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32 「紙声」
しおりを挟む天童千代乃には、その存在を見られている。
しかし和明が志摩から受け取った封筒を取り出したのは、円加が目を覚ました日の夜遅く、女たちが寝静るのを待った後であった。
翌日の午前中には、仕組まれた葬儀の為に酒和会が用意したこの公民館から引き上げる手筈になっていた。色々な事が起こりすぎて、知りすぎて、情報の整理もうまく出来ないような精神状態ではあったが、今しか時間がなかったのだ。
和明がテーブルの上に置いた封筒の中には紙切れが一枚入っており、そこには手書きの漢字が六文字、縦にしたためられていた。
銀一達は机の上に置いたその紙切れを眺め、腕を組み、額を突き合わせて唸った。
「これは…」
と和明が観念した声を漏らす。どうにもならんな、という空気が流れた。
読めないのだ。理由は墨を用いて毛筆で書かれた達筆であるから、というだけではない。そもそも彼らは読める漢字が少ないのだ。
視線が竜雄に集まる。長距離トラックのドライバーと言えば孤独な職業という印象が強い。しかし実際は仕事を請け負う会社内でも、配達先の相手側でも伝票のやり取りや書類の確認などはついて回る。字が読めずに務まる仕事ではない。
「お前は、いけんちゃう?」
しかしそう言う和明の言葉に、竜雄は嫌そうな顔で首を捻った。
「俺かて無理よ、基本的に自分の名前しか書かんわ」
「あ、でも」
と身を乗り出したのは春雄だ。
「これ、一発目。これはだって、翔吉さんの翔の字と違うの?」
どれどれ。漢字に対する苦手意識を脇へ追いやり、じっくりと睨みんだ銀一達の顔色が変わった。
言われてみれば、一文字目の漢字は翔に見える。だがそれだけではなかった。二文字目、三文字目と追いかけるうち、ぞわぞわとした体を登り来る怖気を感じ始めた。
「友穂、起こしてくるわ」
女四人が布団を並べて眠っている部屋へ、銀一は音を殺して入った。体ひとつ分襖を開け、頭をこちら側にして床に就いている右側から二番目、間違えないように目を凝らし、銀一は友穂のもとへ四つん這いで近付き、顔の上に覆いかぶさった。
「おい」
と声を掛けた瞬間、仰向けで寝ていた友穂の目が開いた。
「起きとったか」
「いや、あかんよ、それは」
「…え?」
「あかん」
噛み合わない二人に、友穂の右隣から声が聞こえた。
「銀一さん、私、起きてます」
響子だった。
「…おう」
すると友穂の左隣の布団二組から、押し殺したような笑い声が聞こえて来た。どうやら四人ともが眠ってはいなかったようだ。
「ええから来い」
照れたようにぶっきらぼうな声を出し、銀一はさっさと部屋を出た。
男たちの間に座らされた友穂は、戸惑いながらもテーブルに置かれた紙切れを覗き込み、青冷めた。
「これは、何?」
翔竜成明鏖殺、その六文字だけが書いてあった。
「なんて読めばええんじゃ?」
と銀一が尋ねた。
「…誰が書いた?」
と友穂。
「友穂、頼む、なんて読むんじゃ」
重ねて銀一が聞いた。
「このままの言葉は多分ないし、どう読んでええのか分からないよ。けど、これやろ、あんたらがよう読まんの」
鏖殺。男達は視線をかわし、友穂の蒼白い顔を見つめた。
「おうさつ」
と友穂は言った。
「意味は?」
「みなごろし」
翌日、朝早くから酒和会の若い衆が訪れて公民館の清掃を手伝ってくれた。「律儀で親切なヤクザがおったもんよな」と話していた所へ、一時間ほど経過した頃だろうか、まだ二十歳にも満たぬ山岩という男が、銀一達に伝言を持って現れた。応対したのは友穂と公民館の職員で、男は小声で自分を四ツ谷組の人間だと名乗った。やがて玄関まで迎えに出た銀一達四人の男を見上げ、山岩が言った。
「今晩、うちの親分が皆さんにご挨拶をしに伺いたいと、そう申しております」
思わず、銀一達の側で拭き掃除に精を出していた友穂の手が止まった。
「親分?」
竜雄が聞き返した。
「四ツ谷組の親分さんが、俺らにか?」
銀一は思わず辺りを見まわし、聞き耳を立てる酒和会の構成員がいないか確認した。赤江周辺では今もって時和会と四ツ谷組、両間の抗争は続いている。先日和明と円加が巻き込まれたばかりなのだ。
「平気です」
と、山岩が言う。その目は銀一を見ていた。
「この事は、時和の方々も承知の上です。もちろん、こちらにおいでの酒和の方々にも筋を通しております」
山岩の言葉に春雄がぴんと来た顔で、「なるほど」と頷いた。
「それでこんな、朝っぱからから手伝いになんぞ来よるわけだ」
要するに公民館の後始末を手伝いに来ていた酒和会の構成員は、今晩四ツ谷組の親分が来ると聞いて、上の命令に駆り出されてその下準備に来ていたのである。
「親分さんて、沢北さんじゃろ。結構な年と違うのか、わざわざ、東京まで?」
竜雄にはもちろん悪気などない。しかし「結構な年」という部分だけに反応し、若い山岩の目が光った。
「あはは、今どきの七十代は若いですよ。イケイケですよ、まだまだ」
はは。と乾いた笑いを返す竜雄。何故だか理由は分からないが、この山岩という男が苛立っている事に気が付いたのは竜雄だけではなかった。
「何時ごろ、お見えになられますか?」
間に入って声を掛けたのは、友穂だ。
「出来る限りのご用意をさせていただきます」
もちろん言葉の意味も大事ではあろう。しかし組の看板を背負って訪れた山岩にとって、若く美しい女性が組の為に尽力すると申し出たその応対は、心を砕くに十分値した。
「そう仰っていただけると助かります」
丁寧に頭を下げ、気分を良くして山岩は帰って行った。
「すまん」
パチンと両手を合わせて竜雄はそう詫び、友穂はただ微笑んで首を横に振った。
公民館を出る日程が一日伸びた。
友穂から買い出しを頼まれて街へ出た男たちは、街で意外な人物と出会った。
賑わいを見せるアーケード商店街の中程を歩いていると、声をかけられた。
先頭を歩いていた和明が立ち止まり、「おー」と大声を上げた。見るとそこには、三島が立っていた。キャバレー『イギリス』のボーイである。
「何しとるの、こんなとこで」
そういう和明の後ろから、春雄、竜雄、銀一と続く。
「みなさん、お揃いで」
三島は両手を膝におき、仰々しく頭を下げている。キャバレーでの一件を聞いている男達は口々に「この男か」「ほー、意外と」「ふーん、年食うとるな」と勝手な事を呟いている。
「で、なんやまた」
和明の問いに、三島は周囲を気にしながら距離を詰め、またもや声を潜めた。
「今晩、沢北が来るらしいですな」
「お前!」
三島の言葉に、思わず和明の口から感嘆の声が漏れた。四ツ谷組の親分来訪は、銀一達もつい先程知ったばかりだ。時和会の息がかかったキャバレー勤めとは言え、ここまで情報の巡りは早いのか。
「気をつけてくださいよ。先日はうちの大之木もマリーも、こちらの善明さんにはえらいお世話になりましたんで、一報を聞きつけて馳せ参じた次第で」
ほお、と驚きながらも感心する銀一達をよそに、和明の顔が曇った。
「え、ん、何、お前」
そう口ごもりながら、和明が鼻をひくひくと動かした。
「何じゃお前、石鹸のええ匂いするやんけ!さてはお前!」
声を荒げる和明に、三島は照れ笑いを浮かべて、へへ、と舌を出した。「ばれましたか」
「何が馳せ参じたじゃアホが。しっかり泡遊びしとるやんけ」
「東京の女子はほんまにー、素晴らしいですなあー」
「寄るな寄るなじじい気色の悪い顔しくさってお前」
ぐいと真剣な眼差しを近づける三島から顔を背け、和明が悪しざまに罵るのを銀一達は笑って眺めた。
その時だ。商店街の奥から、お腹を摩りながらがに股の男が歩いて来た。こちらには気づかず、下を向いて「ああー、水が合わん。水が合わんのじゃなー」としきりに首を捻っている。
「…ペケ?」
と和明が呟いた。銀一たちの顔色が変わる。
呼ばれたペケは咄嗟に顔を上げて身構えた。そして目の前にいるのが和明だと分かると、ぎしぎしと音をたてて奥歯を噛み締め、
「善明ォ」
と低く唸った。
「なんでお前がここにおるんじゃ」と和明。
「なんでてお前、何で言わんといかんのじゃ。ちなみ俺の名前はペク・ミョンホ。今度ペケ言うたらお前」
「なんじゃ」
「…殺したるからなぁ」
そう吐いた言葉も態度も、ペケの精一杯の虚勢である事は誰の目にも明らかだった。それでも反応せずにはいられないのが赤江の男たちであり、銀一であった。ペケに向かって無言で歩き出した銀一に、慌てて和明が手を伸ばした。
「やめたれ。未成年いわしても、おもろない。見てみい、もう顔ボロボロやんけ」
立ち止まった銀一はそれでもペケを睨んで目を離さない。
「ふおおお、貫禄あるのお」
思わずペケはそう漏らし、両掌を開いてこう言った。
「降参じゃ。見てみ、男前がそいつのせいでボロボロやろ?」
三島の説明はこうだった。
『イギリス』での死闘直後、ペケは四ツ谷組の構成員に担ぎ出され、駆け付けた警察の手から何とか逃れる事が出来た。しかし待っていたのは手酷い仕置きであり、挙句そのまま破門となったのだそうだ。見兼ねた三島がペケを引き取り、面倒を見る事にしたという。
「とことん、物好きやのう」
そういう和明の顔は優しい笑みを浮かべており、思わず三島は頬を染めて頭を掻いた。
「おい」
と和明がペケに声をかけた。
「この三島は時和の人間も同然じゃ。破門されたとは言え元四ツ谷のお前がちょっかい出したら面倒な事になるからよ。大人しいして言う事聞いとれよ。なんぞあったら俺が出て来る思うとけ」
ペケは顔色一つ変えず、
「阿保くさ」
と答えた。いつの間にかペケの隣に保護者の顔をして立っていた三島が、ペケの腹に肘討ちを叩き込んだ。そして深々と頭をさげ、
「お気をつけて、いってらっしゃいまし」
と言った。
肩で風切り立ち去る和明の背後から、「なに調子乗っとるん、こいつ」「田舎漁師のくせに」「盃もろうてから言えや」と、銀一達はさんざんな悪態をついた。
誰が見ても老人と分かる白髪の男は、「沢北・ブリガンテ・要」、という理解しがたい名を名乗った。
公民館の前に乗りつけられたタクシーから降り立った和装の男は、杖をついてはいるものの、しっかりとした足取りで入り口まで辿り着いた。意外な事に、一人だった。恐らくは距離をとって組の人間を配置していると思われ、一般市民が利用する施設である事を考慮しての単独行動だと考えられた。
玄関まで迎えに出た銀一、竜雄、春雄、和明の四人を一段低い位置から見上げたにも関わらず、沢北は黙ったまま頭を下げた。まだ、暴力団が暴力団としての意義を失っていない時代の事である。頭を下げられた銀一達のほうが、困惑してしまう出来事だった。
座敷では、大きなテーブルを挟んで沢北一人に対し、四人が並んで座った。不思議な名を口にした沢北に内心首を捻りながら、銀一達は順番に名乗って頭を下げた。最後に、
「藤代友穂と申します」
と友穂が頭を下げた時、沢北は目を細めて彼女の顔を見つめた。銀一が弁明する。
「俺らは全員学がないもんで、失礼があってはいかんという事で、付き添いいうかなんちゅうか。あかんかったら、よそへやります」
「結構です。可愛いお嬢さんなので見とれてしまいました」
腹の底から響き渡る、威厳のある声だった。たった一度のその会話だけで、銀一達は器の違いを感じとった。規模の大小ではない。組織の頂上に立つ男とは、かくも大きい人間なのだなと、震える思いがした。
「失礼ですが、十三さんと、お会いしたことはありますかな?」
沢北の口にした名前に聞き覚えが無く、銀一達は顔を見合わせた。
「ないようですな。時和会の親分さんのことです。時任十三」
「ああ、会うた事はないです。名前も、時任いう苗字ぐらいしか」
と銀一が答えた。
「そうですか。…あなたが、銀一さんか?」
「そうです」
「一目見て、そうやろうなと思いましたが、伊澄さんか、そらそうですわな」
「あの、敬語やめてもらえませんか?」
銀一の言葉に、隣に座っていた友穂が思わず彼の尻を叩いた。
「すみません、学が無い上に、世間知らずで」
頭を下げる友穂を見やりながら、よう分からんという顔で銀一は尻を掻いた。
沢北は短く笑い、言った。
「構わんけど、委縮すなよ」
全員が一斉に下を向いた。
「あかん、怖すぎる」
下を向いたまま、和明が呟いた。銀一のせいやからな、と友穂が泣きそうな声を出した。
たった一言でこれである。くぐって来た修羅場の数が違い過ぎる。
「せやけどまあ、ここまで敏感に反応する言うことは、あんたらもまあ、色々あったんやろうな」
砕けた話し方をしていても、全くその圧が衰えない。先程玄関前で杖を付いている姿を見た時には感じなかった、これが沢北本来の覇気というものであった。
「顔を上げなさい。話が出来ない」
男たち四人は同時に顔を上げたが、釣られて上を向いた友穂の目から理由のない涙が零れた。沢北が懐から白いハンカチを取り出し、「拭きなさい」とそれを友穂に手渡した。友穂は膝立になって両手で受け取り、顔をうずめた。
沢北はニッコリと笑って、それから和明を見た。
「ここへ来た理由はいくつかありますが、まずは、善明さん。先日の一色の件はあいつの勇足でした。抗争するのはうちらの勝手やが、堅気を巻き込むのは本来ワシの主義やない。申し訳なかった」
そう言うと沢北は、ゆっくりとテーブルに額を近づけた。
「いや、全然俺は。あの、ペケ、いや、ペク・ミョンホは、ほんまに破門ですか?」
「ペク。…あの面白い朝鮮人の子か。まあ、破門というか、己が十五歳やと言うことを隠してたもんですからな、それが分かって、一旦堅気に戻してやったというたら近いのかな」
「下手打った罰やのうて?」
「和明」
ハンカチで顔を抑えたままの、友穂の声が飛んだ。
「いや、よろしい。なにか、ご不満か?」
「不満はないです、あいつしばいたんは俺ですから。けど俺は個人的な喧嘩やとう思うてる部分もあって、そもそもあんた方と戦争したいわけでもないですから、その事であいつ一人がなんぞ責任を取らされたんなら、なんちゅうか」
「筋違いやとでも?」
「あんなガキただの手駒でしょ。責任取らすもくそも、そんなもん上の奴が…」
「一色なら殺しましたよ」
全員の血の気が引いた。想像以上に頭のおかしい老人を相手にしているのかもしれない。銀一の頬が引き攣った。友穂を同席させたのは間違いだったと思い始めた矢先、沢北は笑って、
「ウソですよ」
と言った。しかし誰も信じず、沢北に対する恐怖が余計に増しただけだった。
「どっちにしろ、そんな事はあんたが口出しすることやありませんな。善明さん、あんたは漁師なんやろ。一生顕命、魚獲りなはれや」
突き刺すような視線と、たっぷりと嫌味のこもったその言葉に、和明は何も言い返す事が出来なかった。三島やペケの前で格好付けた自分の、出る杭を真上から叩きつけられたような、そういったみじめさを感じた。しかし、沢北の言葉はどうしようもなく正論だった。
沢北は視線を移し、銀一に向かって言った。
「それからもう一つ。ここに、天童という娘さんがおりますな」
その瞬間竜雄の全身から殺気が立ち昇り、冷え冷えとした沢北の目がそれを迎え撃った。
「そない物騒なもんワシに向けるな。危うく引き金弾きそうなったわ」
そう言うと沢北はテーブルの下で握っていたピストルを皆に見えるよう持ち上げ、ごとりの目の前に置いた。友穂の息を呑む音が聞こえた。
「忠告しておきます。どういう経緯でその娘さんがここにおるにしろ、この先の未来は暗いという事です。気を引き締めておりなさい。…あんたさんの、ええ人なんか?」
沢北は竜雄を見据えて、そう尋ねた。
「そうです。…覚悟はしてます」
竜雄がそう答えると、心なしか銀一達のまとう空気が明るく温かみを帯びた気配に変わった。沢北はそれを敏感に察し、
「そうか」
と言って頷いた。
「そしたら、もう言う事はありません。本題に入りましょう」
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