32 / 63
第三十二話 人形師《ドールマスター》
しおりを挟む
「おまえがスケルトンを操っていたのか!!」
「ええそうです。 美しいでしょう。
この人形《ドール》たちは、私の死霊魔法《ネクロマンシー》でつくりあげたものなのですよ」
その仮面の男はいった。
「なんでこんなことをする!!」
「......まあ探し物と対象を不死にする魔法の実験ですかね」
「不死にするなんてそんな魔法なんてあるわけないじゃない。
バカなの?」
メルアが冷めた目であきれていった。
「誰がバカですか! 失礼な妖精ですね!
ないから創るのでしょう!
この美学がわからないとは愚かなものたちです!」
「飽くなき探究心ですね!
その気持ちはわかります!」
リーゼルが仮面の男に同意する。
「わかっちゃだめリーゼル!!」
「なるほどそちらのお嬢さんは私のロマンに理解があるようですね。
では、わたしの美しい人形《ドール》にして大切に扱ってあげましょう」
「ほら、変なのに目を付けられた!
お父さんいったよね!
変な人と話しちゃダメって!」
オレがリーゼルをしかる。
「はわ! すみません!」
「シンジ、いつからリーゼルの父になったのだ」
「でも、このスケルトンの数多すぎるわ。
あいつどんだけ魔力あんの!」
「ひきたくても、ひけんな」
「さあ、この人形師《ドールマスター》の人形《ドール》となりなさい。
そこのアホずらの少年と口汚い妖精以外の二人」
「誰がアホずらだ!」
「誰が口汚いだ!」
周りのスケルトンたちがジリジリ近づいてくる。
「じゃあわたし助けを求めてくるーーー!」
飛んで行こうとするメルアを捕まえる。
「はなしなさいよシンジ!」
「おまえ逃げるつもりだろ! 逃がさんぞ死ぬなら道連れだ!」
「助けを呼ぶっていってんでしょ! 信じなさいよ!」
「信じない! オレはオレ自身の次にお前を信じない!」
オレたちが言い争っていると、人形師《ドールマスター》という男は首をふりながらため息をついた。
「全く美しくないですねぇ。
やはりあなたたちは私の人形《ドール》には向きませんね」
「うるさいわ! 誰が人形になんかなるか!!」
「あんたの人形になんてこっちから願い下げよ!」
「ええ、もちろん人形《ドール》にはせず、生きたままわたしの人形《ドール》に食べさせてあげますよ」
そういうと抑えていたであろう魔力を放出した。
オレの眼鏡では何にも見えなくなった。
「なにあの魔力!! あいつ前に戦かった魔王ぐらいあるじゃないの!!」
「うむ、あやつより多いかもしれん......」
「えっ! そうなの全然見えないけど、そんなヤベーの!?」
「シンジとメルアよ。 少し時間を稼げ」
そうベルは小さな声でいう。
「サーセン! なまいってサーセンした!」
「サーセン! 妖精なんて 虫けらなのにサーセンした!」
オレとメルアはそういって額を土につけきれいな土下座した。
「おおっ! ずいぶん美しい謝りかたですね。
一瞬目を奪われましたよ」
「自分等こういうのなれてるんで、へへへ」
「ほんとほんと何度でもできますけど、へへへ」
オレとメルアができる限りのこびを売る。
「リーゼル、シンジが使った銃をこっちへ」
こそこそとベルはリーゼルにいう。
「は、はい!]
リーゼルは銃をカバンから出すとベルへ渡した。
ベルは銃を構える。
「おい! ベル! それは!!」
オレが叫んだ瞬間スケルトンがベルの銃を叩き落とし人形師《ドールマスター》の元へと持っていった。
「驚きました魔法銃ですか、古代の遺物をどうやって?
......まあいいでしょう。
これできれいなまま遺体を使えますね」
「いまだ。 シンジ」
ベルが発したその瞬間オレは全員を連れてリブーストを使いスケルトンをはね飛ばしながら逃げた。
「逃がしませんよ!」
そういうと人形師《ドールマスター》は引き金を引いた。
「ん? なにも起きない!
ガラクタですか!! しまった逃げるためか!!
何だ魔力が吸われる!? バカな手から離れない!!」
そして砲撃のような魔力を打ち出しスケルトンたちを粉々にした。
「何だこれは!? ......ぐっ! 呪いのアイテムか!
はかりましたね!!」
「そうだ。
自らは隠れてモンスターを操る狡猾なお主ならば、その呪いのアイテム必ず奪うと思っておったぞ」
「それのどこが呪いのアイテムですか!」
リーゼルは怒っていった。
人形師《ドールマスター》が膝を地面につけると、スケルトンたちが次々に倒れてくだけ散っていく。
「くっくっくっ、もはや貴様にはなにもできぬな」
「ふっふっふっ、愚かね私たちの策略にまんまとひっかかるなんて」
オレとメルアが膝をつく人形師《ドールマスター》に近づくとをここぞとばかりにあざける。
「......くっ! 許しませんよ!!
この私に膝をつけさせるなんて美しくないことを!
あなたたちは絶体に許さない......」
そういうと光に包まれ一瞬でその姿を消した。
「あっ! いなくなった!!」
「転移魔法《テレポート》ね!」
「うむ、あれだけ魔力を奪われて無詠唱で転移できる魔力を持っているとはな。
この呪いのアイテムがなければあぶなかったな。
お手柄だぞリーゼル」
「呪いのアイテムっていわないでくださーーい!」
リーゼルの叫びが雲がはれた森の空に響いた。
「ええそうです。 美しいでしょう。
この人形《ドール》たちは、私の死霊魔法《ネクロマンシー》でつくりあげたものなのですよ」
その仮面の男はいった。
「なんでこんなことをする!!」
「......まあ探し物と対象を不死にする魔法の実験ですかね」
「不死にするなんてそんな魔法なんてあるわけないじゃない。
バカなの?」
メルアが冷めた目であきれていった。
「誰がバカですか! 失礼な妖精ですね!
ないから創るのでしょう!
この美学がわからないとは愚かなものたちです!」
「飽くなき探究心ですね!
その気持ちはわかります!」
リーゼルが仮面の男に同意する。
「わかっちゃだめリーゼル!!」
「なるほどそちらのお嬢さんは私のロマンに理解があるようですね。
では、わたしの美しい人形《ドール》にして大切に扱ってあげましょう」
「ほら、変なのに目を付けられた!
お父さんいったよね!
変な人と話しちゃダメって!」
オレがリーゼルをしかる。
「はわ! すみません!」
「シンジ、いつからリーゼルの父になったのだ」
「でも、このスケルトンの数多すぎるわ。
あいつどんだけ魔力あんの!」
「ひきたくても、ひけんな」
「さあ、この人形師《ドールマスター》の人形《ドール》となりなさい。
そこのアホずらの少年と口汚い妖精以外の二人」
「誰がアホずらだ!」
「誰が口汚いだ!」
周りのスケルトンたちがジリジリ近づいてくる。
「じゃあわたし助けを求めてくるーーー!」
飛んで行こうとするメルアを捕まえる。
「はなしなさいよシンジ!」
「おまえ逃げるつもりだろ! 逃がさんぞ死ぬなら道連れだ!」
「助けを呼ぶっていってんでしょ! 信じなさいよ!」
「信じない! オレはオレ自身の次にお前を信じない!」
オレたちが言い争っていると、人形師《ドールマスター》という男は首をふりながらため息をついた。
「全く美しくないですねぇ。
やはりあなたたちは私の人形《ドール》には向きませんね」
「うるさいわ! 誰が人形になんかなるか!!」
「あんたの人形になんてこっちから願い下げよ!」
「ええ、もちろん人形《ドール》にはせず、生きたままわたしの人形《ドール》に食べさせてあげますよ」
そういうと抑えていたであろう魔力を放出した。
オレの眼鏡では何にも見えなくなった。
「なにあの魔力!! あいつ前に戦かった魔王ぐらいあるじゃないの!!」
「うむ、あやつより多いかもしれん......」
「えっ! そうなの全然見えないけど、そんなヤベーの!?」
「シンジとメルアよ。 少し時間を稼げ」
そうベルは小さな声でいう。
「サーセン! なまいってサーセンした!」
「サーセン! 妖精なんて 虫けらなのにサーセンした!」
オレとメルアはそういって額を土につけきれいな土下座した。
「おおっ! ずいぶん美しい謝りかたですね。
一瞬目を奪われましたよ」
「自分等こういうのなれてるんで、へへへ」
「ほんとほんと何度でもできますけど、へへへ」
オレとメルアができる限りのこびを売る。
「リーゼル、シンジが使った銃をこっちへ」
こそこそとベルはリーゼルにいう。
「は、はい!]
リーゼルは銃をカバンから出すとベルへ渡した。
ベルは銃を構える。
「おい! ベル! それは!!」
オレが叫んだ瞬間スケルトンがベルの銃を叩き落とし人形師《ドールマスター》の元へと持っていった。
「驚きました魔法銃ですか、古代の遺物をどうやって?
......まあいいでしょう。
これできれいなまま遺体を使えますね」
「いまだ。 シンジ」
ベルが発したその瞬間オレは全員を連れてリブーストを使いスケルトンをはね飛ばしながら逃げた。
「逃がしませんよ!」
そういうと人形師《ドールマスター》は引き金を引いた。
「ん? なにも起きない!
ガラクタですか!! しまった逃げるためか!!
何だ魔力が吸われる!? バカな手から離れない!!」
そして砲撃のような魔力を打ち出しスケルトンたちを粉々にした。
「何だこれは!? ......ぐっ! 呪いのアイテムか!
はかりましたね!!」
「そうだ。
自らは隠れてモンスターを操る狡猾なお主ならば、その呪いのアイテム必ず奪うと思っておったぞ」
「それのどこが呪いのアイテムですか!」
リーゼルは怒っていった。
人形師《ドールマスター》が膝を地面につけると、スケルトンたちが次々に倒れてくだけ散っていく。
「くっくっくっ、もはや貴様にはなにもできぬな」
「ふっふっふっ、愚かね私たちの策略にまんまとひっかかるなんて」
オレとメルアが膝をつく人形師《ドールマスター》に近づくとをここぞとばかりにあざける。
「......くっ! 許しませんよ!!
この私に膝をつけさせるなんて美しくないことを!
あなたたちは絶体に許さない......」
そういうと光に包まれ一瞬でその姿を消した。
「あっ! いなくなった!!」
「転移魔法《テレポート》ね!」
「うむ、あれだけ魔力を奪われて無詠唱で転移できる魔力を持っているとはな。
この呪いのアイテムがなければあぶなかったな。
お手柄だぞリーゼル」
「呪いのアイテムっていわないでくださーーい!」
リーゼルの叫びが雲がはれた森の空に響いた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手違いで勝手に転生させられたので、女神からチート能力を盗んでハーレムを形成してやりました
2u10
ファンタジー
魔術指輪は鉄砲だ。魔法適性がなくても魔法が使えるし人も殺せる。女神から奪い取った〝能力付与〟能力と、〝魔術指輪の効果コピー〟能力で、俺は世界一強い『魔法適性のない魔術師』となる。その途中で何人かの勇者を倒したり、女神を陥れたり、あとは魔王を倒したりしながらも、いろんな可愛い女の子たちと仲間になってハーレムを作ったが、そんなことは俺の人生のほんの一部でしかない。無能力・無アイテム(所持品はラノベのみ)で異世界に手違いで転生されたただのオタクだった俺が世界を救う勇者となる。これより紡がれるのはそんな俺の物語。
※この作品は小説家になろうにて同時連載中です。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
転生王子はダラけたい
朝比奈 和
ファンタジー
大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。
束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!
と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!
ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!
ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり!
※2016年11月。第1巻
2017年 4月。第2巻
2017年 9月。第3巻
2017年12月。第4巻
2018年 3月。第5巻
2018年 8月。第6巻
2018年12月。第7巻
2019年 5月。第8巻
2019年10月。第9巻
2020年 6月。第10巻
2020年12月。第11巻 出版しました。
PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。
投稿継続中です。よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる