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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した

第438話:想像は膨らむ、どこまでも

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苺子バイコ
 反応無し、
「フレーズ」
 はい!と言うように右手を上げた。
「お前はフレーズか。いったい何をしてるの?持って来る瑪瑙の量、おかしいだろ」
 右手を上げたまま、こちらを振り返ってキョトンとしている火オコジョフレーズ
 自分が馬鹿な事をしている気がしてくるのはなぜだろう。

 フレーズを地面に下ろすと、一度首をコテンと傾げてから走って行った。
 彼等の行動に、大した意味は無いのかもしれない。
 繁殖期か何かで、一斉に巣材の交換とかしているのかもしれない。
 属性オコジョに繁殖期があるのかは知らないが。



 かなり山積みになったオコジョ瑪瑙の山を見る。
 存在を忘れるほど静かだと思ったら、リコンスはオコジョ瑪瑙の色分けをしていた。
「これだけの色が雑然と混じってるのが何か気持ち悪いの!」
 それだけ言うと、黙々と作業を再開した。
「あ~解る気がするわ」
 同意を示した咲樹が同じように作業し始める。
 その横で、無言で参加する斗苫斗的。
 まぁ咲樹がやり始めたら、斗苫斗的はやるよな。

 俺は両手で持てる分をインベントリへ収納してみた。
 肉類みたいに分類されないかと期待したのだが、普通に『オコジョ瑪瑙』だけだった。残念。


 インベントリからオコジョ瑪瑙を取り出し、そっと山へ戻した。
 それにしても、本当に多過ぎないか?オコジョ瑪瑙。
あるじよ。オコジョ共が今までのを全部運べばいのか聞いておるぞ>
 ガルムの問い掛けに、思わずその顔を凝視する。
 格好良いな。
 いや、そうじゃない。格好良いけど、今はそこじゃない。
「今までの?全部?」
 巣穴からいらなくなった巣材を運んでいるのでは無いのか?

<今までの捨場から、全部運んでいるようだよ>
 リル!?
 リルの口元には瑪瑙を持った属性オコジョが咥えられていた。
 属性オコジョがキョトンとした顔をしているから痛くは無いのだろうけど、ちょっと止めてあげて!

<欲しいんでしょ~?全部あげるよ~!だって~>
 テラがやはり瑪瑙を持った属性オコジョを抱えて飛んで来た。
 プラーンとなった属性オコジョ。
 可愛い。こっちは癒されるだな。



 属性オコジョに、ネームダクというかドッグタグというか、名前入りのペンダントを作ってあげる事になりました。
 主に俺の為に。
 ジルドの所の子達の名前が覚えられないのと、属性内で四匹の見分けが付かないからだ。

 自分の作った瑪瑙の中で1番良いと思うのを選ばせ、斗苫斗的へと持って行かせる。
 斗苫斗的の横で目の色から属性を判断したレイが名前を呼ぶと、自分の名前で手を上げるオコジョ。
 その様子を横で撮影している咲樹。
 咲樹、お前要らなくないか?


 リコンスはまだ、瑪瑙の色分けをしている。
 ユキとネルが面白がって一緒にやっているのが救いか?
<この青いの、綺麗にゃ>
<ネルの色と同じなのじゃ>
<こっちはユキのと同じ色にゃ>
<ほんにの。綺麗じゃのう>
 ……邪魔してるの間違いかな。

 いや、リコンスがネルの前に青い瑪瑙を置いたな。
 ネルの毛色と同じ色だ。
 瑪瑙でネックレスとか作っても良いかもな。
 女子組の為に。
 この場合、リコンスと咲樹も女子組になるのは良いとして、【ペットカフェ】のオーナー達はどちらに分類されるのだろうか。

 欲しがったら作る感じで良いか。
 まずは斗苫斗的か爺さんに了承を取らないとな。
 従魔達用のは、邪魔にならないように軽量化とか何か付与してもらわないと駄目だろう。
 今度こそ、瑪瑙は俺の物ではないし、製作代を払えるだろう。


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