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真相
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鑑は、にやつきながら、近づいてきた。
「クックックッどうして私がいるとわかった、」
「あまりにも不可解な出来事が多かった、そこにはいないはずのスケルトンや、ドレイン・ビー、鍵のついた宝箱、呪いの魔法の短刀、
誰かが仕組んでいるなら、この試験を担当したあなたしかいない」
「なるほど、でも、なぜ私が、そんなことをすると思った?」
「5年前の、あの魔竜事件、生き残りは二人いた、一人は来名さんの姉穂麻央さん、そして、もうひとりはあなただった」
「あなたなら来名さんが、穂唱さんの妹だということも、そしてエリクサーのありかを知ってることも知り得た」
「来名さん、お姉さんは、エリクサーを政府から隠そうとしたんじゃない?」
「え、ええ、政府が隠蔽しようとしてるって言ってた」
笑いを噛み殺したようにクククと言った鑑は、
「確かに、当時私は政府所属の探索者だった、この100階の宝を得るのが任務だった」
「その時、本当は竜は倒されたんじゃないですか?」
そう僕がいうと、
「ほう、どうしてそう思う」
鑑は意外といった風にそうに答えた。
僕は、目の前にいる竜を指差して、
「その竜が死んでるからだ、腐敗臭がしてるし、目が傷ついてるのにもかかわらず気にもとめない、もし、スケルトンを操っていたのなら先生の魔法は死者を操る死霊魔法を使えるはず」
それを聞いて、パチパパチパチと鑑は拍手をした
「ご明察、確かに、5年前のあの時、竜は倒されたよ、大きな犠牲をだして、私以外の死んだ英雄達によってね」
「じゃあ、やっぱり......」
そういう僕を、見下したように広角をあげ
「そのとおり、私がそこにいる死せる竜《ドラゴンゾンビ》を操りの生き残った半数にも英雄となってもらったのさ」
「てめえ!」
憤る太陽に、
「怒らないでくれたまえ、これは私に課せられた任務だったのだ、
上からこの事を知りうるものを消せとね」
「エリクサーなんてものの存在か明らかになれば、病気や怪我がなくなってしまうかもしれない、それは大手製薬会社にとって、とても都合が悪い、ひいては、多額の政治献金を受け取ってる議員達にもね」
「ひどい」
要さんが言い、
「そんなことで、お姉ちゃんを!」
睨み付ける来名さんに、
「まあそうだが、少し弁明させてもらいたい、おっとその前に、エリクサーを渡してもらえるかな割られては困る」
「渡した瞬間、攻撃するつもりか!」
太陽がそう言い、
「いいや私にもまだ君達に用がある、まあ信じなくても、君達に選択肢など無いだろう?そう要君、君がこっちに持ってくるんだ」
「いわれた通りにすれば皆を助けてくれるんですか......」
「ああもちろん」
要さんは鑑の言うとおりにエリクサーを持っていった。
エリクサーを渡すと、
「はっはっはっはっ! やっと手に入った5年待ったぞ!」
鑑は気がふれたように笑いだした、そして、
「普! お前の推理はほとんどその通りだ、だが、肝心なところが違う!」
「政府から探索を命じられたのは、エリクサーなんかじゃないんだよ」
「!?」
僕は驚いて、声を出せなかった。
魔蝕の紋鎖
そう鑑が唱えると、要さんに紋様が蛇のように巻き付き、要さんは急にぐったりして意識を失ったようだった。
僕が、動こうとすると、
「おっと動くなよ、動けば死せる竜に炎の息を吐かせるぞ」
「なんで、要さんを」
鑑は高笑いし、僕達を蔑む目を向けて言った。
「この娘が宝なんだ、この世界とは異なる世界の住人、そうだ《異界人》それがこの娘なんだよ」
「まさか!」
「うそだろ!?」
「ゆうきが!?」
「そうだ、5年前、私は竜を操り探検者を皆殺しにして、あの塔でエリクサーとこの娘を見つけた、だが、一人だけ殺し損なった者がいた、お前の姉、穂唱麻央だ」
「お姉ちゃんが 」
「あいつは私に重傷を追わせて異世界人を連れ去った、後の政府調査で、あの女の横に、魔方陣が描かれた跡があり、この娘とエリクサーは見つからなかったらしいから、転移魔法で外に飛ばしたんだろうと私は思った。」
「私は任務失敗の責任を取らされ、政府を追われたが、ずっと調べていたんだよ、穂唱は必ず妹になにか伝えているはずだとな、そして一年前、来名の入った学校に潜り込んだ、すると、この異世界人が現れた、歓喜したよ、まさか、自分から現れるなんて、まあ本人は知らんだろうがな」
「私は、この異世界人を手に入れようと考えた。だが、一対一で魔力の高いこの娘を捕獲するのは難しい、そこで、出来損ない共をつけた、それが、普と牧鎚、おまえたちだ、案の定、鍵開け、解呪や回復、戦闘で大量の魔力を消耗した。ホラ今ならこんなに簡単に拘束できる。」
そう言うと脇に抱えた、要さんを揺らした。
「まさかなにか知ってるかも知れないから消そうと思ってた、来名がエリクサーまで見つけてきてくれるとは思わなかったがな」
そして最後に、
「ああ、穂唱真央が目覚めないのは傷のせいじゃない、
私が呪いの魔法をかけたからだ」
鑑はそう言うとクククっと笑いながら離れていった。
「待て!」
と呼ぶ僕達の声は、竜の炎を吐く音が掻き消した。
「クックックッどうして私がいるとわかった、」
「あまりにも不可解な出来事が多かった、そこにはいないはずのスケルトンや、ドレイン・ビー、鍵のついた宝箱、呪いの魔法の短刀、
誰かが仕組んでいるなら、この試験を担当したあなたしかいない」
「なるほど、でも、なぜ私が、そんなことをすると思った?」
「5年前の、あの魔竜事件、生き残りは二人いた、一人は来名さんの姉穂麻央さん、そして、もうひとりはあなただった」
「あなたなら来名さんが、穂唱さんの妹だということも、そしてエリクサーのありかを知ってることも知り得た」
「来名さん、お姉さんは、エリクサーを政府から隠そうとしたんじゃない?」
「え、ええ、政府が隠蔽しようとしてるって言ってた」
笑いを噛み殺したようにクククと言った鑑は、
「確かに、当時私は政府所属の探索者だった、この100階の宝を得るのが任務だった」
「その時、本当は竜は倒されたんじゃないですか?」
そう僕がいうと、
「ほう、どうしてそう思う」
鑑は意外といった風にそうに答えた。
僕は、目の前にいる竜を指差して、
「その竜が死んでるからだ、腐敗臭がしてるし、目が傷ついてるのにもかかわらず気にもとめない、もし、スケルトンを操っていたのなら先生の魔法は死者を操る死霊魔法を使えるはず」
それを聞いて、パチパパチパチと鑑は拍手をした
「ご明察、確かに、5年前のあの時、竜は倒されたよ、大きな犠牲をだして、私以外の死んだ英雄達によってね」
「じゃあ、やっぱり......」
そういう僕を、見下したように広角をあげ
「そのとおり、私がそこにいる死せる竜《ドラゴンゾンビ》を操りの生き残った半数にも英雄となってもらったのさ」
「てめえ!」
憤る太陽に、
「怒らないでくれたまえ、これは私に課せられた任務だったのだ、
上からこの事を知りうるものを消せとね」
「エリクサーなんてものの存在か明らかになれば、病気や怪我がなくなってしまうかもしれない、それは大手製薬会社にとって、とても都合が悪い、ひいては、多額の政治献金を受け取ってる議員達にもね」
「ひどい」
要さんが言い、
「そんなことで、お姉ちゃんを!」
睨み付ける来名さんに、
「まあそうだが、少し弁明させてもらいたい、おっとその前に、エリクサーを渡してもらえるかな割られては困る」
「渡した瞬間、攻撃するつもりか!」
太陽がそう言い、
「いいや私にもまだ君達に用がある、まあ信じなくても、君達に選択肢など無いだろう?そう要君、君がこっちに持ってくるんだ」
「いわれた通りにすれば皆を助けてくれるんですか......」
「ああもちろん」
要さんは鑑の言うとおりにエリクサーを持っていった。
エリクサーを渡すと、
「はっはっはっはっ! やっと手に入った5年待ったぞ!」
鑑は気がふれたように笑いだした、そして、
「普! お前の推理はほとんどその通りだ、だが、肝心なところが違う!」
「政府から探索を命じられたのは、エリクサーなんかじゃないんだよ」
「!?」
僕は驚いて、声を出せなかった。
魔蝕の紋鎖
そう鑑が唱えると、要さんに紋様が蛇のように巻き付き、要さんは急にぐったりして意識を失ったようだった。
僕が、動こうとすると、
「おっと動くなよ、動けば死せる竜に炎の息を吐かせるぞ」
「なんで、要さんを」
鑑は高笑いし、僕達を蔑む目を向けて言った。
「この娘が宝なんだ、この世界とは異なる世界の住人、そうだ《異界人》それがこの娘なんだよ」
「まさか!」
「うそだろ!?」
「ゆうきが!?」
「そうだ、5年前、私は竜を操り探検者を皆殺しにして、あの塔でエリクサーとこの娘を見つけた、だが、一人だけ殺し損なった者がいた、お前の姉、穂唱麻央だ」
「お姉ちゃんが 」
「あいつは私に重傷を追わせて異世界人を連れ去った、後の政府調査で、あの女の横に、魔方陣が描かれた跡があり、この娘とエリクサーは見つからなかったらしいから、転移魔法で外に飛ばしたんだろうと私は思った。」
「私は任務失敗の責任を取らされ、政府を追われたが、ずっと調べていたんだよ、穂唱は必ず妹になにか伝えているはずだとな、そして一年前、来名の入った学校に潜り込んだ、すると、この異世界人が現れた、歓喜したよ、まさか、自分から現れるなんて、まあ本人は知らんだろうがな」
「私は、この異世界人を手に入れようと考えた。だが、一対一で魔力の高いこの娘を捕獲するのは難しい、そこで、出来損ない共をつけた、それが、普と牧鎚、おまえたちだ、案の定、鍵開け、解呪や回復、戦闘で大量の魔力を消耗した。ホラ今ならこんなに簡単に拘束できる。」
そう言うと脇に抱えた、要さんを揺らした。
「まさかなにか知ってるかも知れないから消そうと思ってた、来名がエリクサーまで見つけてきてくれるとは思わなかったがな」
そして最後に、
「ああ、穂唱真央が目覚めないのは傷のせいじゃない、
私が呪いの魔法をかけたからだ」
鑑はそう言うとクククっと笑いながら離れていった。
「待て!」
と呼ぶ僕達の声は、竜の炎を吐く音が掻き消した。
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