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ちょっと怖いようで怖くないほんの少しほっこりする話。

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 娘さんがそろそろ誕生日ケーキをホールで買うのを最後にしようかと彼女の母と話しをしていたとある年のこと。 

 彼女の母がケーキを予約しに出かけて行った。
行った先のケーキ屋さんは彼女の家族がよく利用していた店だったのだけれどその年だけ変なことが起きた。
 彼女の母が言うことには彼女の誕生日ケーキを誰かが先に予約していたらしい。
 今までそんなことはなかったし、片田舎で同姓同名の生年月日まで一緒な人はいない。
 店員さんが言うには予約したのは男性だったらしい。彼女の父はそんなことはしていないと言う。

とりあえず、彼女の母は先にされていた予約をキャンセルして予約し直した。

それから、彼女は何事もなく誕生日を迎え、家族と一緒にケーキを食べた。

結局、誰が先に予約したのか謎のままだったけれど、
家族の間では亡くなった祖父なのではないかという話になった。
その方がなんだか面白いし、ほっこりするという結論だった。

ちなみに彼女の誕生日は冬だ。
ご先祖が来るような季節ではないけれどそういうこともあるというオチである。
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