そして何もなかった

平 昌綱

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出会いと始まり

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 僕は1年E組の学級委員長だった。クラスにはやんちゃな生徒が多く、僕もその一員だった。特にやりたいことがなかったので、なんとなく理科部に入った。理科部に入ったと言っても実験する事なくソファーでゴロゴロしながら本をよんでいる日々だった。ただ白衣を着て、自分が少し「科学者」になったような気分を味わっていた。ただ、それだけだった。

そんな平凡な日々の中、2学期が始まってすぐ、青子という女子が僕に喧嘩を吹っかけてきた。彼女はどこかプレッシャーを抱えているように見えた。実際は優しくて真面目で、しかも美人だった。ただ、最初の印象はどうしても「変わった人だな」と思ってしまった。

青子は何かと僕に突っかかってきた。
授業中に軽口を叩いたり、
放課後にはホウキで軽く突き合ったり――そんな些細なやり取りが、僕たちの日常だった。まるでドラマの中のライバル同士のような、お互いを意識し合いながらも、どこか憎めない関係。

9月のある日、が少し不機嫌そうにしているのを見て、ついちょっかいをかけてしまった。案の定、彼女は激怒したけれど、その後、僕は少し後悔した。でも、それからも何度も席替えで彼女と近くなり、小さな喧嘩が自然と僕たちの生活の一部になっていった。詳しくは2話以降お話ししますね!
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