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第4章
そして南の地へ
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精霊の他、聖獣等色んな種族の者をホルス様から紹介してもらった。
ホルス様も故郷を僕達に紹介するのは楽しいようで、いつもより活き活きとしている様子で僕達も楽しく東の地を見て回ることができた。
そして東の地を見て回った後、ファクター公爵に一応挨拶をしてから南の地へ。
ホルス様は東の地に居た方がいいのでは?と聞いたが精霊族ほど影響はないらしく、悪魔族と仲の良いドラゴンもいるらしいことを知った。
地竜も南の地の影響は受けないとのことなので、ホルス様と地竜に乗せてもらって移動したので予定よりずっと早く南の地に着くことができた。
色々あって新婚旅行の帰還を延ばしてもらっているから移動時間を短縮できるのはとても有難い。
南の地は悪魔族をまとめている族長、ラプラス様が統治している。
知識欲求の高い悪魔のようで、結構位の高い悪魔のようだけど魔界ではなくこちらの世界に居を構えたお方で悪魔界でも有名だとバグ様から聞いている。
ラプラス様はアーナンダ国から爵位は与えられていないが、人間や精霊では統治しずらい南の地を正式に国から任されている。
ラプラス様も他種族の文化や考え、発明等に興味があるようで定期的に新たな知識を報酬として南の地を統治されているのだとか。
そんなラプラス様の邸宅に辿り着いたのは恐らく夕方頃。
日が当たらず、ずっと仄暗いのであまり時間の感覚が分からない。
「ようこそおいでくださいました。ウォード男爵様方。大変申し訳ないのですがラプラス様は只今何やら閃いたようでして紙に文字を書き殴っておいでて止められません。先に夕食を召し上がっていただき部屋で休んでいただき、ラプラス様が落ち着かれましたら必ずご挨拶させていただきますのでご容赦くださいませ。」
羊の顔をした従者が恭しく出迎えてくれ、そして主が挨拶に現れない理由を説明してくれ今後の簡単なスケジュールを告げてくれる。
「それでしたら明日の朝にでも挨拶をさせていただいても?夕食後には私達は寝てしまいそうでして。」
「あぁ!そうでしたね。失念しており誠に申し訳ありません。では明日の皆様が起きていらっしゃる間に必ずご挨拶させますので。」
悪魔族の大半は睡眠で長時間眠ることはないらしい。
夢魔など夢を扱う悪魔は例外。
そのことは前もってバグさんから聞いていたので、前もって自分達には睡眠時間が必要なことを告げれば、羊さんは思い出したように目を見開き、ご丁寧に深く頭を下げた。
羊さんはラプラス様に仕える悪魔で、名前はないらしい。
ラプラス様からは執事って呼ばれているようで、僕達も彼を呼ぶときは執事っと呼んでくれっと言われた。
執事さんに案内されて夕飯を食し、その後小さなヤギのメイドさんに案内されそれぞれ部屋で休息をとることに。
部屋は僕とノヴァが同室で、隣にヨハネス達従者の部屋。
ホルス様は悪魔界でも重要人物らしく、ドラゴンの姿でのびのびとできる大きな部屋が用意されていた。
ホルス様の部屋が少し遠いのは気になるが、すぐ近くに従者の部屋を用意してくれるあたりは安心できる。
しかし完全には此処の人達を信用することはできない。
失礼な話ではあるが、ラプラス様は長年魔界に帰還されておらずこの世界でも交流があるのはとーさまのような国の重鎮だけというような悪魔だ。
そして悪魔っていう種族は自身の欲望に忠実なあまり他族からすると少々やっかいに思うところもある。
とーさまからは『話の通じない相手ではないし、理由なく他者を害するような者でもない』とは聞いているけれど、自分が対面して交流するまでは真に信用することはできない。
ホルス様も故郷を僕達に紹介するのは楽しいようで、いつもより活き活きとしている様子で僕達も楽しく東の地を見て回ることができた。
そして東の地を見て回った後、ファクター公爵に一応挨拶をしてから南の地へ。
ホルス様は東の地に居た方がいいのでは?と聞いたが精霊族ほど影響はないらしく、悪魔族と仲の良いドラゴンもいるらしいことを知った。
地竜も南の地の影響は受けないとのことなので、ホルス様と地竜に乗せてもらって移動したので予定よりずっと早く南の地に着くことができた。
色々あって新婚旅行の帰還を延ばしてもらっているから移動時間を短縮できるのはとても有難い。
南の地は悪魔族をまとめている族長、ラプラス様が統治している。
知識欲求の高い悪魔のようで、結構位の高い悪魔のようだけど魔界ではなくこちらの世界に居を構えたお方で悪魔界でも有名だとバグ様から聞いている。
ラプラス様はアーナンダ国から爵位は与えられていないが、人間や精霊では統治しずらい南の地を正式に国から任されている。
ラプラス様も他種族の文化や考え、発明等に興味があるようで定期的に新たな知識を報酬として南の地を統治されているのだとか。
そんなラプラス様の邸宅に辿り着いたのは恐らく夕方頃。
日が当たらず、ずっと仄暗いのであまり時間の感覚が分からない。
「ようこそおいでくださいました。ウォード男爵様方。大変申し訳ないのですがラプラス様は只今何やら閃いたようでして紙に文字を書き殴っておいでて止められません。先に夕食を召し上がっていただき部屋で休んでいただき、ラプラス様が落ち着かれましたら必ずご挨拶させていただきますのでご容赦くださいませ。」
羊の顔をした従者が恭しく出迎えてくれ、そして主が挨拶に現れない理由を説明してくれ今後の簡単なスケジュールを告げてくれる。
「それでしたら明日の朝にでも挨拶をさせていただいても?夕食後には私達は寝てしまいそうでして。」
「あぁ!そうでしたね。失念しており誠に申し訳ありません。では明日の皆様が起きていらっしゃる間に必ずご挨拶させますので。」
悪魔族の大半は睡眠で長時間眠ることはないらしい。
夢魔など夢を扱う悪魔は例外。
そのことは前もってバグさんから聞いていたので、前もって自分達には睡眠時間が必要なことを告げれば、羊さんは思い出したように目を見開き、ご丁寧に深く頭を下げた。
羊さんはラプラス様に仕える悪魔で、名前はないらしい。
ラプラス様からは執事って呼ばれているようで、僕達も彼を呼ぶときは執事っと呼んでくれっと言われた。
執事さんに案内されて夕飯を食し、その後小さなヤギのメイドさんに案内されそれぞれ部屋で休息をとることに。
部屋は僕とノヴァが同室で、隣にヨハネス達従者の部屋。
ホルス様は悪魔界でも重要人物らしく、ドラゴンの姿でのびのびとできる大きな部屋が用意されていた。
ホルス様の部屋が少し遠いのは気になるが、すぐ近くに従者の部屋を用意してくれるあたりは安心できる。
しかし完全には此処の人達を信用することはできない。
失礼な話ではあるが、ラプラス様は長年魔界に帰還されておらずこの世界でも交流があるのはとーさまのような国の重鎮だけというような悪魔だ。
そして悪魔っていう種族は自身の欲望に忠実なあまり他族からすると少々やっかいに思うところもある。
とーさまからは『話の通じない相手ではないし、理由なく他者を害するような者でもない』とは聞いているけれど、自分が対面して交流するまでは真に信用することはできない。
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