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第四十七話
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「なんなのだお主たちは?」
ディンが切り出す。 俺たちはオーガの長バルドムに招かれ、オーガの里へときていた。
「我らは遥か昔、他の地での戦いに破れ、ライゼプルトさまに種族ごとこの地にすむことを許されたのです。 それ以降この場所を守っています」
そうバルドムは語る。
「なるほど、それで俺たちを排除しようとしたわけか」
「すみませぬ。 常よりライゼプルトさまへの恩を語り続けたゆえ、このように乱暴なまねをしてしまいましたようです」
そうバルドムは頭を下げた。
「ああ、すまなかった。 脅して帰らせたかったのだが、まさか俺と対等に戦うとは、人間ではなかったのだな。 貴公はゴブリンロードというやつか」
さっき戦ったラーテムというオーガが頭を下げた。
「誰がゴブリンロードだ!!」
そして笑い転げてるディンのほほをつねる。
「いたたた! いたい」
「......して、お二方はなにようでこちらに参られたのですか、とても観光とは思えませぬが」
「俺もディンに聞きたい。 なんだその封印された魔王をどうするつもりだったんだ。 まさかとは思うが......」
「うむ、封印をとく」
「はあ?」
「な、なんですと!?」
オーガたちは驚いている。
「いや、封印を解くと申しましても、我らの先祖が幾度も挑戦しましたが一向に解けなかったものです」
「であろうな。 あれは封印を施したものしか解けぬ魔法の封印ゆえな」
「なっ!? それはまるであなたがあの封印を施されたといっているよう...... まさか!? あなた様は魔王ディンプルディさま!!」
「いかにも余は魔王ディンプルディだ」
そう胸を張って答えた。
オーガたちは驚きのあまり口を開けてみている。
「おい! 崇拝している魔王封印したのいっていいのか!!」
小声でそういうと、ディンはしまったという顔をした。
(この確定のアホの子が!!)
「な、な、なんということだ......」
バルドムは震え、オーガたちが立ち上がる。
「やべえ!! やるしかない!!」
「魔王ディンプルディさま!!」
そうオーガたちはひれ伏す。
「へ?」
「何とぞ! 何とぞ! ライゼプルトさまの封印をお解きくださいませ!!」
バルドムはそう地面に頭を擦り付けた。
「ま、まあ、そのつもりできたからな。 はっはっはっはっ!」
調子よくディンはそういった。
「ここでございます」
バルドムたちに案内されて、天をつくような大樹の下へとやってきた。
「ふむ、確かにここだな。 この木も小さな芽だったのだが、このように大きくなったのか」
そこにはローブをまとった少女の石像があった。 その頭には左右に大きな角がある。
「これか? ずいぶん小さいな。 お前より小さくないか」
「ああ、余とそれほど年はかわらん。 14、5だったはずだ」
「お前何万才とかじゃないのか?」
「違うわ! 魂になる前は16だ!!」
めちゃくちゃディンはキレて俺の足をけってくる。
「いた! わるかった! 変なしゃべり方だから、すげえ年取ってるのかと思ってた」
「えっ? 変...... えっ? 変なの? これ?」
なにか混乱しているようだ。
「まあ、いいから早く封印をとけよ」
「あ、ああ、変か、威厳があると思ったのだが......」
ぶつぶつと小声でいいながら、石像の前にたつと集中する。
ーー我が魔力を結合する鍵として、その永劫の錠を、開け放てーー
そうディンが呟くと、石像が蒼光を天へと放った。
「おお!!」
そして石像が白いはだの黒い髪の少女へと変じていく。
「うっ............」
少女は眩しそうに目を開けると、ディンの姿をみる。
「ディン、ディンプルディ......」
「そうだ。 ライゼプルト久しいな」
「......おやすみなさい......」
そういって目を閉じた。
「ねるな!! あのときより、もう千年もたっておるのだ!」
「えっ...... 千年、そうなの......」
おっとりとそういって目を開けようとするが、やはりつぶった。
「寝るなといっておる! いい加減にせぬか!」
「うん、もうちょっとだけまって...... あと千年......」
「待てるか!! 完全に死ぬわ!!」
何とか目を覚まさせた。
「歩くのが面倒...... 君背中を貸して......」
そして、なぜか俺が背負うことになった。
ディンが切り出す。 俺たちはオーガの長バルドムに招かれ、オーガの里へときていた。
「我らは遥か昔、他の地での戦いに破れ、ライゼプルトさまに種族ごとこの地にすむことを許されたのです。 それ以降この場所を守っています」
そうバルドムは語る。
「なるほど、それで俺たちを排除しようとしたわけか」
「すみませぬ。 常よりライゼプルトさまへの恩を語り続けたゆえ、このように乱暴なまねをしてしまいましたようです」
そうバルドムは頭を下げた。
「ああ、すまなかった。 脅して帰らせたかったのだが、まさか俺と対等に戦うとは、人間ではなかったのだな。 貴公はゴブリンロードというやつか」
さっき戦ったラーテムというオーガが頭を下げた。
「誰がゴブリンロードだ!!」
そして笑い転げてるディンのほほをつねる。
「いたたた! いたい」
「......して、お二方はなにようでこちらに参られたのですか、とても観光とは思えませぬが」
「俺もディンに聞きたい。 なんだその封印された魔王をどうするつもりだったんだ。 まさかとは思うが......」
「うむ、封印をとく」
「はあ?」
「な、なんですと!?」
オーガたちは驚いている。
「いや、封印を解くと申しましても、我らの先祖が幾度も挑戦しましたが一向に解けなかったものです」
「であろうな。 あれは封印を施したものしか解けぬ魔法の封印ゆえな」
「なっ!? それはまるであなたがあの封印を施されたといっているよう...... まさか!? あなた様は魔王ディンプルディさま!!」
「いかにも余は魔王ディンプルディだ」
そう胸を張って答えた。
オーガたちは驚きのあまり口を開けてみている。
「おい! 崇拝している魔王封印したのいっていいのか!!」
小声でそういうと、ディンはしまったという顔をした。
(この確定のアホの子が!!)
「な、な、なんということだ......」
バルドムは震え、オーガたちが立ち上がる。
「やべえ!! やるしかない!!」
「魔王ディンプルディさま!!」
そうオーガたちはひれ伏す。
「へ?」
「何とぞ! 何とぞ! ライゼプルトさまの封印をお解きくださいませ!!」
バルドムはそう地面に頭を擦り付けた。
「ま、まあ、そのつもりできたからな。 はっはっはっはっ!」
調子よくディンはそういった。
「ここでございます」
バルドムたちに案内されて、天をつくような大樹の下へとやってきた。
「ふむ、確かにここだな。 この木も小さな芽だったのだが、このように大きくなったのか」
そこにはローブをまとった少女の石像があった。 その頭には左右に大きな角がある。
「これか? ずいぶん小さいな。 お前より小さくないか」
「ああ、余とそれほど年はかわらん。 14、5だったはずだ」
「お前何万才とかじゃないのか?」
「違うわ! 魂になる前は16だ!!」
めちゃくちゃディンはキレて俺の足をけってくる。
「いた! わるかった! 変なしゃべり方だから、すげえ年取ってるのかと思ってた」
「えっ? 変...... えっ? 変なの? これ?」
なにか混乱しているようだ。
「まあ、いいから早く封印をとけよ」
「あ、ああ、変か、威厳があると思ったのだが......」
ぶつぶつと小声でいいながら、石像の前にたつと集中する。
ーー我が魔力を結合する鍵として、その永劫の錠を、開け放てーー
そうディンが呟くと、石像が蒼光を天へと放った。
「おお!!」
そして石像が白いはだの黒い髪の少女へと変じていく。
「うっ............」
少女は眩しそうに目を開けると、ディンの姿をみる。
「ディン、ディンプルディ......」
「そうだ。 ライゼプルト久しいな」
「......おやすみなさい......」
そういって目を閉じた。
「ねるな!! あのときより、もう千年もたっておるのだ!」
「えっ...... 千年、そうなの......」
おっとりとそういって目を開けようとするが、やはりつぶった。
「寝るなといっておる! いい加減にせぬか!」
「うん、もうちょっとだけまって...... あと千年......」
「待てるか!! 完全に死ぬわ!!」
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「歩くのが面倒...... 君背中を貸して......」
そして、なぜか俺が背負うことになった。
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