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7. 寝床は木陰
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一方、新築の木造小屋では、一組の男女がもめていた。
「小屋は君が使うべきだ。唯一の女性だろう。グールたちもそれに賛成してる」
「結構だ。別に男の隣で雑魚寝するのに抵抗はない。そんな理由で私だけが屋根の下で眠ることの方が不快だ」
「いや、そうじゃなくて……」
「私は今まで通り、そこの木陰で寝るさ。気にするな、生前、軍の遠征中にこれより劣悪な環境で寝ることもあった」
ベルサリアはクローデンらの提案を突っぱねた。
屋根と壁のあるリッチの寝殿は、それが宿す闇の中に長居するとグールらは決まって精神に異常をきたすので、ベルサリアは好みの木陰を選んで身を休めていた。そんな彼女の事を案じた提案だったのだが、かえってベルサリアの機嫌を損ねてしまった。
「小屋は男どもが使うといい」
「いや、だから……」
「なんだ、私はもう意地になっている。小屋は使わんぞ」
「言ってなかったっけ。俺とベルサリア以外、寝てないんだよ。だから、君が使わないと小屋はいつまでも空き家なんだ」
ベルサリアは目を丸くし驚いた。それと同時に、自らの過保護な扱いと、そのうえで自分用の小屋を与えられようとしていた事実が情けなく、憤慨した。
「チッ、この時代でも女は……。いや、それより、寝ていないとはなんだ。グールでも疲れれば眠くなる。仮に奴らが体よくサボっていたとしても、一睡もしないでいられるのか」
「死霊術のひとつだよ。睡眠をとらず、グールが活動し続けられるものだ」
「そんな術が。なら、とっとと私にも使え。女だからといって見くびるな。私はほかの人間よりも圧倒的に多くの魔力を持っていると自負してる。筋力、集中力、思考力の向上魔法をいくらでも使えるほどのな」
ベルサリアは実際に筋力向上魔法を使ってみせ、十メートルの間隔を三秒で五往復した。
「どうだ。さすがに今のをずっと使うわけにはいかんが、それでも他の連中の数倍は役に立つだろう。さあ、その術を使え」
「それがな、君のその多すぎる魔力が原因だと思うんだけど……とにかく、一回使ってみるぞ」
修復魔法と同じように、クローデンは術式をベルサリアに対し使用した。
一瞬、体が何倍にも膨れ上がったような衝撃が体を襲ったが、そのあとベルサリアは朝の眠気が全て吹き飛んだ感覚だった。この魔法があれば人生というものを二倍近く有効に使うことができると感動さえした。術師に感謝を述べようとしたが、クローデンはいつの間にか視界から外れており、足元からドサッと何かの倒れた音がした。
「クローデン、どうした!」
「はは、この魔法、効果の分魔力がかなり必要でさ。特に君に使うと、こうなる」
「ままならんものだな。……事情も知らずにすまない。小屋はありがたくいただくよ」
魔術はすぐに効果を失い、ベルサリアの瞼はやや重くなった。連日力仕事続きなのに加え、屋根の下で快眠をとれていなかったのだから眠くて当然である。腹が減れば食事が欲しくなるように、眠気にさいなまれていればふかふかのベッドが恋しくなる。屋根のある寝床が手に入ったベルサリアは、意地を張っていたのが馬鹿らしく思った。出かかったあくびはプライドがこらえた。
保持する魔力の量は持主の魔術への耐性を意味する。支配魔術と同じく、この眠気覚ましの魔法もベルサリアには効きづらかった。ベルサリアは自慢の魔力の代償だと素直にあきらめ、別の事に意識をむけることにした。
「ところで、お前はどこで寝てるんだ。アンデットじゃなければ寝殿は平気なのか?」
「えっ!? ああ、いや、その……」
「まさかお前」
クローデンはわかりやすくうろたえた。
実のところ、クローデンも木陰で休んでいた身なのだ。リッチの寝殿はリッチ以外のあらゆる生物を呪い殺す場所であり、生者が立ち入っていい所ではない。
クローデンは自らも木陰を住処にしている不都合な事実を隠蔽しようとしたが、額を流れる汗とともに発露した。
これによりベルサリアが再び機嫌を損ねるのは火を見るより明らかだった。
「クローデン。言いたいことはわかるな。小屋は──」
「い、一緒に使おう……! 一人用にしておくのには大きい気もするし、そうだ、それがいい」
クローデンは咄嗟に、ベルサリアが小屋を使ってくれそうな言い訳を考え、発表した。
「お前がそれでいいなら、断る理由はない。……ないとは思うが、万が一の事があっても私は寝ながら対処できると思っておけ」
「あ、ああ、ならよかった。じゃあ、これで決まりだな。二軒目の完成を急ごう」
クローデンの説得により、グールたちに課せられていたとあるミッションは達せられた。ベルサリアが木にもたれかかって寝ているのをリッチキングの少女が見つけ、グールたちは少女に「レディの扱いには気をつけなさい」と厳重注意を受けていたのである。
アンデットの支配者たる少女に嫌われないためには、なんとしてもベルサリアに屋根を与えないといけなかった。しかし、男と同じ空間で寝させるのがレディへの正しい配慮とは言い難い。クローデンは心の中で、小屋を建てるグールたちに急げ急げと声をかけた。
そんな二人のもとに、周囲の偵察に向かわせていたグールがやってきた。
「お二人さん! 山菜やジビエだけじゃ飽きてきただろ。近くにでかい湖があったんだ。魚が取れるかもしれない」
「魚か。ベルサリアは魚は食うのか?」
「ああ、割と好みだ。春先は特によく食べた。塩で簡単に焼いてな。そうして炭で臭くなった体を風呂で流すんだ」
「そうか。よし、畑を作るまでに周辺の山菜が枯渇しても困るからな。案内してくれ」
「おう、任せときな」
クローデンはレディへの奉仕の一環として、ベルサリアは口内によだれを蓄えながら、湖の視察へ向かった。
「小屋は君が使うべきだ。唯一の女性だろう。グールたちもそれに賛成してる」
「結構だ。別に男の隣で雑魚寝するのに抵抗はない。そんな理由で私だけが屋根の下で眠ることの方が不快だ」
「いや、そうじゃなくて……」
「私は今まで通り、そこの木陰で寝るさ。気にするな、生前、軍の遠征中にこれより劣悪な環境で寝ることもあった」
ベルサリアはクローデンらの提案を突っぱねた。
屋根と壁のあるリッチの寝殿は、それが宿す闇の中に長居するとグールらは決まって精神に異常をきたすので、ベルサリアは好みの木陰を選んで身を休めていた。そんな彼女の事を案じた提案だったのだが、かえってベルサリアの機嫌を損ねてしまった。
「小屋は男どもが使うといい」
「いや、だから……」
「なんだ、私はもう意地になっている。小屋は使わんぞ」
「言ってなかったっけ。俺とベルサリア以外、寝てないんだよ。だから、君が使わないと小屋はいつまでも空き家なんだ」
ベルサリアは目を丸くし驚いた。それと同時に、自らの過保護な扱いと、そのうえで自分用の小屋を与えられようとしていた事実が情けなく、憤慨した。
「チッ、この時代でも女は……。いや、それより、寝ていないとはなんだ。グールでも疲れれば眠くなる。仮に奴らが体よくサボっていたとしても、一睡もしないでいられるのか」
「死霊術のひとつだよ。睡眠をとらず、グールが活動し続けられるものだ」
「そんな術が。なら、とっとと私にも使え。女だからといって見くびるな。私はほかの人間よりも圧倒的に多くの魔力を持っていると自負してる。筋力、集中力、思考力の向上魔法をいくらでも使えるほどのな」
ベルサリアは実際に筋力向上魔法を使ってみせ、十メートルの間隔を三秒で五往復した。
「どうだ。さすがに今のをずっと使うわけにはいかんが、それでも他の連中の数倍は役に立つだろう。さあ、その術を使え」
「それがな、君のその多すぎる魔力が原因だと思うんだけど……とにかく、一回使ってみるぞ」
修復魔法と同じように、クローデンは術式をベルサリアに対し使用した。
一瞬、体が何倍にも膨れ上がったような衝撃が体を襲ったが、そのあとベルサリアは朝の眠気が全て吹き飛んだ感覚だった。この魔法があれば人生というものを二倍近く有効に使うことができると感動さえした。術師に感謝を述べようとしたが、クローデンはいつの間にか視界から外れており、足元からドサッと何かの倒れた音がした。
「クローデン、どうした!」
「はは、この魔法、効果の分魔力がかなり必要でさ。特に君に使うと、こうなる」
「ままならんものだな。……事情も知らずにすまない。小屋はありがたくいただくよ」
魔術はすぐに効果を失い、ベルサリアの瞼はやや重くなった。連日力仕事続きなのに加え、屋根の下で快眠をとれていなかったのだから眠くて当然である。腹が減れば食事が欲しくなるように、眠気にさいなまれていればふかふかのベッドが恋しくなる。屋根のある寝床が手に入ったベルサリアは、意地を張っていたのが馬鹿らしく思った。出かかったあくびはプライドがこらえた。
保持する魔力の量は持主の魔術への耐性を意味する。支配魔術と同じく、この眠気覚ましの魔法もベルサリアには効きづらかった。ベルサリアは自慢の魔力の代償だと素直にあきらめ、別の事に意識をむけることにした。
「ところで、お前はどこで寝てるんだ。アンデットじゃなければ寝殿は平気なのか?」
「えっ!? ああ、いや、その……」
「まさかお前」
クローデンはわかりやすくうろたえた。
実のところ、クローデンも木陰で休んでいた身なのだ。リッチの寝殿はリッチ以外のあらゆる生物を呪い殺す場所であり、生者が立ち入っていい所ではない。
クローデンは自らも木陰を住処にしている不都合な事実を隠蔽しようとしたが、額を流れる汗とともに発露した。
これによりベルサリアが再び機嫌を損ねるのは火を見るより明らかだった。
「クローデン。言いたいことはわかるな。小屋は──」
「い、一緒に使おう……! 一人用にしておくのには大きい気もするし、そうだ、それがいい」
クローデンは咄嗟に、ベルサリアが小屋を使ってくれそうな言い訳を考え、発表した。
「お前がそれでいいなら、断る理由はない。……ないとは思うが、万が一の事があっても私は寝ながら対処できると思っておけ」
「あ、ああ、ならよかった。じゃあ、これで決まりだな。二軒目の完成を急ごう」
クローデンの説得により、グールたちに課せられていたとあるミッションは達せられた。ベルサリアが木にもたれかかって寝ているのをリッチキングの少女が見つけ、グールたちは少女に「レディの扱いには気をつけなさい」と厳重注意を受けていたのである。
アンデットの支配者たる少女に嫌われないためには、なんとしてもベルサリアに屋根を与えないといけなかった。しかし、男と同じ空間で寝させるのがレディへの正しい配慮とは言い難い。クローデンは心の中で、小屋を建てるグールたちに急げ急げと声をかけた。
そんな二人のもとに、周囲の偵察に向かわせていたグールがやってきた。
「お二人さん! 山菜やジビエだけじゃ飽きてきただろ。近くにでかい湖があったんだ。魚が取れるかもしれない」
「魚か。ベルサリアは魚は食うのか?」
「ああ、割と好みだ。春先は特によく食べた。塩で簡単に焼いてな。そうして炭で臭くなった体を風呂で流すんだ」
「そうか。よし、畑を作るまでに周辺の山菜が枯渇しても困るからな。案内してくれ」
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