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知り合いましょう 3
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※予備知識:よさこい鳴子踊り/高知県発祥で、鳴子と言われる打楽器(元々は鳥追いの道具)を両手に持ち、よさこい節の一節をアレンジした曲に合わせて、前に進みながら踊る。アレンジは自由で、サンバ・ヒップホップ・ジャズ他何でもアリ。衣装も踊りも各チーム趣向を凝らし、ヘソ出しから振袖まで、やはり何でもアリ。チームごとのカラーはあるが、毎年衣装も曲も、当然振り付けも変化する。
「あのさ、正調よさこいって踊れる?」
スポーツクラブのラウンジで、原口先輩の言葉に首を傾げる。まさか、よさこいの話をこんなところでされるとは。
「基本だから、忘れてなければ。なんで?」
「保育園で、チーム作るんだけどさ」
鳴子両手に踊る熊。
「後ろ向いて笑うな、正面切って笑え。何人か踊れるお母さんに頼んでるんだけどさ、俺も覚えないとならなくて」
「いや、そんなに難しくないでしょ。何回か練習すれば覚える」
「そりゃ踊れる人の意見だ。園児は踊りになんないから、大人くらいはちゃんと動かないと」
原口先輩は分厚い掌を合わせて、あたしに頭を下げた。
「篠田先生っ!俺に教えてくださいっ!」
家に帰ってインターネットを開き、動きを確認した。振って振って開いて進んで……かつて踊った記憶が蘇って、鳴子こそ手に持ってはいないけど、やけに夢中になって踊ってしまった。これを、原口先輩に教えればいいわけね。まだ6月になるところだし、お祭りは8月末だし、何回かで未経験者も覚えられる筈。
ん? 教えるってことは、少なくとも覚えるまでは待ち合わせ続けるってことか? また、上手く持って行かれた気もする。
練習場所が夜の公園ってのも、なんだかなあ。こんな大男と二人っきりで夜の公園にいるっていうのは、近所の人たちに見られたくない。かといって、どこかの公民館を借りるなんて手間もかけたくない。自分の車で待ち合わせ場所まで行くと、駐車場にぼーっと大きな人影。
途端に、人気のない場所で男と待ち合わせて、しかも力では絶対に敵わない相手だと思い出す。なんか、迂闊に隙だらけな約束をしたんじゃないだろうか。人気のない暗い場所で、何をしようと。
人の良さそうな目尻の皺を見て、気を取り直して車から降りた。大丈夫、いくらなんでもそんな奴じゃない。
まず鳴子の持ち方ね、なんて教え始めて、あっと言う間に1時間。
「ひえー……つっかれたー」
石畳にべたっと座る原口先輩を見下ろす。
「急に冷たい所に座ると、痔になるよ」
「女のセリフだとは思えん」
あ、女の兄弟がいない人のセリフだ。うちの弟、これくらいじゃ動じないもん。
「先輩、お姉さんも妹もいないでしょ」
「うん、弟がひとり。篠田は、妹だけ?」
ああそうか、美少女姉妹って記事をそのまま覚えてるんだもんね。弟のためには訂正したほうが、良いのかしらん。
「あれね、龍太郎って名前なんだけど」
衝撃を受けた顔をした先輩は、しばらく黙った後にゆっくり口を開いた。
「男だったの? 美少女姉妹なんて記事にした新聞社に、抗議した?」
「え? そんなことで? だってヤツが女顔なのは間違いないし、投稿写真そのままっぽかったし、まして成長期の性別がはっきりわかんない時期で」
「プライド、傷ついただろうなあ。あの時、中学生くらいだろ? 友達にからかわれたりして、ショックだっただろうな」
生真面目な顔に、こっちがびっくりしてしまった。間違われちゃったのは仕方ないと思い、翌年踊らないと言い張った弟はずいぶんと根に持つタイプだと、あたしはこっそり呆れていたのだ。その頃にはあたしも祭りには化粧するようになっていて、似たような顔が並べば若干の性差はあったような気がする。だからそんなに傷ついたなんて、考えもしなかった。
原口先輩はもしかしたら、とても優しいのかも知れない。
少しだけ熊を見直した数日後のこと。朝から仕事が忙しい日で、トレーニングもできない時間になっちゃったけどお風呂だけ入ろうとスポーツクラブに顔を出すと、原口先輩がフロントに鍵を返すところだった。
「あれ?篠田は、今時間からトレーニング?」
「ううん。残業だったから、お風呂だけ入ろうと思って」
「メシは?」
「同僚と食べて来た」
「疲れてる時に、熱いサウナに入ったりするなよ。長風呂もダメ」
お母さんか、あんたは。生返事でバイバイする。重たい身体をサウナでほぐそう。
帰ってしまったと思っていた先輩がロビーに座っていたので、ちょっと驚いた。
「もしかして、待ってた?」
「もしかしなくても、待ってた」
当然のように頷く熊は、一体あたしの何だっていうんだろう。
「何か、用事だった?踊りなら約束だから教えるけど、今日は無理」
「つれないね、静音サンは」
「あたしに用事はないもん。疲れてるのに、お喋りでもないし」
言った後に、ちょっと冷たく聞こえたかなと、先輩の顔を見た。
絶対聞こえてる筈なのに、先輩は聞こえない顔をした。そして、直後にくしゃっと笑う。
「風呂上がりの恋人の顔くらい、見たいだろう」
「誰が恋人!」
反射的に言い返して、結局一緒にロビーを出ただけなんだけど、ちょっとモノ思う部分はある。なんて言うか、他人の表情を読むのが上手い人だ。あたしが「しまった、ちょっと強い口調だった」と思ったのは、顔に出てた。だから先輩は、咄嗟に聞こえない振りをして、笑ってみせた。見かけよりも繊細に、相手を見てる。
たとえばあたしが本気で腹を立てたりしたら、この人はどんな反応をするんだろう。いつものニヤニヤ笑いじゃない、真剣な顔をするんだろうか。別に本人は車でもないのに、あたしの車まで当然のように一緒に歩いてくる先輩の横顔を見上げた。
「送りましょうか?」
「疲れてる人は、帰って寝なさい。俺は歩いて十分もかからないんだから」
大きい手が、あたしの頭を掴んでくるんと撫でる。これってね、気に喰わないヤツにされるとすっごく腹が立つんだ。背が低いコンプレックス刺激されるんだよ。親愛の情のつもりで小さい女の子の頭を撫でる男がいるけど、絶対に止めてくださいね。
でも熊の手は、そんなに不愉快じゃない。厚い掌が気持ち良いくらい。
「ま、今に一緒に帰るんだし」
「だから、いつそうなったの?」
「俺はそうする予定なんだけどね」
「あたしにその予定はありません!」
頭の上にまだ乗っている手を、ぶんっと振り払う。面白がっているみたいなニヤニヤ笑いに、いーっと歯を剥き出してみせる。
取り消し取り消しっ! ちょっとプラスに寄りすぎてたけど、こいつってやっぱりヘン!
「あのさ、正調よさこいって踊れる?」
スポーツクラブのラウンジで、原口先輩の言葉に首を傾げる。まさか、よさこいの話をこんなところでされるとは。
「基本だから、忘れてなければ。なんで?」
「保育園で、チーム作るんだけどさ」
鳴子両手に踊る熊。
「後ろ向いて笑うな、正面切って笑え。何人か踊れるお母さんに頼んでるんだけどさ、俺も覚えないとならなくて」
「いや、そんなに難しくないでしょ。何回か練習すれば覚える」
「そりゃ踊れる人の意見だ。園児は踊りになんないから、大人くらいはちゃんと動かないと」
原口先輩は分厚い掌を合わせて、あたしに頭を下げた。
「篠田先生っ!俺に教えてくださいっ!」
家に帰ってインターネットを開き、動きを確認した。振って振って開いて進んで……かつて踊った記憶が蘇って、鳴子こそ手に持ってはいないけど、やけに夢中になって踊ってしまった。これを、原口先輩に教えればいいわけね。まだ6月になるところだし、お祭りは8月末だし、何回かで未経験者も覚えられる筈。
ん? 教えるってことは、少なくとも覚えるまでは待ち合わせ続けるってことか? また、上手く持って行かれた気もする。
練習場所が夜の公園ってのも、なんだかなあ。こんな大男と二人っきりで夜の公園にいるっていうのは、近所の人たちに見られたくない。かといって、どこかの公民館を借りるなんて手間もかけたくない。自分の車で待ち合わせ場所まで行くと、駐車場にぼーっと大きな人影。
途端に、人気のない場所で男と待ち合わせて、しかも力では絶対に敵わない相手だと思い出す。なんか、迂闊に隙だらけな約束をしたんじゃないだろうか。人気のない暗い場所で、何をしようと。
人の良さそうな目尻の皺を見て、気を取り直して車から降りた。大丈夫、いくらなんでもそんな奴じゃない。
まず鳴子の持ち方ね、なんて教え始めて、あっと言う間に1時間。
「ひえー……つっかれたー」
石畳にべたっと座る原口先輩を見下ろす。
「急に冷たい所に座ると、痔になるよ」
「女のセリフだとは思えん」
あ、女の兄弟がいない人のセリフだ。うちの弟、これくらいじゃ動じないもん。
「先輩、お姉さんも妹もいないでしょ」
「うん、弟がひとり。篠田は、妹だけ?」
ああそうか、美少女姉妹って記事をそのまま覚えてるんだもんね。弟のためには訂正したほうが、良いのかしらん。
「あれね、龍太郎って名前なんだけど」
衝撃を受けた顔をした先輩は、しばらく黙った後にゆっくり口を開いた。
「男だったの? 美少女姉妹なんて記事にした新聞社に、抗議した?」
「え? そんなことで? だってヤツが女顔なのは間違いないし、投稿写真そのままっぽかったし、まして成長期の性別がはっきりわかんない時期で」
「プライド、傷ついただろうなあ。あの時、中学生くらいだろ? 友達にからかわれたりして、ショックだっただろうな」
生真面目な顔に、こっちがびっくりしてしまった。間違われちゃったのは仕方ないと思い、翌年踊らないと言い張った弟はずいぶんと根に持つタイプだと、あたしはこっそり呆れていたのだ。その頃にはあたしも祭りには化粧するようになっていて、似たような顔が並べば若干の性差はあったような気がする。だからそんなに傷ついたなんて、考えもしなかった。
原口先輩はもしかしたら、とても優しいのかも知れない。
少しだけ熊を見直した数日後のこと。朝から仕事が忙しい日で、トレーニングもできない時間になっちゃったけどお風呂だけ入ろうとスポーツクラブに顔を出すと、原口先輩がフロントに鍵を返すところだった。
「あれ?篠田は、今時間からトレーニング?」
「ううん。残業だったから、お風呂だけ入ろうと思って」
「メシは?」
「同僚と食べて来た」
「疲れてる時に、熱いサウナに入ったりするなよ。長風呂もダメ」
お母さんか、あんたは。生返事でバイバイする。重たい身体をサウナでほぐそう。
帰ってしまったと思っていた先輩がロビーに座っていたので、ちょっと驚いた。
「もしかして、待ってた?」
「もしかしなくても、待ってた」
当然のように頷く熊は、一体あたしの何だっていうんだろう。
「何か、用事だった?踊りなら約束だから教えるけど、今日は無理」
「つれないね、静音サンは」
「あたしに用事はないもん。疲れてるのに、お喋りでもないし」
言った後に、ちょっと冷たく聞こえたかなと、先輩の顔を見た。
絶対聞こえてる筈なのに、先輩は聞こえない顔をした。そして、直後にくしゃっと笑う。
「風呂上がりの恋人の顔くらい、見たいだろう」
「誰が恋人!」
反射的に言い返して、結局一緒にロビーを出ただけなんだけど、ちょっとモノ思う部分はある。なんて言うか、他人の表情を読むのが上手い人だ。あたしが「しまった、ちょっと強い口調だった」と思ったのは、顔に出てた。だから先輩は、咄嗟に聞こえない振りをして、笑ってみせた。見かけよりも繊細に、相手を見てる。
たとえばあたしが本気で腹を立てたりしたら、この人はどんな反応をするんだろう。いつものニヤニヤ笑いじゃない、真剣な顔をするんだろうか。別に本人は車でもないのに、あたしの車まで当然のように一緒に歩いてくる先輩の横顔を見上げた。
「送りましょうか?」
「疲れてる人は、帰って寝なさい。俺は歩いて十分もかからないんだから」
大きい手が、あたしの頭を掴んでくるんと撫でる。これってね、気に喰わないヤツにされるとすっごく腹が立つんだ。背が低いコンプレックス刺激されるんだよ。親愛の情のつもりで小さい女の子の頭を撫でる男がいるけど、絶対に止めてくださいね。
でも熊の手は、そんなに不愉快じゃない。厚い掌が気持ち良いくらい。
「ま、今に一緒に帰るんだし」
「だから、いつそうなったの?」
「俺はそうする予定なんだけどね」
「あたしにその予定はありません!」
頭の上にまだ乗っている手を、ぶんっと振り払う。面白がっているみたいなニヤニヤ笑いに、いーっと歯を剥き出してみせる。
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