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第1章 相棒と別れと

道中奇々怪々-2-

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 「みんな、外で食べない」
 アーウェンは小屋の中の皆に伝えると、出て食べることにした。
 どんな状況でも持ち歩くものがあるそれは、塩。これさえあればハーブをたたいて塩を振れば、出来上がり。万能調味料だ。
 まずは味見、5mm5枚食べる。
 皆、絶賛の嵐この暴風圏を抜けないうちに、5cmの縦でも横でも聳え立つ、肉を配る。そのままも良し、また薄くするも良しで皆楽しんでくれればいい。プラントとは水、ライトニングは山菜をおひたしにしたものを出す。
 肉も、三分の一まで減らして、残ってしまった。途中でまた食べれるだろう。次は平地はあるが山小屋とかはない。いけるとこまで行こう。
 これから、100kはすすむのだ。
 山は、曲線を絵描き、起伏が激しい。ただここのいいところは高いところだ。
 準備運動をして、皆に声かける。
 「ここから…あそこまで行こうと思うんだけど、一緒にいく」
 アーウェンは指を指すのだが、雲に覆われ場所がわからない。もし自分でああ、あそこねって納得できる場所でも、それより遠い可能性がある。
 まず、プラントはブラックボックスに入ると言う、次にミストが入る。雲を伝って行けば一瞬で着けそうなものだが。ドールもブラックボックスに入ると言う。
 他の子は、一緒に行ってくれるらしい。
 「それじゃあいくよ」
 皆一斉に飛び出す。ライトニングは光になり飛んでいく。ライトニングの影の部分にレイブンは入りそのままついていく。キメラと鵺は消えたり出たりと亜空間に飛び、移動している。アーウェンの姿は見えない。
 「主人は、どこにいるのでしょう」
 ライトニングは後ろを振り返る。後ろに二つ消えたり現れたりする気配は感じる。前にも微かに上がったり下がったりしている…。
 前をよく見るとあり得ないぐらいの高さから滑空して、ある程度の高さになったら直角に落ちていく人の姿が見える。
 (あれは主人なのでしょうか)
 「急ぎますよ、これでは100kどころじゃ収まらない」
 ライトニングは光球ではなく、一番遠い、光に飛ぶ。
 「結構、日が伸びたのかなーまだまだ行けそうだけど、そういえば…ドールに聞いたんだけど、ミストはブラックボックスに最初から行ったの」
 アーウェンは滑空中に聞く。
 『あー……どうなんだろう。でもシュー君が影響受けて私はできたかなって感じはする。一番最初に声をかけたの私だし,それに…シュー君、昔ねこが好きでピューマやトラを連れてきたでしょ。お母さんが返してきなさいって言ってその後も、サーバルやカラカルとかも連れてきて、小さいからいいかみたいになってたのが面白いなって。でもお肉いっぱい食べるから飼えないってなったんだよね』
 ミストは思い出しながら笑っている。
 アーウェンは急速落下して魔法陣を出しそれを踏む、するとトランポリンのように凹む。落下速度がついただけ遠くに飛ぶ。
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