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33:その後の三人 オマケ

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 数年後、ドリーは「殺意は無かった」という主張が認められ、早々に自由の身になった。
 だがジョナタンの所には帰らず、母親の買った家へと向かった。
 住んでいた男は、法的には何の権利も無いので、血縁者のドリーの所有物だと認められたからだ。

 ドリーは伯爵家からの持参金と豪商からの示談金で、働かずに生きていった。
 公爵夫人としての権利を認められ無かった為に、持参金が手付かずだったのだ。
 金を取り返しに来るかと思われた豪商だったが、特に何も無かった。
 商売人として、金を取り返すより、ドリーと関わりを持つ方がリスクが高いと判断したのだろう。

 晩年ドリーは、金で雇った世話人に「本当は王妃になるのは私だった」と話し、「はいはい」とおざなりに返事をされていた。
 最期は誰にも看取られずに亡くなっており、通いの世話人が冷たくなったドリーを発見した。



 修道院へ行ったティファニーは、やはり辛い生活で、早々に体を壊してはかなくなった。
 元貴族が、寄付金も無く入れるような平民用の修道院の生活に、耐えられるはずが無かったのだ。

 それでも最期まで世話はして貰えたようである。



 ジョナタンは、いつの間にか与えられた家から居なくなっており、いつ、どこで、どのように亡くなったのか、誰も知らない。


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