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39話 訪問者
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39話 訪問者
松枝side
ながおくんに追いつけず、とぼとぼと部屋へ戻ると
『………』
『………』
ゲームをしていた翼が、視線を俺に向けて無言に時間が流れた。
翼が突然
『襲ってた?』って、【昨日何食べた?】くらいのテンションで聞いてきて
『断じて違うっ!!』
『ながお泣いてたし、シャツ乱れてたし…乳首吸ってたし…お尻触ってたし』
見られてた…
『同意を得てます…』
『泣いてたのに?』
翼の言葉に、返す言葉が見つからなかった。
確かに…泣いてたよな…
しばらく、沈黙があって
『やりすぎた…。反省してる。…止められなかった…はぁ…』
俺は反省と大きなため息を吐いた。
『まぁ、そんな時もあるって』
そう言って、翼はまたゲームを始めた。
こんな時、変にたくさんの言葉で慰めるのではなく、何も言わずにそばにいてくれるのが翼だ。
あんな現場を目撃しておきながら、何事もなかったかのようにゲームをしている翼…すげー。
普通、あんな現場を目撃したらテンパるだろ?
ましてや、男同士だし、俺、言ってなかったよな?
『何も聞かないの?』
俺が言うと
『聞かれたいの?』
『聞かれたい訳じゃないけど…気になって聞くだろ?普通…』
『まぁ。しーくんがながおを好きで襲っちゃったってところだろ?』
『だからっ!!同意を得てますっ!!』
『でも、自分を抑えきれないなんて、しーくんらしくないね?珍しっ』
『これでも、何回も耐えてたんだけど…限界だった。可愛くて、可愛くてっ♡』
『まぁ、ながおもしーくんの事聞いてくるくらいだから、好きだったのかもな?…』
『俺たち付き合ってるからっ!!』
『まじか?ながお可愛いって思ってたのに!!』
翼はゲームから視線を天井に向けて、軽くショックを受けているみたいだった。
『俺のながおくんだから!手出さないで!!』
『もう、しーくんが手出してるもんな?泣かれてたし、嫌がるながおを無理やり?』
『だから!!同意を得てるって!!』
『でも、珍しいな、しーくんがそんなに感情的になるなんて』
翼は笑ってた。
でも、笑い事じゃない!!
明日…どんな顔して会えばいい?
翼が来なかったら…俺、どうしてた?
泣いて嫌がるながおくんを…無理やり…
犯してたかもしれない。
そう思うとゾッとした。
ながおくんを傷つけたくないのに、あまりにもながおくんが可愛いから、自分を抑えきれなくなって
大切にしようって、ながおくんのペースに合わせしようって思っていたのに…。
翼に感謝。
翼が来なかったら、どうなっていたことか…。
こんなに人を好きになることなんてなかったから…
自分の感情が抑えきれなくて、どうしたらいいのかわからなくなる。
本当に俺は、どうしてしまったのだろう
明日、どんな顔してながおくんに会えばいい?
なんて謝ればいいのかわからずに、
【さっきは、ごめん】とメッセージを送った。
直ぐに既読が付いて
【僕も、ごめん】って直ぐに返事が来た。
俺は、もう…ながおくんを傷つけない!
ながおくんを泣かせるようなことはしないと、心に決めた!
松枝side
ながおくんに追いつけず、とぼとぼと部屋へ戻ると
『………』
『………』
ゲームをしていた翼が、視線を俺に向けて無言に時間が流れた。
翼が突然
『襲ってた?』って、【昨日何食べた?】くらいのテンションで聞いてきて
『断じて違うっ!!』
『ながお泣いてたし、シャツ乱れてたし…乳首吸ってたし…お尻触ってたし』
見られてた…
『同意を得てます…』
『泣いてたのに?』
翼の言葉に、返す言葉が見つからなかった。
確かに…泣いてたよな…
しばらく、沈黙があって
『やりすぎた…。反省してる。…止められなかった…はぁ…』
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こんな時、変にたくさんの言葉で慰めるのではなく、何も言わずにそばにいてくれるのが翼だ。
あんな現場を目撃しておきながら、何事もなかったかのようにゲームをしている翼…すげー。
普通、あんな現場を目撃したらテンパるだろ?
ましてや、男同士だし、俺、言ってなかったよな?
『何も聞かないの?』
俺が言うと
『聞かれたいの?』
『聞かれたい訳じゃないけど…気になって聞くだろ?普通…』
『まぁ。しーくんがながおを好きで襲っちゃったってところだろ?』
『だからっ!!同意を得てますっ!!』
『でも、自分を抑えきれないなんて、しーくんらしくないね?珍しっ』
『これでも、何回も耐えてたんだけど…限界だった。可愛くて、可愛くてっ♡』
『まぁ、ながおもしーくんの事聞いてくるくらいだから、好きだったのかもな?…』
『俺たち付き合ってるからっ!!』
『まじか?ながお可愛いって思ってたのに!!』
翼はゲームから視線を天井に向けて、軽くショックを受けているみたいだった。
『俺のながおくんだから!手出さないで!!』
『もう、しーくんが手出してるもんな?泣かれてたし、嫌がるながおを無理やり?』
『だから!!同意を得てるって!!』
『でも、珍しいな、しーくんがそんなに感情的になるなんて』
翼は笑ってた。
でも、笑い事じゃない!!
明日…どんな顔して会えばいい?
翼が来なかったら…俺、どうしてた?
泣いて嫌がるながおくんを…無理やり…
犯してたかもしれない。
そう思うとゾッとした。
ながおくんを傷つけたくないのに、あまりにもながおくんが可愛いから、自分を抑えきれなくなって
大切にしようって、ながおくんのペースに合わせしようって思っていたのに…。
翼に感謝。
翼が来なかったら、どうなっていたことか…。
こんなに人を好きになることなんてなかったから…
自分の感情が抑えきれなくて、どうしたらいいのかわからなくなる。
本当に俺は、どうしてしまったのだろう
明日、どんな顔してながおくんに会えばいい?
なんて謝ればいいのかわからずに、
【さっきは、ごめん】とメッセージを送った。
直ぐに既読が付いて
【僕も、ごめん】って直ぐに返事が来た。
俺は、もう…ながおくんを傷つけない!
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