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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第460話:前日だよ?大丈夫?
しおりを挟む何のかんのでイベント前日。
今日は設営日ですよ!
【ペットカフェ】や屋台広場、【従魔専門店】と綺羅の店でも告知した。
告知期間は、屋台広場が当日空になる事や、【ペットカフェ】が休業になる影響を考えて28日間。
イベント申請した日、あの後衛兵詰所へ完全武装で行った俺達は、驚くほどスムーズに手続きが終わった。
例の衛兵は、既に他へ移動していたから尚更だ。
異界人と何やら問題を起こして、実家に帰されたらしい。
誰かがイベントを踏んだのだろう。
良かった。
次回からは、『commerce(コマース)』に来るのに転移陣じゃなくて、門から入れるな!
早速ムンドに柵になってもらう。
うぅん、これだけ広いのなら、闘技場と変わらない気がする。
まぁどちらにしろ『とおきしま』では、俺は行けないのだけどな。
<主!次は?何すんの?おれ>
小さい輪から段々と巨大化していったムンド。
輪の中に魔獣や魔物が残らない為の策だったのだが、地面のデコボコも均されて平らになっていた。
「とりあえず、動かない事かな」
見上げるムンドの大きさに、若干引く。
今までで1番大きいよな。
例えるなら、東京ドームを囲える大きさだ。
うん。この広さなら衛兵必要だよな。
当初の予定では、この半分の広さだったのになぁ。
おかしいなぁ。
遠い目をしてムンドを見上げていたら、後ろから誰か来ていたらしい。
<主よ、客が来たようだ>
ガルムが教えてくれた。
警戒してないから、設営に来た屋台の人かな?と、振り返った。
誰?
全然会った事も無いパーティーだ。
一応戦闘出来る服装だけど、街の外だから当たり前だし、警戒する程でも無い。
鑑定したら表示は異界人だが対人戦闘希望には見えない。
何?マジで。
「あのぉ、イベントの列ってここですか?」
パーティーのリーダーらしき人に声を掛けられた。
「は?イベントは明日ですけど」
ここでの明日ではあるけど、ほぼ丸1日先だ。
会場もまだムンド柵が出来ただけだし。
「あ、それは知ってるので大丈夫です!入場制限される前に入りたいから、並びに来ました!」
声を掛けて来た男性の後ろから、フリフリの白とピンクのロリータ服の人が会話に入って来た。
えぇ~。すっごい爛々とした目で見てくるけど、もしかしてレイかジルドのファンか?
「私達、クランハウス買ったんです!魔物果物の木も植えました!」
ガチの属性オコジョ狙いでした。
話を聞いたら、テイマーは居ないらしい。残念。
ちょっと彼等には横に移動してもらい、ムンドの頭側へ寄ってもらった。
「これから色々搬入されて来るから、入口は開けておいて欲しい」
「はい!」
うぅん、とても良い返事だが、俺に媚び売っても、属性オコジョの判定には関係無いからな。
その後、うちのメンバーや【ペットカフェ】の店員達が代わる代わる設営に来た。
オコジョ広場の柵が思いの外立派で驚いた。
レイが大宮さんの工房に依頼したらしい。
「意に沿わぬ拉致など、絶対にあってはなりませんからね」
嫌がる属性オコジョを連れ出そうとすると、犯人はどこかへ飛ばされる仕組みが付与されているらしい。
レイの本気が怖かった。
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