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第1章
この服嫌なんですけども!
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父と兄による外からの魔力循環により、僕の爆死フラグが無くなりつつある今日この頃。
本日僕は1歳を迎えました。
この世界の暦は1ヶ月30日の1年12ヶ月と前世の暦と近いようだ。
今日は朝からばぁやに綺麗な小洒落た服を着せられた。
1歳児の柔肌に少し硬めの生地と装飾品はまだ早いと思われる。
「やぁー!」
肌触りが嫌すぎて服を引っ張り嫌なのだとばぁやに講義するが、ばぁやは知らんぷり。
前世の誕生日も良い記憶はないけど、今世でもいい日にはならないようだ。
「お昼頃にはいつものお洋服に着替えれますからねぇ。」
ばぁやは僕がムカつきすぎて投げ捨てたチィの実(いちごのような果物)を拾いながら僕を宥める。
はいはいって感じがまた気に触る。
ガチャ
「ルナイス、何を騒いでいる。」
僕の声が聞こえたのか部屋に訪れた父は床に伏せって泣いている僕を抱き上げ問うてきた。
「やぁ~」
バンバンと服や装飾品を叩きながら訴えれば手を握られた。
「…ヘレナ、装飾品は髪飾りのみで良い。ルナイス服は少しだけ我慢せよ。」
父は僕の腕や服に着けられた装飾品を取ってくれ、服は我慢しろと強い眼差しで言ってきた。
本当は今すぐ服を脱ぎ去りたいけど、装飾品が減ったことで幾分か嫌な気持ちが軽くなっている。
「しかし旦那様、それでは」
「よい。何か言うのなら帰らせる。」
困った顔のばぁやが父に何か訴えるが、父は首を横に振ったことでそれ以上はばぁやも何も言わなかった。
「ルナイス、不快なのは分かったが食べ物を投げ散らかすな。下品だ。」
父はそう言ってばぁやが拾ったしぼしぼのチィの実を僕の手に握らせる。
1歳児に品性求めるなって言ってやりたいが、確かに食べ物を投げ捨てたのは僕がよろしくなかった。
「へぅ…いー(ごめんなさい)」
チィの実とばぁやにぺしょっと頭を軽く下げて謝る。
余りしっかりお辞儀すると僕前に倒れるので。
ぺしょってお辞儀になるけど許してね。
「坊っちゃま、ばぁやも気合いが入りすぎてました。申し訳ございません。」
ばぁやはそう言って1歳児の僕に頭を下げて謝る。
やっぱりばぁやはいい人だ。
ばぁやは外した装飾品を片し父から僕を受け取る。
この後に何かあるようで、父は僕の涙や鼻水でしわしわのぐちゃになった服を着替えに行った。
しばらくして再び父が部屋にやって来た。
今度は兄も一緒だ。
「ルナイス似合ってる。」
兄がそう言って僕の頭を優しく撫でてくれる。
それだけで、この不快なお洋服をもう少しだけ我慢しようと思えるから不思議だ。
前世ではあんまり人から褒められるなんてことなかったからなぁ。
社会人になると本当にやって、できて当たり前で寧ろ出来ないことを凄く指摘されていたからこうして褒めてもらって頭を撫でてもらえるのは気恥ずかしくはあるが嬉しくもある。
ばぁやの腕から父の腕の中に移り、そのまま僕は部屋の外に出される。
階段を下りてしばらく渡り廊下のような場所を歩き辿り着いた先には大きな扉。
「ルナイス、お前は只父の腕の中に居れば良い。」
「自分のことを悪く言う奴は覚えといたほうが良いよ。」
扉を開ける前に父と兄から声を掛けられる。
これから何があるのか説明を受けていないので、さすがに父達の言葉の意味が理解できない。
そういう言葉はこれから何があるのかしっかりと説明してからにしてくれませんか?
僕は全然理解できていないのに父が頷いたせいで、コルダが馬鹿でかい扉を開けてしまった。
本日僕は1歳を迎えました。
この世界の暦は1ヶ月30日の1年12ヶ月と前世の暦と近いようだ。
今日は朝からばぁやに綺麗な小洒落た服を着せられた。
1歳児の柔肌に少し硬めの生地と装飾品はまだ早いと思われる。
「やぁー!」
肌触りが嫌すぎて服を引っ張り嫌なのだとばぁやに講義するが、ばぁやは知らんぷり。
前世の誕生日も良い記憶はないけど、今世でもいい日にはならないようだ。
「お昼頃にはいつものお洋服に着替えれますからねぇ。」
ばぁやは僕がムカつきすぎて投げ捨てたチィの実(いちごのような果物)を拾いながら僕を宥める。
はいはいって感じがまた気に触る。
ガチャ
「ルナイス、何を騒いでいる。」
僕の声が聞こえたのか部屋に訪れた父は床に伏せって泣いている僕を抱き上げ問うてきた。
「やぁ~」
バンバンと服や装飾品を叩きながら訴えれば手を握られた。
「…ヘレナ、装飾品は髪飾りのみで良い。ルナイス服は少しだけ我慢せよ。」
父は僕の腕や服に着けられた装飾品を取ってくれ、服は我慢しろと強い眼差しで言ってきた。
本当は今すぐ服を脱ぎ去りたいけど、装飾品が減ったことで幾分か嫌な気持ちが軽くなっている。
「しかし旦那様、それでは」
「よい。何か言うのなら帰らせる。」
困った顔のばぁやが父に何か訴えるが、父は首を横に振ったことでそれ以上はばぁやも何も言わなかった。
「ルナイス、不快なのは分かったが食べ物を投げ散らかすな。下品だ。」
父はそう言ってばぁやが拾ったしぼしぼのチィの実を僕の手に握らせる。
1歳児に品性求めるなって言ってやりたいが、確かに食べ物を投げ捨てたのは僕がよろしくなかった。
「へぅ…いー(ごめんなさい)」
チィの実とばぁやにぺしょっと頭を軽く下げて謝る。
余りしっかりお辞儀すると僕前に倒れるので。
ぺしょってお辞儀になるけど許してね。
「坊っちゃま、ばぁやも気合いが入りすぎてました。申し訳ございません。」
ばぁやはそう言って1歳児の僕に頭を下げて謝る。
やっぱりばぁやはいい人だ。
ばぁやは外した装飾品を片し父から僕を受け取る。
この後に何かあるようで、父は僕の涙や鼻水でしわしわのぐちゃになった服を着替えに行った。
しばらくして再び父が部屋にやって来た。
今度は兄も一緒だ。
「ルナイス似合ってる。」
兄がそう言って僕の頭を優しく撫でてくれる。
それだけで、この不快なお洋服をもう少しだけ我慢しようと思えるから不思議だ。
前世ではあんまり人から褒められるなんてことなかったからなぁ。
社会人になると本当にやって、できて当たり前で寧ろ出来ないことを凄く指摘されていたからこうして褒めてもらって頭を撫でてもらえるのは気恥ずかしくはあるが嬉しくもある。
ばぁやの腕から父の腕の中に移り、そのまま僕は部屋の外に出される。
階段を下りてしばらく渡り廊下のような場所を歩き辿り着いた先には大きな扉。
「ルナイス、お前は只父の腕の中に居れば良い。」
「自分のことを悪く言う奴は覚えといたほうが良いよ。」
扉を開ける前に父と兄から声を掛けられる。
これから何があるのか説明を受けていないので、さすがに父達の言葉の意味が理解できない。
そういう言葉はこれから何があるのかしっかりと説明してからにしてくれませんか?
僕は全然理解できていないのに父が頷いたせいで、コルダが馬鹿でかい扉を開けてしまった。
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