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第二章  冒険の始まり

騎士の処置

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 「騎士が……国から出て行ったのは、結構話題に出ていたな」
 アーウェンは食べながら喋る。
 「兵士は数人で女性も居たって」
 アーウェンが言い終わると、アーリーが喋る。
 「それって、ギルドの受付嬢さんかな」
 アーリーが言うと皆、肯定する。
 「たぶん、そうだろうね。何もなければ良いんだけど。受付嬢さんには嫌な思いしてほしくないからね」
 アーウェンが心配そうに言う。
 「嫌な思いって何」
 アメリアが疑問に思い聞き返す。
 「ん、あー。冒険者がもし、変わり果てた姿で居たら嫌だろう。受付嬢さんが自ら村に行くってことはよっぽど好きだった人がいたりして…」
 アーウェンは憶測で言う。皆、内心はワクワクしているが平然を装い白けた雰囲気にする。
 「……それでだ。事件がある程度、すんだらここを出て…」
 アーウェンは話をそらし、進めようとしたが、皆、最強の武器、防具を所有している。旅先にある、あの伝説の…とか、あの禍々しい力…とかそう言った武器、防具がいらない。旅の目的ってなんだっけ。
 元々、パートナーを貰う理由は、一緒に生活し共に成長し、あわよくば、これからくる天変地異をくいとめる者として育てる。表向きにはそれが教団の使命だ。
 「…それじゃあテントも出来るし、そこで完成祝いでもゆっくりしようか」
 パドーは言う。皆、目配せしてざわめき出す。
 「とりあえず、村の件は僕達が持ってきた物だから、どうなるか、見たらここを出よう。今日は宿を取って明日には何かしらわかってくると思うし」
 アーウェンはそう言い。食べ物を頬張る。皆も頬張る。
 「よし…終わったね。それじゃあ、前泊まった場所じゃないところ行こうか。お金が足りなかったら、余った獣の皮を売るとしよう」
 この後のことを決め終わり、片付ける。
 「それじゃあ、テントを作る班と宿を取る班に別れよう」
 国に入った側が宿探し、ブラックボックスに入ってた組がテント作りになった。アーリーはテント作りに専念してもらうことにした。
 まず、宿を取る班は宿屋に見つけに行く。この国は元々宿場町から発展した国だ少し歩けば宿はある。
 宿に入り、店主に話しかける。店主は宿の説明をしてくれる。
 「おう、うちは素泊まり、風呂なしだよ。その分、部屋は広い、それでもいいなら、止まって行ってくれ、一泊500だよ」
 店主がいいを終わると、アーウェンは訪ねる。
 「一泊頼みたいんだが、部屋を汚すけど良い」
 店主はアーウェンの後ろを見て何か納得したような顔をする。
 「お客さんですね。モンテ・ビアンコに泊まって色々凄かったって人たちは」
 店主はいやらしく笑いながら言う。
 「うちはそんな激しいお客さんも多いですからね。大丈夫ですよ。ああ、備品は壊さないでください」
 店主は明るくいやらしい目線を向けて言う。
 「それじゃあ、ここにしますか」
 アーウェンが言うと、パドーは首を振り、言葉を発しようとした時、体を震わせ、脱力した感じになる。
 アーウェンは続けて言う。
 「ここでいいよね」
 パドーは一言だけ"はい"と言う。
 


 
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