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第二章•魔王編
44話◆魔王の君が居なければ、俺の世界は無い。
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ディアナンネからセフィーロに戻ったライアン達は、クローディアの私室から廊下に出た。
「陛下!…良かった!
あまりにお部屋から物音がしないので…何かあったかと……」
先ほどまではディアナンネに出向いていた為に無人だったクローディアの私室の前に、先代国王の忠臣と呼ばれた者達が数人おり、クローディアの無事な姿を見てそれぞれが顔を見合せながら安堵の表情を見せて頷いた。
陛下と呼ばれたクローディアは少し困惑した顔をして、コーランの方を見る。
「…わたくしは…まだ、陛下と呼ばれる身ではありませんわ……。」
「あんたがたね、クローディアが本当に助けて欲しかった時に手を差し伸べなかったクセして、宰相が居なくなったからって手の平を返したようにさぁ、何なの?それ。
王女様なのにコーラン一人しか護衛居なかったとか、有り得ないんじゃないの?
クローディア、死に掛けていたよ?何度も。」
ライアンは苛立ちを隠さずに廊下に集まる男達に本音をぶつける。
そんなライアンの肩にコーランが手を置いて緩く首を振った。
「差し伸べなかったのではないのだ…
差し伸べられなかったのだ。
この方達にも守らなければならない物が多くある。
クローディア王女に与すれば、自身だけではなく家族にも累が及ぶかも知れん。
私のように独り身で、守る物が無い者にしか王女の側に居る事が出来なかったのだ。」
ライアンはコーランの答えを聞いて、納得したように頷いた。
本当はコーランに尋ねたかった言葉を呑み込んだ。
コーランは、王女と最期を共にする覚悟で国を出たんだよね、と。
「そっか俺が国との関係を断ち切る必要があるのも、それだもんな…」
今回の第一王女殺害にしろ、もしライアンがディアナンネ国の第一王子なまま罪を問われれば、ディアナンネ国が責任を問われただろう。
だが、それ以上にライアンが魔王の側近となったのであれば、ディアナンネ国は魔王の側近を出した国として、人類の敵と見られてしまうかも知れない。
「…身軽な方がいい場合もあるんだね。
コーランみたいにいい歳して独り身とかさ。」
「……縁が無かっただけだ。独身を貫きたかったワケではない」
余計なお世話だとばかりにコーランが返事をする。
ライアンとコーランのやり取りを見ていた先王の忠臣達は、おずおずとコーランに尋ねる。
「コーラン、この少年はどちらの方だ?
…まるで神のような業でフレイア王女達を倒していったが…。」
「……この少年は、女神により遣わされた少年です。
かつての軍事大国を滅亡させた魔王を倒したという月の女神から、王女を護るようにと……。」
間違った事は何一つ言っていない。
実際の状況は、目の下にクマのある少女と金髪のテラテラ顔の青年が、「アホだけど強いから使って」とライアンを押し付ける感じで預けてくれた。
あの二人が神の御子と女神だと、その場では分かるハズがない。
おかしな男女だと思っていた。
「おお!では、この方も神の一族なのか?
これからも、この国に加護を!?」
忠臣達の顔がパッと明るくなる。
神の加護を受けた国など、そうはない。
国としての格も上がる。
「いいえ、ライアン様は神の一族ではありません。
神の加護を受けた、わたくし達と同じく普通の人間です。
そして……いずれは、わたくしの夫となる者です。」
クローディア王女は淡く頬を染めた顔を輝かせ、忠臣達に宣言した。
忠臣達に歓声にも似た喜びの声が上がる。
コーラン一人が渋い顔をしていた。
「いや、ならねーから。」
キッパリ断言するライアン。
コーランは額に手を当て「やはりな」と呟く。
瞬時にしん…と静かになる忠臣達。
「ら、ライアン殿と言ったか…クローディア王女は、このように美しく聡明で、この国の王となる。
その夫となる事に、何の不満があると…」
「不満?別に無いけど?クローディアが美人なのは知ってる。
それと夫になる話は別だろ?
それに、クローディアにはもう俺が居なくても大丈夫だから俺は行くよ。」
「い、行く!?ま、待って!!行くって…!どこへ!」
慌てたクローディアがライアンの腕を掴む。
離すまい、逃がすまいと、ライアンの腕を強く掴む彼女の手は震えていた。
「クローディアにはコーランと、こんなにたくさん味方をしてくれる人達が居る。
それに俺と居たことによって神の加護も付与されてるみたいだし、もう大丈夫だからな。」
「大丈夫じゃないわ!大丈夫じゃない!
ライアンが…ライアンが居なかったらイヤ!!」
人目もはばからず、クローディアは大粒の涙を流す。
まだ14歳の少女は、初めての恋の相手を必死で繋ぎ止めようとする。
ライアンは、自身の腕を掴むクローディアの指を一本ずつゆっくり剥がしていった。
「俺も。
俺もロージアが居なかったらイヤなんだ。」
ライアンの口から初めて聞いた名前。
クローディアが慌てたようにライアンの顔を見る。
ライアンは淡く頬を染めて、すみれ色の瞳を細める。
愛しい人を想い描き、照れたように笑んで、その人への想いを語る。
初めて見るライアンの顔に、クローディアは大声をあげて泣き出した。
「うわぁぁん!どーして、どーして私じゃダメなのぉ!
どーしてぇ?」
「……ライアン、もう行って大丈夫だ…今まで助かったよ…。」
コーランがわんわん声をあげて大泣きするクローディアを胸に抱き留め、苦笑しながらライアンに目配せする。
「……コーラン、ありがとうな…俺も色々教えてもらった…。
あの…捕らえられたフレイアの母さんの事だけど…。」
「悪いようにはしないさ…もう悪さをするような、そんな気も起きないだろうしな…」
ライアンは無言で頷いてから、コーランをはじめ忠臣達に向かいボウアンドスクレープをし、その場から一瞬で姿を消した。
「ライアン!ライアン待って…!ライアン…!
好きなの!!行かないで!」
わんわん泣き続けるクローディアの声を、転移したセフィーロ王城の屋根で聞きながらライアンは頭を掻く。
「とりあえずかっこよくポーズまでキメて、クローディア達と別れて城を出たはいいけど…
どこ行くか考えてなかったな…。うん。」
王城の屋根に寝転んで、屋根の下のクローディアの泣き声を暫く聞く。
「ま、しばらくは人生初の一人旅でもしてみるか。」
ライアンは屋根を蹴って高く跳んだ。
そして、そのまま空中で姿を消した。
「ディアーナ、セフィーロの新しい国王が決まったみたいだぞ。」
「あのライアンに懐いていた女の子なんでしょ?
まさか、第一王女をいきなりプチったりしたんじゃないわよね?」
「スティーヴンの話だと、ライアンが第一王女をプチッと殺した事にはなっている様だが…
当の本人の第一王女は今、ディアナンネに居るらしい。」
「ふぅん……で、セフィーロ国の女王の夫はライアン?」
「じゃないな。今、セフィーロにライアンは居ないようだ。」
レオンハルトとディアーナはロージアの居ない所でコソコソとライアンの話をする。
「どこ行ったのかしらね…セフィーロでの事が終わったら、こっちに来るかと思っていたのに…。」
「さぁな…。」
「陛下!…良かった!
あまりにお部屋から物音がしないので…何かあったかと……」
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陛下と呼ばれたクローディアは少し困惑した顔をして、コーランの方を見る。
「…わたくしは…まだ、陛下と呼ばれる身ではありませんわ……。」
「あんたがたね、クローディアが本当に助けて欲しかった時に手を差し伸べなかったクセして、宰相が居なくなったからって手の平を返したようにさぁ、何なの?それ。
王女様なのにコーラン一人しか護衛居なかったとか、有り得ないんじゃないの?
クローディア、死に掛けていたよ?何度も。」
ライアンは苛立ちを隠さずに廊下に集まる男達に本音をぶつける。
そんなライアンの肩にコーランが手を置いて緩く首を振った。
「差し伸べなかったのではないのだ…
差し伸べられなかったのだ。
この方達にも守らなければならない物が多くある。
クローディア王女に与すれば、自身だけではなく家族にも累が及ぶかも知れん。
私のように独り身で、守る物が無い者にしか王女の側に居る事が出来なかったのだ。」
ライアンはコーランの答えを聞いて、納得したように頷いた。
本当はコーランに尋ねたかった言葉を呑み込んだ。
コーランは、王女と最期を共にする覚悟で国を出たんだよね、と。
「そっか俺が国との関係を断ち切る必要があるのも、それだもんな…」
今回の第一王女殺害にしろ、もしライアンがディアナンネ国の第一王子なまま罪を問われれば、ディアナンネ国が責任を問われただろう。
だが、それ以上にライアンが魔王の側近となったのであれば、ディアナンネ国は魔王の側近を出した国として、人類の敵と見られてしまうかも知れない。
「…身軽な方がいい場合もあるんだね。
コーランみたいにいい歳して独り身とかさ。」
「……縁が無かっただけだ。独身を貫きたかったワケではない」
余計なお世話だとばかりにコーランが返事をする。
ライアンとコーランのやり取りを見ていた先王の忠臣達は、おずおずとコーランに尋ねる。
「コーラン、この少年はどちらの方だ?
…まるで神のような業でフレイア王女達を倒していったが…。」
「……この少年は、女神により遣わされた少年です。
かつての軍事大国を滅亡させた魔王を倒したという月の女神から、王女を護るようにと……。」
間違った事は何一つ言っていない。
実際の状況は、目の下にクマのある少女と金髪のテラテラ顔の青年が、「アホだけど強いから使って」とライアンを押し付ける感じで預けてくれた。
あの二人が神の御子と女神だと、その場では分かるハズがない。
おかしな男女だと思っていた。
「おお!では、この方も神の一族なのか?
これからも、この国に加護を!?」
忠臣達の顔がパッと明るくなる。
神の加護を受けた国など、そうはない。
国としての格も上がる。
「いいえ、ライアン様は神の一族ではありません。
神の加護を受けた、わたくし達と同じく普通の人間です。
そして……いずれは、わたくしの夫となる者です。」
クローディア王女は淡く頬を染めた顔を輝かせ、忠臣達に宣言した。
忠臣達に歓声にも似た喜びの声が上がる。
コーラン一人が渋い顔をしていた。
「いや、ならねーから。」
キッパリ断言するライアン。
コーランは額に手を当て「やはりな」と呟く。
瞬時にしん…と静かになる忠臣達。
「ら、ライアン殿と言ったか…クローディア王女は、このように美しく聡明で、この国の王となる。
その夫となる事に、何の不満があると…」
「不満?別に無いけど?クローディアが美人なのは知ってる。
それと夫になる話は別だろ?
それに、クローディアにはもう俺が居なくても大丈夫だから俺は行くよ。」
「い、行く!?ま、待って!!行くって…!どこへ!」
慌てたクローディアがライアンの腕を掴む。
離すまい、逃がすまいと、ライアンの腕を強く掴む彼女の手は震えていた。
「クローディアにはコーランと、こんなにたくさん味方をしてくれる人達が居る。
それに俺と居たことによって神の加護も付与されてるみたいだし、もう大丈夫だからな。」
「大丈夫じゃないわ!大丈夫じゃない!
ライアンが…ライアンが居なかったらイヤ!!」
人目もはばからず、クローディアは大粒の涙を流す。
まだ14歳の少女は、初めての恋の相手を必死で繋ぎ止めようとする。
ライアンは、自身の腕を掴むクローディアの指を一本ずつゆっくり剥がしていった。
「俺も。
俺もロージアが居なかったらイヤなんだ。」
ライアンの口から初めて聞いた名前。
クローディアが慌てたようにライアンの顔を見る。
ライアンは淡く頬を染めて、すみれ色の瞳を細める。
愛しい人を想い描き、照れたように笑んで、その人への想いを語る。
初めて見るライアンの顔に、クローディアは大声をあげて泣き出した。
「うわぁぁん!どーして、どーして私じゃダメなのぉ!
どーしてぇ?」
「……ライアン、もう行って大丈夫だ…今まで助かったよ…。」
コーランがわんわん声をあげて大泣きするクローディアを胸に抱き留め、苦笑しながらライアンに目配せする。
「……コーラン、ありがとうな…俺も色々教えてもらった…。
あの…捕らえられたフレイアの母さんの事だけど…。」
「悪いようにはしないさ…もう悪さをするような、そんな気も起きないだろうしな…」
ライアンは無言で頷いてから、コーランをはじめ忠臣達に向かいボウアンドスクレープをし、その場から一瞬で姿を消した。
「ライアン!ライアン待って…!ライアン…!
好きなの!!行かないで!」
わんわん泣き続けるクローディアの声を、転移したセフィーロ王城の屋根で聞きながらライアンは頭を掻く。
「とりあえずかっこよくポーズまでキメて、クローディア達と別れて城を出たはいいけど…
どこ行くか考えてなかったな…。うん。」
王城の屋根に寝転んで、屋根の下のクローディアの泣き声を暫く聞く。
「ま、しばらくは人生初の一人旅でもしてみるか。」
ライアンは屋根を蹴って高く跳んだ。
そして、そのまま空中で姿を消した。
「ディアーナ、セフィーロの新しい国王が決まったみたいだぞ。」
「あのライアンに懐いていた女の子なんでしょ?
まさか、第一王女をいきなりプチったりしたんじゃないわよね?」
「スティーヴンの話だと、ライアンが第一王女をプチッと殺した事にはなっている様だが…
当の本人の第一王女は今、ディアナンネに居るらしい。」
「ふぅん……で、セフィーロ国の女王の夫はライアン?」
「じゃないな。今、セフィーロにライアンは居ないようだ。」
レオンハルトとディアーナはロージアの居ない所でコソコソとライアンの話をする。
「どこ行ったのかしらね…セフィーロでの事が終わったら、こっちに来るかと思っていたのに…。」
「さぁな…。」
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