれ...?ごめん、ありがとう」
終業間際、突然のことだった。
「僕がやるから座って休んでて」
「...ごめんね」
何日かに1度、血をもらわないとこんなふうになってしまう。
折角最近はただの恋人らしく過ごせていたのに...。
そんなことを思っていると、ドアの前に何かが立っているのが目にはいる。
「七海...?」
「君の恋人?」
「そうだよ」
「あとは片づけだけだし、僕がやっておくから」
彼はそう言い終えた後、僕の背中を思いきり押した。
「わっ、ごめん!」
「木葉...」
「どうかした?」
七海にぶつかったとき、不安そうな表情をしていて...何があったのか訊こうと口を開く。
しばらく考えこむような仕草をしていたが、はっきりと言い放った。
「...もしかして、血が足りてないんじゃない?」
目覚まし時計のけたたましい音が響いたのは、午前11時。
流石に2日連続で泊めてもらうのは申し訳なくてあのあと家に帰ってきてはいた。
だが、どんなことをして寝たのかなんて全く覚えていない。
『授業中に寝るな!』
『なんでいつも寝てばっかりなの?』
中学の頃、とても苦痛だったことを思い出す。
どんなに頑張ってもどうしても朝は起きられず、体が重くて動かせなかった。
今でもそこまで活動できる訳ではなく、今日もこうしてお昼まで体をおこすことさえできずにいたぐらいだ。
「ふあ、あ...いただきます」
昼食も夕食も、基本的には人間と同じものを食べていればきちんと栄養になってくれる。
「...うん、駄目かも」
欠伸をかみ殺しながら食べる食事は...あまり美味しくない。
まだ起ききれていないせいなのか、それとも気持ちの問題なのか。
それさえも分からないのだ。
お昼は読書をしたり掃除や洗濯をして過ごす。
無理だと思うことはせずに、毎日できるだけのことをするようにしている。
(まずい、遅刻する!)
気づけば陽は沈みかけていて、もう家を出ないと間に合わない時間だった。
僕の仕事は毎日やるようなものではない。
だが、できるだけシフトを入れてもらっているのも事実だ。
「あ、久しぶり!」
「...また君か」
この世界には、人ではないものが沢山いる。
たとえば、目の前の表情が読めない少年...彼は死神だ。
普通の人間にはなかなか感知できないらしく、初めて会ったときに声をかけただけで気づかれてしまった。
『君は人間じゃないの?』
『...君もでしょ?』
小さな本屋さんなのだが、居心地がいいので長く働ける。
しかも、夜の方がお給料が多いのでものすごく助かっているのも事実だ。
「体調、悪いんじゃない?」
「そんなことないと思うけど...どうだろう」
彼の本当の名前が知りたいが、もしかしたら名乗れないのかもしれないと思うと訊けず...そのまま半年以上はたっているはずだ。
本の束を持ちあげたそのとき、体がかなりぐらついた。
「木葉」
「あれ...?ごめん、ありがとう」
終業間際、突然のことだった。
「僕がやるから座って休んでて」
「...ごめんね」
何日かに1度、血をもらわないとこんなふうになってしまう。
折角最近はただの恋人らしく過ごせていたのに...。
そんなことを思っていると、ドアの前に何かが立っているのが目にはいる。
「七海...?」
「君の恋人?」
「そうだよ」
「あとは片づけだけだし、僕がやっておくから」
彼はそう言い終えた後、僕の背中を思いきり押した。
「わっ、ごめん!」
「木葉...」
「どうかした?」
七海にぶつかったとき、不安そうな表情をしていて...何があったのか訊こうと口を開く。
しばらく考えこむような仕草をしていたが、はっきりと言い放った。
「...もしかして、血が足りてないんじゃない?」
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